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【大学入試小論文】文系学部でよく出題される時事キーワードと出題テーマ一覧

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文系学部の大学入試小論文で、頻繁に出題されるテーマについてまとめています。現代社会で問題となっている諸問題に関するテーマとその意味を確認していきましょう。

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文系学部の小論文の出題テーマと時事ワード

文系学部では、圧倒的に資料読解型の小論文が出題されます。統計資料や論文などを要約し、現状の問題点などを考えさせ、それに対する解決策を示させるような出題パターンが多いようです。様々な文献やニュースに普段から慣れ親しんでおくことが重要です。

現代社会において、小論文のテーマとして取り上げられそうなテーマを列挙してみました。それぞれのワードについて、最低限、簡単に説明できるようになっておきましょう。

IT革命

インターネットの普及、AI(人工知能)、ロボットの進化、IoT(Information Technology)など、情報技術の発展による社会構造の変化を指している。IT革命により、社会がどのように変化していくのか、それにより、人間の生活がどのように変化するのか、人間としての在り方を問うテーマが出題される可能性がある。

予想出題テーマ

  • 「IT革命の社会への影響とそれによる変化」
  • 「21世紀のIT社会のあり方」
  • 「IoTの将来性と問題点」
  • 「インターネットの社会に及ぼす影響」
  • 「人工知能(AI)の進化と問題点」

アイデンティティ

自我によって統合されたパーソナリティと社会との関わりを説明する概念で、独自性や主体性、自己認識のことで、自己同一性とも言われます。参考文献を読ませ、アイデンティティや道徳観・倫理観、コミュニティとの関係を問う出題が考えられます。

予想出題テーマ

  • 「アイデンティティとグローバル人材」
  • 「アイデンティティの確立とSNS」
  • 「近代国家とアイデンティティ」
  • 「アイデンティティと言語」
  • 「ジェンダー・アイデンティティと教育」

異文化理解

グローバル社会の実現により、異なる文化背景を持つ者同士の接触が日常となっています。コミュニケーションを行う場合、その流儀に文化差があることを理解し、異文化に対する理解が必要な社会になっています。文化相対主義や文化多元主義、普遍主義と関連させる出題が多いようです。

予想出題テーマ

  • 「異文化理解とグローバルビジネス」
  • 「異文化理解と多文化共生」
  • 「異文化理解とナショナリズム」
  • 「異文化理解と日本の社会」
  • 「異文化理解と世界史」

格差社会

現代社会は、貧富の格差が拡大している社会です。経済格差や所得格差、賃金格差の著しい場合をいう格差社会や不平等社会といいます。この他にも、教育格差、医療格差、情報格差、地方格差などがあり、現代社会の大きな問題の一つとなっています。格差が広がることでどういった問題が生じるのか、社会構造と絡めた出題が予想されます。

予想出題テーマ

  • 「格差社会の問題点」
  • 「構造改革と格差社会」
  • 「格差社会と自己責任論」
  • 「格差社会と非正規雇用」
  • 「経済格差と教育格差」

携帯電話

「ケータイ」と「スマホ」の普及率は劇的に上昇しています。これにより、ケータイ・ネット依存症やSNSいじめなど社会的問題も発生しています。教育の場では、文部科学省が小中学校は携帯電話の学校への持ち込み原則禁止、高校は校内での使用禁止の通知を出しています。携帯電話やスマホの功罪について考えさせるテーマも増えているようです。また、気軽にSNSを通じたコミュニケーションと、実際のコミュニケーションの違いもよく聞かれています。

予想出題テーマ

  • 「携帯電話(スマホ)の功罪」
  • 「小中学生の携帯電話所持」
  • 「SNSの普及とコミュニケーション」
  • 「携帯電話と学習」
  • 「携帯電話とマナー」

