高校日本史探求で覚えるべき文学作品・歴史書まとめについてまとめています。
文学史で最低限覚えるべき文学作品・歴史書
共通テストや私大入試を受ける上で、各文化ごとの最低限覚えておきたい文学・史書を一覧表にしています。
時代・文化 | ジャンル | 作品 | 内容 |
---|---|---|---|
飛鳥 | 史書 | 天皇記・国記 | 聖徳太子と蘇我馬子が編纂したとされる |
白鳳 | 史書 | 帝紀・旧辞 | 天皇家の歴史、漢文体 |
天平 | 史書 | 古事記 | 最古の歴史書、紀伝体、天武天皇の命で稗田阿礼が暗誦し太安万侶が編纂、神代~推古 |
日本書紀 | 最古の正史、編年体、天武天皇の命で舎人親王が編纂、神代~持統、六国史の最初 | ||
和歌集 | 万葉集 | 最古の和歌集、約4500首、万葉がな、大伴家持が関わる、防人の歌、東歌、様々な身分 | |
漢詩集 | 懐風藻 | 751年、最古の漢詩集 | |
地誌 | 風土記 | 713年、現存(常陸・出雲・播磨・豊後・肥前) | |
弘仁 貞観 |
歌集 | 凌雲集 | 最古の勅撰漢詩集、嵯峨天皇の命で小野岑守、菅原清公らが編纂 |
文華秀麗集 | 勅撰漢詩集、嵯峨天皇の命で藤原冬嗣、菅原清公らが編纂 | ||
経国集 | 勅撰漢詩集、淳和天皇の命で良岑安世、菅原清公らが編纂 | ||
史書 | 続日本紀 | 六国史、菅野真道らが編纂、文武~桓武 | |
日本後紀 | 六国史、藤原緒嗣らが編纂、桓武~淳和 | ||
続日本後紀 | 六国史、藤原良房らが編纂、仁明一代の歴史 | ||
日本文徳天皇実録 | 六国史、藤原基経らが編纂、文徳一代の歴史 | ||
日本三代実録 | 六国史、藤原時平、菅原道真編纂、清和~光孝 | ||
類聚国史 | 六国史を分類再編集、菅原道真編纂 | ||
漢詩集 | 菅家文草 | 菅原道真の漢詩文集、醍醐天皇に献呈 | |
性霊集 | 空海の漢詩文集、編者は弟子の真済 | ||
評論書 | 文鏡秘府論 | 空海が編纂、詩文の創作理論をまとめたもの | |
説話集 | 日本霊異記 | 最古の説話集、著者は薬師寺の僧である景戒 | |
国風 | 和歌集 | 古今和歌集 | 905年、初の勅撰和歌集、紀貫之ら編纂 |
詩集 | 和漢朗詠集 | 藤原公任が漢詩・漢文・和歌を集めたもの | |
物語 | 竹取物語 | 日本最古の物語、かな文字、作者不詳 | |
伊勢物語 | 平安初期に成立した歌物語、作者不詳 | ||
源氏物語 | 紫式部、貴族社会を描く、もののあはれ | ||
宇津保物語 | 日本文学史上最古の長編物語、作者不詳 | ||
随筆 | 枕草子 | 日本三大随筆、清少納言、かな文字、をかし | |
日記 | 土佐日記 | 紀貫之、かな文字で書かれた日記文学 | |
蜻蛉日記 | 藤原道綱の母、自照文学の嚆矢 | ||
更級日記 | 菅原孝標女、回想録 | ||
辞書 | 倭名類聚抄 | 今日の国語辞典・漢和辞典・百科事典の要素 | |
院政期 | 史書 | 栄花(華)物語 | 歴史物語、赤染衛門ら編纂、宇多~堀河 |
大鏡 | 歴史物語、文徳~後一条、道長の栄華を描く | ||
軍記物 | 将門記 | 初期の軍記物、平将門の乱の顛末を描く | |
陸奥話記 | 前九年の役の顛末を描く | ||
説話集 | 今昔物語 | 各説話の全てが「今ハ昔」という書き出し | |
芸能 | 梁塵秘抄 | 今様歌謡集、後白河法皇編纂 | |
