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共通テスト「物理・物理基礎で9割を取る勉強法!」

共通テスト物理の勉強法サムネイル 共通テスト
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共通テスト物理科目は、理系受験者の中では化学に次いで受験者数が多い科目です。本質の理解が非常に重要な科目で、点数が取れる生徒と、なかなか点数が伸びない生徒に分かれる科目でもあります。今回の記事は共通テスト物理で9割を取る勉強法をお伝えします。

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物理は安定した科目

共通テスト物理は理科科目の中でも、修得してしまえば安定して高得点が狙える科目です。化学や生物はその年の出題内容によって大きく平均点が上下することがありますが、物理は平均点が安定して6割ちょっとに落ち着いています。

物理は本質をしっかりとマスターすることで安定して点数が取れるようになります。国公立2次試験や難解私大の一般試験レベルのなると難解な問題も出題されますが、共通テストレベルでしたら本質をしっかり理解し、基本問題を反復することで9割得点も見えてきます。

共通テスト試験物理の平均点推移

どれくらい安定している科目かを表すいいデータがあります。物理の平均点推移です。新課程前の物理Ⅰのデータも入っていますが、本質は変わらないので大丈夫でしょう。

センター理科平均点推移

過去5年間のセンター試験理科科目の平均点推移

生物と化学の平均点は多きく変動します。2017年度入試では、得点調整ラインである20点差に大きく迫りました。2018年度入試では、生物の難化と化学の易化が予想されます。

そんな中、物理の平均点は一貫して6割前半を保っています。以下に安定した科目であるかを物語っています。

物理の特徴「敷居が高い」

生徒がとってくる物理の点数や偏差値を分析してみると、4割にも満たない生徒と安定して8割程度を取ってくる生徒に分かれるようです。なぜこのような傾向になるのかというと、物理は化学や生物と比べ、完全に理解できた生徒とそうでない生徒に分かれるからです。

物理を勉強した方ならご存知だと思いますが、はじめの公式の導出や運動のポイントなどをつかむのに苦労します。解説を読んでもなぜこの式を使うのか、どこに着目するのか、どうやって計算しているのかがつかみにくくなっています。参考書や問題集を見ても「難しい」と感じる方が多いのも事実です。

物理が得意な生徒へのインタビューで分かったことですが、物理を勉強してある一定ラインの勉強量を超えたときに「わかるかも」という意識に変わってくるようです。最初の敷居の高さを乗り越え、ある期間頑張って勉強すれば、確実に9割を取れる科目になることは間違いありません。

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共通テスト物理で9割をとる勉強法

物理の勉強で重要なことは、根本からの理解です。公式の意味やなぜこのような計算をするのかを理解しておかないと問題に応用できません。公式や解き方を暗記してしまおうとする生徒がいますがいづれ通用しなくなることは目に見えています。

言い方を変えると、物理を理解できた生徒は、化学や生物の勉強量から考えるとずっと少ない勉強量で9割得点できるようになるのです。

参考書選びが重要

そう考えると、公式や現象を詳しくわかりやすく説明している参考書が必要になります。教科書だけで公式や現象のポイントがつかめる生徒はいいのですが、そうでないのなら市販されている自分のレベルにあった参考書を使用することをお勧めします。

物理は問題量をより多くこなすというよりかは、1つの問題に時間をかけて取り組み、しっかりと理解することが重要です。参考書を読みこなす時間も相当必要になります。

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9割取るための参考書や問題集はこれ!

自分のレベルに合わせた参考書や問題集を選び、背伸びしないで問題の本質を見抜いていくことが重要です。マスターした知識を体系的に整理していくことで、応用問題を解く力を養っていきます。習熟度別、志望大学別に合わせて下記の参考書を参考に学習を進めてください。

『漆原晃の物理基礎・物理が面白いほどわかる本』

初学者でもとっつきやすいように、イラストをふんだんに使って物理の基本を優しく説明した良書です。物理につまずいてしまって教科書を見てもわからないといった方にもおすすです。

