大学入試生物。今日のテーマは「電子伝達系」です。呼吸の第3段階の反応で多くのATPが合成される反応です。光合成にも登場する仕組みですのでしっかりと覚えましょう。
電子伝達系
呼吸の第1段階「解糖系」、第2段階「クエン酸回路」で集められた水素HはNADH+H+やFADH2などのはたらきで、電子伝達系へと送られます。
参考大学入試生物「クエン酸回路」炭素の数の変化や脱炭酸・脱水素の場所を覚える!
参考大学受験生物「呼吸」解糖系→クエン酸回路→電子伝達系
電子伝達系に送られた水素Hは、水素イオンH+と電子e–に分かれ、電子はミトコンドリア内膜のタンパク質複合体に次々に受け渡され酸化還元反応が繰り返されます。
この電子の流れによって生み出されたエネルギーにより、ミトコンドリアのマトリックス側にある水素イオンが内膜を通過し、内膜と外膜の間隙に能動輸送されます。
その結果、内膜を挟んでマトリックス側と間隙側で水素イオンの濃度勾配が生じ、濃度勾配に従ってATP合成酵素を水素イオンが通過するときにADPがATPに合成される仕組みが電子伝達系です。
電子伝達系の反応式
電子伝達系では、解糖系やクエン酸回路から送られてきた10(NADH+H+)と2FADH2が内膜に電子を供給し、水素イオン24個と6分子の酸素O2が結合し12分子の水ができます。
- 10(NADH+H+)+2FADH2+6O2→12H2O+10NAD++2FAD
このとき最大で34分子のATPが合成されます。また、電子伝達系では直接酸素O2を使った反応が起こりますので、酸素が供給されない条件下では電子伝達系は機能しません。
あわせて読みたい記事
- 大学入試生物「クエン酸回路」炭素の数の変化や脱炭酸・脱水素の場所を覚える!
- 大学受験生物「呼吸」解糖系→クエン酸回路→電子伝達系
- 大学受験生物「乳酸発酵とアルコール発酵」何ATP生じるの?
- 大学受験生物「酵素と反応速度」ポイントは酵素-基質複合体!
- 大学受験生物「細胞内共生説」二重膜と独自のDNAが鍵
- 大学受験生物「DNAの複製起点」レプリコンでの複製の方向
- 大学受験生物「DNAの複製」リーディング鎖とラギング鎖
おすすめの参考書や勉強法を紹介しています。是非参考にしてみてい下さい。
センター試験対策情報
- 大学受験理科の勉強法!センター試験対策編
- 2018年センター試験出題予想・分析とその対策のポイント
- 2018年度センター試験の難易度予想!平均点はこうなる!
- 2018年度「政治・経済」センター試験対策!出題傾向分析
おすすめの勉強法や参考書
- 偏差値40から国公立大学に合格する方法
- 大学受験「やってはいけない勉強法!」成績が伸びない4パターン
- 英単語・熟語の覚え方のコツを伝授!3つの手順で効率よく暗記しよう。
- 大学受験合格確実・点数UPのための戦略を伝授!
- 現役大学生がコーチング!スタディサプリ合格特訓プランがすごい!