高齢化社会

高齢化社会とは、65歳以上人口の総人口中に占める割合が増えた社会のことです。高齢化が14%を超えると「高齢社会」、21%を超えた場合は「超高齢社会」と呼ばれます。日本は2007年時点で既に高齢化率が21%を超えて超高齢社会に突入しています。社会の高齢化により、どのような問題が生じるのか、今後、医療制度や公的年金の在り方はどうなるのか、難題が山積しています。

予想出題テーマ

  • 「高齢化社会の問題と対策」
  • 「高齢化社会と医療制度」
  • 「高齢化社会と少子化」
  • 「高齢化社会とユビキタス社会」
  • 「今後の福祉・介護・年金」

国際化(グローバル化)

グローバル化ともいわれます。経済や文化など国家間の関係が緊密化していくことを国際化といいます。国と国の境が不明瞭にもなるのでボーダレス化ともいわれます。国際化には、海外への活動を拡大する「外への国際化」と、国内を開放し外国人と共存する「内なる国際化」の2つの意味がることも頭に入れておきましょう。

予想出題テ―マ

  • 「国際化の現状と意味」
  • 「国際化と多文化主義」
  • 「グローバリゼーション」
  • 「国際化と異文化理解」
  • 「国際化と紛争」

子どもの貧困

子どもの貧困とは、世帯年収が平均の半分を下回る家庭で暮らす17歳以下の子どもの存在や生活状況を指します。子どもの貧困率は、2012年に16.3%と過去最悪になりましたが、その後回復傾向にあります。しかし、依然として地域によっては子どもの貧困率は高いままとなっています。

予想出題テーマ

  • 「日本の子どもの貧困と対策」
  • 「子どもの貧困と社会的損失」
  • 「子どもの貧困とコミュニティー」
  • 「子どもの口腔崩壊」
  • 「子どもの貧困と教育格差」

ごみ問題

日本にあるごみ焼却施設数は、世界の中でダントツの一位です。日本人1人あたり毎日1㎏のゴミを出しており、年間で一家庭から1~2トンのゴミが出ている計算になります。家庭から出る一般廃棄物、工場などの事業所から出る産業廃棄物。いずれもどう処理するかが問題となっています。デポジット制など各国の取り組みに注目が集まっています。

予想出題テーマ

  • 「ごみ問題の現状と対策」
  • 「循環型社会」
  • 「企業責任とデポジット制」
  • 「日本のリサイクル法」
  • 「ごみ問題と4R」

コミュニケーション

社会活動を営む人と人が行う意思の疎通をコミュニケーションといいます。コミュニケーションは実際に人と人が話す以外にも、様々なメディアを通して行われます。メディアが肥大化し、大量の情報を伝達するのがマスコミュニケーションになります。SNSの普及などでコミュニケーションの形態が変わりつつある社会の諸問題が問われます。

予想出題テーマ

  • 「コミュニケーションと人間関係」
  • 「メディアのはたらきと役割」
  • 「SNSの普及とコミュニケーション」
  • 「コミュニケーション力とは」
  • 「国際人のコミュニケーション力」

自殺者数の減少

2017年の自殺者(速報値)は前年より757人(3.5%)減少し2万1,140人で、8年連続で減少しています。6年連続で3万人を下回っています。景気の状況に加え、自治体や関係団体による対策が功を奏しているのではないでしょうか。しかし、自殺者が0になったわけではなく、現在でも1日平均約58人が自ら命を絶っている計算になります。2016年3月に成立した改正自殺対策基本法により、自治体の積極的な介入が自殺者数の減少に寄与しています。

予想出題テーマ

  • 「自殺の社会的要因と予防対策」
  • 「自殺者の国際比較」
  • 「自殺者と危険ドラッグ」
  • 「地方自治体の取り組み」
  • 「学校教育からの自殺予防」

持続可能な開発(サスティナブル・デベロップメント)

将来の世代の欲求を満たしつつ、現在の世代の欲求も満足させるような開発を「持続可能な開発」や「持続可能な社会」といいます。自然開発や資源利用の際、次の世代のために復旧可能な状態を維持しようとする考え方です。1992年の国連地球サミットで、「環境と開発に関するリオ宣言」や「アジェンダ21」に具体化され、今日の地球環境問題に関する世界的な取り組みに大きな影響を与える理念となっっています。