問題も基本的かつ良問を揃えていますので、物理でまったく点数が取れないという方はぜひ手に取ってみてください。

しかし、これだけでは9割得点は難しいので、まずは参考書程度に基本を身に付けるうえで使用し、基本が身についてきたと感じたら次の問題集に進むようにしましょう。

次の3つのシリーズに分かれています。

  • 力学・熱力学編
  • 波動・原子編
  • 電磁気編

『宇宙一わかりやすい高校物理』

こちらも『漆原晃の物理基礎・物理が面白いほどわかる本』と同じように、初学者や物理が苦手な人でも理解しやすいように、イラストなどを使って丁寧に説明してくれる良書です。

問題集を自力でしいっかりと解ける生徒には必要がないかもしれませんが、基本的な内容を根本からしっかりと解説してくれます。

あとで紹介する『物理のエッセンス』が難しく感じてなかなか進まない生徒なども、いったんこちらに戻って学習する方が近道かもしれません。位置づけ的に『漆原晃の物理基礎・物理が面白いほどわかる本』と同じ役割を果たしてくれる参考書ですので、どちらか一方だけで大丈夫です。自分に合う方を選んでみてください。

次の2つのシリーズに分かれています。

  • 力学・波動
  • 電磁気・熱・原子物理物理

物理のエッセンス

受験物理界の中でもっとも有名な問題集ではないでしょうか。問題数はそれほど多くはありませんが、何といっても解説が丁寧でしっかりとポイントを教えてくれる良書です。

初学者がいきなり『物理のエッセンス』に入ると難しく感じますので、上記の『漆原晃の物理基礎・物理が面白いほどわかる本』や『宇宙一わかりやすい高校物理』をこなした後や、並行して進めるようにしましょう。

中には、解説が合わないという生徒もいますので、その場合は他の同じようなレベルの問題集、例えば、大学受験Doシリーズ『漆原の物理 明快解法講座』などをやってもいいのではないでしょうか。

このレベルまでしっかりと問題を解きこなせるようになれば、はっきりってセンター試験でも9割を取ることができるようになります。この後に続く『良問の風』『良問の森』へは、志望大学のレベルに合わせてステップするようにしましょう。

次の2つのシリーズに分かれています。

  • 力学・波動
  • 熱・電磁気・原子
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隠れた名脇役「物理基礎」

文系で共通テスト理科教科を受験する生徒は、ほとんどが「化学基礎」と「生物基礎」の2科目選択、もしくは「地学基礎」を選択肢に入れている生徒も多いのではないでしょうか。これらの科目に対して、残る「物理基礎」は選択者が非常に少ない科目です。今回はこの「物理基礎」の科目の性質や勉強法、参考書情報をお伝えします。

文系の共通テスト理科科目の中で、もっとも受験者が少ない科目が「物理基礎」です。学校によっては文系の生徒は、履修さえもできない科目だったりもしますが、実はこの物理基礎は、得意な生徒や、一回マスターしてしまった生徒にとっては、非常に安定して点数がとりやすい科目なんです。

どうして点数が取りやすいかといえば、学習内容が薄く、範囲も非常に狭いからです。しかも、物理現象や公式を覚えてしまったら、あとは簡単な計算を行うだけで正解にたどり着いてしまいます。数学的な計算が苦ではない生徒で、逆に暗記系が苦手という方は是非選択してみてください。

理系の基礎2科目選択でも有利に

理系の大学で理科基礎2科目を選択できる大学や学部があれば、基礎2科目の選択も検討してみてはいかがでしょうか。通常理系学部の入試では、発展2科目の受験が必要になる場合が多いのですが、数は少ないにせよ、基礎2科目で受験が可能な大学や学部も存在します。

多いのが、看護系の公立大学です。受験科目の選択が非常に複雑になりますが、このタイプの大学や学部では理科基礎2科目か発展1科目で受験できるパターンが多いようです。理系で、自分が行きたい大学・学部で、基礎2科目の受験が可能ならば、物理基礎の選択で満点を狙えるのではないでしょうか。

物理基礎を勉強するにあたっての注意点

とはいっても、こういう生徒は物理基礎を選択することをお勧めしません。何となく点数はとれているが、物体の運動の様子などがいまいち想像できなくて、覚えた公式に何とか当てはめている。いまいち単元のポイントがつかめないなど、もやもやとしたものがある生徒は、センターで失敗する可能性もあります。

「この運動だったらこれね」みたいに、要点をしっかりとらえることができ、納得して正解を導くことができているのなら物理基礎はまさにあなたにとって非常に有利な科目になることは間違いありません。

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共通テスト「物理基礎」で9割を取る勉強法!

