大学入試生物「光合成の実験」人物名と実験の概要のまとめ

大学入試生物。今日は光合成の仕組みを解明してきた科学者たち実験とそのポイントをまとめてみました。どうやって有機物である炭水化物を合成しているのかを時空を超えて考えていきましょう。

光合成の実験

17世紀から19世紀までの古典的な実験では光合成の初歩的な考えが確立しました。20世紀にはいり、一気に詳細まで光合成の仕組みが解明させることがわかります。特に後半の実験内容は頻出です。

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ファン・ヘルモント

植木鉢に植えたヤナギの苗に水だけを与えて育てたところ、植物は2.3kgから76.8kgに大きく成長しました。しかし、植木鉢の土は57gしか減少していないことから、植物のからだは水からできていると結論付けました。

ファン・ヘルモント「植物のからだは水からできている!」

プリーストリー

密閉したガラス容器内にネズミを入れ、その中でロウソクを燃やすと、しばらくしてロウソクの火は消えネズミは死んでしまいました。しかし、植物のハッカの枝を一緒に入れておくと、ロウソクは長く燃え続け、ネズミも長く生きることができました。このことから、植物にはまわりの空気をきれいにするはたらきがあると結論付けました。

プリーストリー「植物はまわりの空気をきれいにするはたらきがある!」

インゲンホウス

プリーストリーの実験を暗黒下で行うと、ロウソクの火はすぐに消えネズミも早く死んでしまいました。このことから、植物が空気をきれいにする働きは、植物に光が当たっているときだけに起こると結論付けました。

インゲンホウス「植物の空気をきれいにする働きは、光が当たっているときだけに行われる!」

セネビエ

二酸化炭素を含む水中に水草を入れて光を当てると気泡が発生したが、二酸化炭素を含まない水中に水草を入れて光を当てても気泡が発生しませんでした。このことから、植物が酸素を発生させるには二酸化炭素が必要であると結論付けました。

セネビエ「植物が酸素を発生させるには二酸化炭素が必要である!」

ソシュール

密閉容器内に植物を入れて光を当てておくと、容器内の二酸化炭素が減少し、植物の重量が増加しました。しかし、二酸化炭素の減少量よりも植物の重量が増加した量が大きいことから、植物は二酸化炭素と水からつくられると結論付けました。

ソシュール「植物は二酸化炭素と水からできている!」

ザックス

植物の一部を光があたらないように覆っておくと、光があたったところではヨウ素デンプン反応がおき、光が当たっていなかったところではヨウ素デンプン反応が起こらりませんでした。このことから、植物は光によってデンプンをつくっていると結論付けました。

ザックス「植物は光が当たるとデンプンをつくりだす!」

エンゲルマン

アオミドロに光を当てると、葉緑体でつくられる酸素を利用する好気性細菌が葉緑体周辺に集まったことから、葉緑体から酸素が発生していると結論付けました。また、プリズムで光を分けて照射すると、赤色や青紫色の部分に好気性細菌が集まることから、光合成には特定の波長の光が有効であることがわかりました。

エンゲルマン「葉緑体から酸素が発生し、光合成には特定の波長の光が有効である!」

参考大学入試生物「光合成の吸収スペクトル」クロロフィルが使う光の色は?

ヒル

植物の葉をすりつぶし葉緑体を含む絞り汁を容器に入れ、空気を抜いてシュウ酸鉄(Ⅲ)を入れ光を照射すると、酸素が発生しましたが、シュウ酸鉄(Ⅲ)を入れないで実験を行うと、酸素は発生しませんでした。シュウ酸鉄(Ⅲ)は還元されやすい物質ですので、光合成で酸素が発生するには還元されやすい物質の存在が必要であることがわかりました。実際の光合成ではNADP+が電子を受けとっています。この反応をヒル反応といいます。

ヒル「光合成で酸素が発生するには還元されやすい物質の存在が必要である!」

ルーベン

酸素の同位体18Oを含む水H2Oと16Oを含む二酸化炭素CO2をクロレラに与えて光合成を行わせると、発生する酸素に18O2が検出されました。しかし、16Oを含む水と18Oを含む二酸化炭素を与えて実験を行っても発生する酸素に18O2は検出されませんでした。このことから、光合成で発生する酸素は二酸化炭素ではなく水に由来することがわかりました。

ルーベン「光合成で発生する酸素は、二酸化炭素ではなく水に由来する!」

ベンソン

二酸化炭素が無い条件で光を照射しておいた植物を、暗黒下で二酸化炭素がある条件に移すと、しばらくの間二酸化炭素が吸収されます。このことから、光合成では、まず光を必要とする反応が起こり、それによって生じた物質を使って二酸化炭素を吸収する反応が起こるということと、二酸化炭素を吸収する反応では光が必要でないことなどがわかりました。

ベンソン「光合成では光を使う反応が起こった後に、光が必要ではない二酸化炭素を吸収する反応が起こる!」

エマーソン

クロレラに色々な波長の光を照射して光合成速度を測る実験を行うと、長波長の赤色光ではクロロフィルaに光が吸収されているにもかかわらず光合成速度が低下してしまいます(レッドドロップ)。同時に短波長の赤色光を照射すると低下を防ぐことができました(エマーソン効果)。このことから、光合成の光化学反応では、2つの異なる反応過程が連続して起こることがわかりました。

エマーソン「光化学反応では、2つの異なる反応過程が連続して起こる!」

参考大学入試生物「光合成の光化学反応」電子伝達系でのATP生成

カルビン

放射性同位体の炭素14Cを含む二酸化炭素を一定時間クロレラに取りこませた後熱したアルコールで光合成反応を停止させる実験を行ったところ、光合成を行わせる時間が短時間であれば、14Cは主にホスホグリセリン酸PGAに取りこまれていました。このことから、吸収した二酸化炭素から最初に生じる物質はホスホグリセリン酸PGAであることがわかりました。

また、光合成を行わせておき急に光の照射を止めると、PGAが一時的に増加し、リブロース二リン酸RuBPが減少します。二酸化炭素を急に欠乏させるとPGAが減少しRuBPが一時的に増加します。このことからカルビン・ベンソン回路が解明されました。

カルビン「二酸化炭素から最初に生じる物質はホスホグリセリン酸PGAである!」

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