生物を構成する物質 水・タンパク質・脂質・炭水化物・核酸・無機塩類

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高校生物。生物の学習のスタートは、生物を構成する物質からスタートします。我々と動物と植物では、組成が少し異なりますので、違いと各物質のはたらきや構造を覚えていきましょう。

生物を構成する物質

生物を構成する物質は、おもに次の6種類の物質になります。水の惑星である地球に住む生物だけに、水の割合が最も多くなっています。

  • …化学変化(代謝)の場となります。物質の輸送や、温度を保つ役割を担います。
  • タンパク質…生物の構造をつくったり、酵素としていろいろなはたらきがあります。
  • 脂質…エネルギー源として利用されるだけでなく、生体膜の成分にもなります。
  • 炭水化物…おもにエネルギー源として利用されるほか、細胞壁の主成分になります。
  • 核酸…遺伝情報の保持と発現を担う物質で、DNAやRNAの成分になります。
  • 無機塩類…イオンとして存在し、生態環境の維持に役立っています。
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動物と植物を構成する物質ランキング

生物を構成する物質は、簡単に説明しましたが、動物と植物で物質の割合が異なります。刺激に対する反応が大きい動物は、いろいろなはたらきをするタンパク質が多く、水に次いでタンパク質の割合が大きくなっています。

植物は、植物体を支える細胞壁があるので、細胞壁を構成するセルロースという炭水化物が多く、水に次いで2番目に多い物質なっています。動物と植物を構成する物質は以下のようになります。

生物を構成する物質

動物は、水に次いでタンパク質の割合が大きく、その次に脂肪の割合が大きいですが、植物は、水に次いで炭水化物の割合が大きく、その次にタンパク質の割合が大きいです。

水は生物を構成する物質で最も多く含まれている物質です。水分子は分子内で電気の偏りが生じている極性分子で、分子間で水素結合をつくりだします。このため、極性をもつ有機物や多くの金属イオンと水素結合をするので、いろいろな物質を溶かすことができます。このため、細胞内では化学反応が安定して行われるようになるのです。

また、水は非常に比熱が大きいので、体温の急激な温度変化を抑えるはたらきも担っています。その他に、物質の運搬になくてはならない存在で、物質の移動も担っています。

生物内での水のはたらきのまとめ

  • さまざまな物質を溶かす溶媒である。
  • 光合成や呼吸などの化学反応の場となる。
  • 比熱が大きく、体温の維持に役立つ。
  • 物質の運搬に役立つ。

タンパク質

動物では、水に次いで2番目に多く含まれる物質がタンパク質です。タンパク質は、20種類のアミノ酸が多数ペプチド結合したもので、この並び方で多くのタンパク質がつくりだされます。

タンパク質は、生物の構造を支える構成成分となったり、いろいろなはたらきをもつなど重要なはたらきを担っています。

タンパク質のはたらき

タンパク質の主な機能には、次のようなものがあります。

  • 酵素タンパク質
    アミラーゼやペプシン、カタラーゼ、DNAポリメラーゼなど
  • 輸送タンパク質
    ヘモグロビン、ナトリウムポンプ、アクアポリンなど
  • 構造タンパク質
    コラーゲンやケラチン、ヒストン、アクチン、ミオシンなど
  • ホルモンタンパク質
    成長ホルモン、インスリン、パラトルモンなど
  • 受容体タンパク質
    インスリン受容体、アセチルコリン受容体など
  • 貯蔵タンパク質
    アルブミン、カゼインなど

タンパク質の構造

タンパク質は、アミノ酸が多数結合してできています。アミノ酸は、炭素原子にアミノ基カルボキシ基、水素原子と側鎖が結合したもので、アミノ酸どうしの結合は、一方のアミノ基と他方のカルボキシ基から水分子が除かれて、ペプチド結合がつくられる。このペプチド結合で多数のアミノ酸が結合したものがポリペプチドになります。

タンパク質の一次構造

タンパク質を構成するアミノ酸は、側鎖の違いにより20種類存在しています。ポリペプチドのアミノ基側の末端をN末端、カルボキシ基側の末端をC末端といい、リボソーム上でN末端側から合成されていくことも覚えておきましょう。

