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大学入試小論文「労働問題についての解答例・考察」

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小論文テーマネタ「労働問題」についてのよくありがちな解答例です。昨今、ワークライフバランスや「働き方改革」、労働者人口減による一人当たりの労働生産性の向上を目指したりとタイムリーな題材の1つとなります。今回は、よくありがちな解答例をもとに、考察していきたいと思います。

非正規雇用者が増加すると、どのような社会的影響が生まれるか。あなたの考えを述べよ。
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非正規雇用者が増加の社会的影響についての解答例

非正規雇用者の増加は所得の格差を生み出し、低所得者を増やすと考える。低所得者と非正規雇用者の年齢層や境遇は近くそこから抜け出さない。そのような状況に多いのはシングルマザーの様な時間の制約がある人だ。

しかし、時間の制約があり子育てをしている母親を雇うことは、会社としてリスクが大きい。だから非正規雇用で低賃金労働させることを好んでいる。もちろんリスクを背負うざるを得なかったシングルマザーの方にもそうせざる負えない理由がある。子供を抱えていながら母親はも余裕がない状態であると、母子ともに健康に悪影響が出かねない。所得の格差は、現在日本で取り上げられている社会問題だが、非正規雇用のあり方を変えない限りは問題を解決しない。

最近、自治体で非正規雇用の最低賃金が値上げされた。非正規雇用者の生活を守るためにはこのように国や県が中心となって政策を練ることが大切である。少しずつ非正規雇用者のために政府が動き出したとは思う。しかし、正規雇用に比べて給与が少なく保障制度も整っていない。つまり、実際には正規雇用と同等の待遇が必要である。

よって非正規雇用者のために、働き手が1人の子供がいる家庭のために、国からの補助を増やすべきだと考える。低所得者と高所得者とでは、教育の機会も格段に違う。それが負のループを続ける原因となり、低所得家庭は何世代も変わらないのである。

非正規雇用者が増加の社会的影響についての講評(抜粋)

論文自体は、非正規雇用者の増加が社会に及ぼす影響について題意に沿ったカタチで記述できています。また、具体的な問題提起や提案も含まれている点はよかったです。以下、改善点です。

【改善点】
➀表現の明確性と論理展開:「低所得者と非正規雇用者の年齢層や境遇は近くそこから抜け出さない」という表現がやや不明瞭です。「なぜ抜け出せないのだろうか。」より具体的な統計や事例を挙げることが望ましいです。

➁語彙の多様性:文章表現を工夫しましょう。
(原文×)最近、自治体で非正規雇用の最低賃金が値上げされた。非正規雇用者の生活を守るためにはこのように国や県が中心となって政策を練ることが大切である。
(修正案)最近、自治体で非正規雇用の最低賃金が引き上げられた事実がある。このように、非正規雇用者の生計を守るためには、国や県が主導して政策を練ることが不可欠だ。

➂根拠を示す:なぜ国からの補助が必要であるのか、その理由やメリットをもう少し説明すると、提案がより説得力を持つでしょう。

➃結論の強調:論文の最後で提案がされていますが、もう一度主張や結論を強調することで、採点官に論文の骨格を印象づけることができます。
(原文○)よって非正規雇用者のために、働き手が1人の子供がいる家庭のために、国からの補助を増やすべきだと考える。低所得者と高所得者とでは、教育の機会も格段に違う。それが負のループを続ける原因となり、低所得家庭は何世代も変わらないのである。
(修正案)したがって、非正規雇用者のために、特に1人の子供がいる家庭の労働者に対する国からの補助を増やすべきだと考える。低所得者と高所得者では教育の機会に格差があり、これが負のループを引き起こし、低所得家庭が何世代も変わらない原因となっている。国の支援がなければこの問題に対処するのは難しいだろう。

非正規雇用者が増加の社会的影響についての採点

総合評価(70点)
総合的に見て、この論文は社会問題に対する深い理解と提案が含まれているように見受けられます。提案に関しては、具体性があり、特に非正規雇用者のための補助増加についてのアイデアが示唆されています。また、自治体での最低賃金の値上げなど、具体的な事例や動向にも言及があります。

労働問題の対策の視点

対策としては、ベーシックインカムといい、全世帯に毎月一定の金額を給付してはどうかという語論がある。1人あたり、5万円を支給するなど。つまり、子どもが多い家庭ほど、支給される合計額も多くなり、子どもを産む世帯も多くなるのではという推察も。また、テレワークなど在宅勤務の働き方も増えつつある。

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