共通テスト「物理基礎」の設問数やマーク数、配点は次のようになっています。新課程入試になって数年が過ぎましたが、設問数もマーク数も配点も変化していません。

大問番号 出題分野 設問数 マーク数 配点
第1問 小問集合 5 5 20
第2問 波動・電気 4 4 15
第3問 力学 4 4 15

理系の物理と異なる点は、第1問の小問集合で出題される知識問題ではないでしょうか。理系の物理は、その大半が計算問題になってるのに対し、物理基礎の出題では、文系の生徒が解きやすいように、知識問題が出題されるところが大きな特徴ではないでしょうか。

ニュースや新聞もチェックしよう

時事的な話題も、第1問の小問集合で問われることがあります。普段からニュースや新聞を適度に見る習慣がついていれば簡単に解ける問題ばかりです。教科書によって記載がない内容の出題も見られますが、一般教養レベルの内容ですので、落ち着いて日常生活を振り返ってみれば容易に正解にたどり着けるはずです。

典型問題を修得するだけ

過去3年間の出題内容を見てきましたが、出題内容はいたって簡単。典型問題の習得ができていれば9割得点も可能な問題のつくりになっています。少しひねった出題も見られますが、それを考慮しても典型問題をしっかり修得できていれば9割得点が可能です。

力学の範囲や典型問題数が多いので、力学の習得に時間を要すると思いますが、波動や電気に関しては出題範囲が非常に狭く、わずかな時間で対策が可能です。

作図をおろそかにしない

物理基礎の点数が伸びない生徒の典型として、作図をおろそかにしているという共通点があります。物理の問題を解くにあたって作図は問題を整理する非常に大切な作業です。作図の方法も意識しながら問題に取り組むようにしてください。

作図をするにあたってのアドバイスは、出来るだけ大きく作図することと、少しだけ大げさに、しかし、できるだけ正確に作図を行うことです。小さく書いても見にくいだけで作図の意味がありません。少し大げさに書くのは、斜面などの問題で、どの角とどの角が対応しているのかわからなくなってしまうのを防ぐためです。

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9割取るための参考書や問題集はこれ!

教科書に掲載してある類題や章末問題だけは問題量が足りませんので、一つ問題集があれば演習量も確保でき得点を伸ばすことができます。教科書でほぼ内容を理解できるのであれば、いきなり問題集から始めても良いのですが、教科書だけでは内容が理解できないという生徒は、有名講師などが出している参考書から読み始めてください。

橋元の物理基礎をはじめからていねいに

旧課程時代からの定番の参考書です。少し内容が古いのが気になりますが、物理現象を1から丁寧に解説してくれているのが素晴らしい参考書です。教科書だけではいまいち要点がつかめないという方は是非一度手に取ってみてください。

物理基礎では学習しない内容が入っていたりしますが、そこは参考程度に読むようにしてください。橋元流の解説が合わない生徒は、『センター試験物理基礎の点数が面白いほどとれる本本』シリーズなどもありますので、そちらも活用してみてください。

短期攻略共通テスト物理基礎

物理基礎の共通テストをスタートさせるときに、いきなり実戦問題や予想問題に入るのではなく、まずは単元別に演習できる問題集をはさんだ方がスムーズに学習が進むと思います。そういった意味でも『短期攻略共通テスト物理基礎』は薄くて、良問が詰まっているので最適ではないでしょうか。

実戦問題集・予想問題集

最後は実戦問題種や予想問題集、または過去問などを使い、時間配分や出題形式になれるように演習を重ねるだけです。余力があるのなら、いくつかの予備校が出している予想問題集をやりこなすことをお勧めします。

ただし、理科だけに時間を費やすのはもったいないですので、他教科の勉強の進捗状況で判断してください。

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【まとめ】物理基礎の勉強法

文系で物理基礎を選択する生徒はそんなにいないのですが、物理は取れる生徒にとっては非常に安定して点数を取ることができる科目です。しかも物理の特徴は、受験直前に時間をそんなに割かなくてもよいというメリットがあります。

解き方を掴んでしまえば、それ以上勉強する必要がないからです。対して、生物や化学は、受験直前までに非常に時間をかけなくてはなりません。物理基礎が得意な生徒は是非共通テストでも活用してみてはどうでしょうか。

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