タンパク質を構成するポリペプチドのアミノ酸配列のことを一次構造といい、DNAの持つ遺伝情報によって、その配列が決定されています。

電気陰性度の違いにより、ペプチド結合をしているアミノ基側のNHの部分では、Nが負に帯電し、Hは正に帯電しています。また、カルボキシ基側のCOの部分では、Oが負に帯電し、Cが正に帯電していますので、HとOの間に水素結合が形成され、これによってポリペプチドに規則的な立体構造が部分的に形成されます。これをタンパク質の二次構造といい、らせん状のαヘリックス構造やジグザグに折れ曲がったβシート構造などがあります。

この二次構造をとるポリペプチドのシステインどうしの間に、S-S結合(ジスルフィド結合)や水素結合が生まれ、複雑な立体構造である三次構造がつくられます。

さらに、タンパク質によっては、複数のポリペプチドが合わさり、四次構造をとる場合もあります。ヘモグロビンなどがその代表例で、四次構造をとるタンパク質の各ポリペプチドはサブユニットと呼ばれます。

脂質

脂質は水に溶けにくく有機溶媒に溶けやすい有機物の総称で、脂肪リン脂質ステロイドなどがあります。

脂肪

脂肪は、モノグリセリド1分子と脂肪酸3分子が縮合(2つの官能基からそれぞれ1部分が分離し結合を生じること)したエステル(-COO-)で、水に溶けにくい性質を持ち、おもにエネルギー源として利用される貯蔵物質です。

呼吸基質として利用された場合、細胞内で加水分解され、モノグリセリド脂肪酸に分解され、モノグリセリドは解糖系で利用され、脂肪酸はβ酸化され、アセチルCoAとしてクエン酸回路で利用されます。

リン脂質

モノグリセリド1分子と脂肪酸2分子が縮合し、残りの1カ所にリン酸とコリンが結合したものをリン脂質(レシチン)といいます。リン脂質は水になじみやすい親水基と、水をはじく疎水基の部分があり、細胞膜などの生体膜の主成分となります。

ステロイド

糖質コルチコイドなどの副腎皮質ホルモンエストロゲンなどの性ホルモンは、ステロイドとよばれる加水分解されない脂質の一種になります。

炭水化物(糖類)

炭水化物は、主に生体内のエネルギー源として利用されます。植物の場合は、細胞壁の主成分であるセルロースとして利用されます。炭水化物は、単糖類を構成単位とする有機物で、C、H、Oから構成されています。

単糖類

代表的な単糖類として、六炭糖のグルコース(ブドウ糖)フルクトース(果糖)ガラクトース、五炭糖のデオキシリボースなどがあります。

二糖類

単糖類が2分子結合したものが二糖類で、グルコース2分子が結合しマルトース(麦芽糖)、グルコースとフルクトースからなるスクロース(ショ糖)、グルコースとガラクトースからなるラクトース(乳糖)などがあります。単糖類や二糖類は、一般的に水に溶けやすく、甘未があります。

多糖類

単糖類が多数結合したものを多糖類といいます。デンプングリコーゲンセルロース、節足動物の外骨格の主成分であるキチンなどがあります。

核酸

デオキシリボースやリボースなどの五炭糖に、アデンニン、チミンなどの塩基リン酸が結合したものをヌクレオチドといい、ヌクレオチドが結合して鎖状になった物質を核酸といいます。核酸にはDNARNAがあり、DNAは遺伝情報を担い、RNAはDNAの遺伝情報からタンパク質が合成されるときの仲立ちとなります。

DNA

DNA(デオキシリボ核酸)のヌクレオチドは、五炭糖としてデオキシリボース、塩基としてアデニン、チミン、グアニン、シトシンを持ちます。DNAの五炭糖であるデオキシリボースは、安定的な糖で、遺伝情報の保持に有益です。

RNA

RNA(リボ核酸)のヌクレオチドは、五炭糖としてリボースを持ち、塩基はアデニン、ウラシル、グアニン、シトシンを持ちます。RNAは転写と翻訳が終わると分解されるので、不安定な五炭糖であるリボースが使われています。

無機塩類

無機塩類は、おもに金属イオンとして体内で活躍します。体液濃度やpHの調節をしたり、酵素の補助因子としてはたらいたり、生体物質の成分となるなど重要な役割を担っています。

主な無機塩類のはたらき

  • Na…体液濃度や興奮の伝達などに役立ちます。
  • Mg…光合成色素のクロロフィルの構成元素になります。
  • Ca…血液凝固や筋収縮に関与し、リン酸カルシウムとして骨を形成します。
  • K…神経細胞の静止電位に発生に関与します。
  • Fe…ヘモグロビンやシトクロムの構成元素になります。
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