生物基礎「物質収支」純生産量や成長量を求める

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栄養段階が上がるにつれて、生物が利用できる有機物の量は減少します。今回はこれを物質収支で見ていきましょう。

生態系の物質収支

生態系内の各栄養段階への物質の出入りを物質収支といいます。物質収支が最も大きいのが生産者である植物などです。太陽のエネルギーを利用し、有機物をつくり出し、それを一次消費者が取り入れ、さらに一次消費者を二次消費者が取り入れることで生態系は成り立っています。

したがって、栄養段階が進むにつれて、より高次の栄養段階にいる生物が利用できる物質量は少なくなってきます。

下の図は、各栄養段階の物質収支を示した図になります。栄養段階が進むにつれて、利用できる物質量が減少していくことがわかりますね。

物質収支

  • 現存量S…始めからいる生物量
  • 成長量G…現存量が増加する分
  • 被食量C…他の生物に食べられる量
  • 枯死量・死滅量D…枯れたり死んだりする量
  • 呼吸量R…呼吸で消費される物質量
  • 不消化排出量U…吸収されずに排出される量
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生産者の物質収支

・ある地域の生物がもっているエネルギー量や物質の量を現存量といいます。
・生産者が光合成によって生産した有機物の総量を総生産量といいます。
・総生産量から呼吸によって消費される消費される量である呼吸量を引くと純生産量になります。
・純生産量から、生産者が一次消費者に食べられる量である被食量、落葉・枯枝として失われる量である枯死量を引いた量が、生産者の成長量になります。

生産者の物質収支

  • 純生産量=総生産量-呼吸量
  • 成長量=純生産量-(被食量+枯死量)

消費者の物質収支

・消費者が食物として取り入れた量を摂食量といいます。摂食量は、生産者の被食量に等しくなっています。
・摂食量から、消化・吸収されないで体外へ排出される量である不消化排出量を引いた量が同化量になります。
・同化量から消費者の呼吸量を引いた量が(純)生産量で、同化量から呼吸量・死滅量・被食量を引くと成長量になります。

消費者の物質収支

  • 同化量=摂食量-不消化排出量
  • (純)生産量=同化量-呼吸量
  • 成長量=同化量-(呼吸量+死滅量+被食量)

物質収支の計算問題

下の表は、ある生態系における各栄養段階の物質収支を示している。これについて、次の各問に答えよ。

純生産量 呼吸量 枯死量 被食量
生産者 2500 1500 700 100
呼吸量 不消化排出量 死滅量
一次消費者 20 30 20

表の数値は、1m²あたりの1年間の有機物量gを示している。[g/m²・年]
(1)生産者の純生産量を求めよ。
(2)生産者の成長量を求めよ。
(3)一次消費者の生産量を求めよ。

解答(1)1000g/m²・年 (2)200g/m²・年 (3)50g/m²・年

(1)純生産量=総生産量-呼吸量
(2)成長量=純生産量-(被食量+枯死量)
(3)生産量=同化量-呼吸量

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