予想出題テーマ

  • 「持続可能な環境づくり」
  • 「将来の社会づくりの方策」
  • 「日本の環境基本法」
  • 「先進国と開発途上国の持続可能性」
  • 「資源の利用と保全」

児童虐待・幼児虐待

親などの養育者による子どもへの心身の健康状態を損わせるあらゆる状態を児童虐待・幼児虐待といいます。WHOによると全成人の4人に1人は年少児に身体的虐待を受けたと報告しています。日本では2015年度の児童相談所の虐待相談対応件数が、10万3,260件となり過去最多を更新し年々増加している現状です。保護者などから心的外傷やトラウマがもたらされるため、その後の人生に深刻な影響を与えるおそれがあります。

予想出題テーマ

  • 「児童虐待の原因と対策」
  • 「少子化と幼児虐待」
  • 「虐待と心的障害」
  • 「大人の子どもに対する不適切な関わり」
  • 「ネグレクト育児放棄する親」

18歳選挙権

2015年6月に成立した改正公職選挙法で、選挙権年齢が「20歳以上」から「18歳以上」に引き下げられました。2016年夏の参議院選挙から国政選挙に適用され、高校生を含む18歳以上になる有権者が投票できるようになりました。学校教育と選挙、成人年齢など関連するテーマがあわせて出題されます。

予想出題テーマ

  • 「18歳選挙権と学校教育」
  • 「高校生と民主主義」
  • 「若者の政治参加」
  • 「18歳選挙権で政治はどう変わるか」
  • 「18歳選挙権と成人年齢」

情報化社会

情報があらゆる資源と同等の価値を有し、それらを中心として機能する社会のことを情報化社会といいます。1970年頃からコンピュータの記憶回路や光ファイバーなどの情報伝達装置が飛躍的に発達しました。今ではインターネットの普及により、ネットワークにいつでもどこでもアクセスできる環境であるユビキタス社会が到来しています。情報化社会によってもたらされる光と影の両面を問われます。

予想出題テーマ

  • 「情報化社会の光と影」
  • 「情報技術の社会への影響」
  • 「情報化社会とモラル」
  • 「情報化とセキュリティ」
  • 「ユビキタス社会での人間関係」

食育

食は生きる上での基本であって、知育・徳育・体育の基礎となるものです。様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実現することができる人間を育てることが食育です。2005年7月食育基本法が施行され、2006年3月には食育推進の基本計画が決定しています。肥満や、メタボリックシンドロームの防止、食品ロスなどの問題とあわせて出題されます。

予想出題テーマ

  • 「食育と肥満児」
  • 「食育と道徳教育」
  • 「日本の伝統料理と食育」
  • 「食育と生物の命」
  • 「食育と食品ロス」

 

食品ロス

食べられる状態にもかかわらず廃棄される食品が日本では年間600万トンもあります。賞味期限切れや売れ残り、食べ残しなどが大量に出される日本。一方で貧困にあえぐ世界の子どもたちも沢山います。日本は食料自給率が39%と低いにも関わらず、なぜ食べられるにもかかわらず廃棄される食品が多いのか。考察と対策を論じさせる問題が定番のようです。

予想出題テーマ

  • 「食品ロスの原因と解決策」
  • 「食料自給率と食品ロス」
  • 「世界の飢餓と日本の食品ロス」
  • 「食品ロスをなくす家庭での取り組み」
  • 「食品ロスと食育」

食料危機・食料問題

世界の人口の爆発によって食料の絶対量が不足する状態を食量危機(食糧問題)といいます。先進国では食品ロスが問題になっているのと対照的に、発展途上国が飢饉状態にあることもいい、食料配分の不公平問題ととられることもできます。人口が増加した将来、どうやって食料を確保していくのか、紛争を起こさずに解決できる方法が模索されています。

予想出題テーマ

  • 「世界人口の増加と食糧問題」
  • 「食量配分の不均衡」
  • 「日本の食量危機」
  • 「食糧問題の予測と対策」
  • 「代替的な食料資源」

 

人口減少社会

日本の人口は2008年の1億2,808万人をピークに減少に転じました。このままのペースで行くと2048年には、人口が1億人を切る見通しです。人口の減少により、日本にどんな未来が待っているのか。少子化問題と高齢化問題ともからむ大きな問題です。少子高齢化によって税収が減る一方で、支出は増えるので、国家の財政問題に直結します。

予想出題テーマ

  • 「人口減少による社会の変化」
  • 「人口減少と少子化対策」
  • 「人口減少と移民の受け入れ」
  • 「人口減少と地方の消滅」
  • 「人口減少と地方創生」

生物多様性

遺伝子、種、生態系のすべてのレベルで多くの生物種が存在することを生物多様性といいます。地球上の生物種は500万~3,000万と推計されるますが、近年生物多様性が崩壊しつつあり、種の減少や絶滅が問題となっています。生物多様性によってもたらされる恩恵や、種が減少することで生じる問題などが資料として与えられます。

予想出題テーマ

  • 「生物多様性の減少と対策」
  • 「生物多様性と海洋資源」
  • 「生物多様性と持続可能な社会」
  • 「生物多様性とバイオマス」
  • 「生物多様性と外来種」

 

待機児童

子育て中の保護者が保育所または学童保育施設に入所申請をしているにもかかわらず、入所できない状態にある児童を待機児童といいます。女性の社会進出により1990年代から社会問題化しています。2017年現在、全国で2万6,081人にも上ります。なぜ、待機児童が増加するのか、社会的な背景をしっかりと理解しておきましょう。

予想出題テーマ

  • 「待機児童増加の背景と対策」
  • 「認可外保育施設」
  • 「潜在的待機児童」
  • 「地域住民の保育園反対問題」
  • 「0歳児保育問題」

男女共同参画社会

男性も女性も、意欲に応じて、あらゆる分野で活躍できる社会を男女共同参画社会といいます。1985年5月男女雇用機会均等法が成立し、1999年6月には男女共同参画社会基本法が施行されました。しかし、依然として男女間格差の改善がほとんど進んでおらず、世界経済フォーラムが2012年に発表した、世界各国の性による格差の度合いの指標「男女格差報告」によると、日本は世界135カ国中101位でした。

予想出題テーマ

  • 「男女共同参画社会の実現度」
  • 「男女共同参画社会実現の方法」
  • 「性差と男女の役割」
  • 「家族の中の男女共生」
  • 「選択的夫婦別姓制度」

地方創生

東京一極集中を是正し、地方の人口減少に歯止めをかけ、日本全体の活力を上げることを目的とした一連の政策により目指すのが地方創生である。基本方針は「働く場づくり」「新たな人の流れ」「結婚・出産・子育て」「地域連携(コンパクトシティなど)」の4つのテーマになります。しかし依然として東京一極集中が是正されないままでいます。

予想出題テーマ

  • 「地方創生と人口減少」
  • 「地方創生と外国人労働者」
  • 「地方創生と大学の地方移転」
  • 「地方創生とインバウンド消費」
  • 「6次産業と町おこし」

テロリズム

政治的目的を達成するために、暴力や威嚇を行うこと、またそれを認める傾向や主張をテロリズムといいます。暗殺、人質監禁、施設破壊など世界が抱える大きな問題の一つです。現在では、欧米や中近東などでIS(イスラム国)によるテロ事件が頻発しています。日本では組織的犯罪処罰法改正案が衆議院を通過しました。どこまでを捜査の対象とするのかなど、国民への説明が不足する状態での施行となります。

予想出題テーマ

  • 「テロリズムの背景」
  • 「テロ事件多発の要因」
  • 「テロ等準備罪」
  • 「日本でのテロリズム」
  • 「テロと日本での対処の在り方」
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