鎌倉 | 史書 | 愚管抄 | 鎌倉初期の史書、天台宗僧の慈円作、道理 |
吾妻鏡 | 源頼朝~宗尊親王までの歴史書 | ||
元亨釈書 | 日本初の仏教通史、臨済宗の僧虎関師錬作 | ||
和歌集 | 山家集 | 西行法師の歌集、六家集の一つ | |
新古今和歌集 | 勅撰和歌集、八代集の最後 | ||
金槐和歌集 | 源実朝の歌集 | ||
随筆 | 方丈記 | 日本三大随筆、鴨長明、無常観 | |
徒然草 | 日本三大随筆、吉田兼好 | ||
紀行文 | 十六夜日記 | 紀行文日記、阿仏尼、所領紛争の実相 | |
東関紀行 | 京都から鎌倉までの道中の体験、作者不明 | ||
海道記 | 京都から鎌倉の紀行文、作者不明 | ||
説話 | 宇治拾遺物語 | 説話物語集、日本・天竺・大唐が舞台 | |
古今著聞集 | 世俗説話集、橘成季編纂 | ||
十訓抄 | 教訓説話集、儒教的な思想 | ||
沙石集 | 仏教説話集、無住道暁が編纂 | ||
発心集 | 仏教説話集、作者は鴨長明 | ||
軍記物 | 平家物語 | 平家の栄華と没落、琵琶法師による平曲 | |
保元物語 | 保元の乱の顛末、作者不明 | ||
平治物語 | 平治の乱の顛末、作者不明 | ||
源平盛衰記 | 平家物語の異本のひとつ、作者不明 | ||
有職故実 | 禁秘抄 | 朝廷や公家・武家の行事解説、順徳天皇が編纂 | |
古典研究 | 万葉集注釈 | 仙覚著、初の万葉集の本格的な注釈書 | |
釈日本紀 | 卜部兼方著、日本書紀の注釈書 | ||
室町 | 史書 | 神皇正統記 | 北畠親房、南朝の正統性を述べた歴史書 |
増鏡 | 四鏡の一つ、南北朝時代の歴史物語 | ||
太平記 | 後醍醐天皇の即位から南北朝分裂までを描く | ||
梅松論 | 足利尊氏が政権を掌握するまでの過程を描く | ||
有職故実 | 建武年中行事 | 後醍醐天皇著、朝儀・公事の内容・作法 | |
職原抄 | 中世日本の有職故実書、北畠親房の著 | ||
公事根源 | 室町時代に一条兼良により記された | ||
連歌 | 菟玖波集 | 連歌師救済の協力のもと二条良基が編集 | |
応安新式 | 連歌師救済の協力のもと二条良基が編集 | ||
新撰菟玖波集 | 宗祇を中心にまとめられた連歌集 | ||
犬筑波集 | 室町後期の俳諧連歌撰集、撰者は山崎宗鑑 | ||
政治論 | 樵談治要 | 政治の要道を説いた教訓書、一条兼良著 | |
古典研究 | 花鳥余情 | 一条兼良による源氏物語の注釈書 | |
江戸前期 | 史書 | 本朝通鑑 | 江戸幕府により編集された歴史書、林家 |
大日本史 | 徳川光圀が編纂を開始し明治時代に完成 | ||
読史余論 | 新井白石が著した日本政治史 | ||
古史通 | 新井白石が著した古代史の解釈書 | ||
元禄文学 | 好色一代男 | 井原西鶴の浮世草子 | |
日本永代蔵 | 井原西鶴の浮世草子、町人物 | ||
世間胸算用 | 井原西鶴の浮世草子、町人物 | ||
武道伝来記 | 井原西鶴の浮世草子、武家物 | ||
奥の細道 | 松尾芭蕉の紀行文・俳諧 | ||
笈の小文 | 松尾芭蕉の紀行文・俳諧 | ||
猿蓑 | 向井去来らが編集した、蕉門の発句・連句集 | ||
国性(姓)爺合戦 | 近松門左衛門の人形浄瑠璃 | ||
曽根崎心中 | 近松門左衛門の人形浄瑠璃、世話物 | ||
心中天網島 | 近松門左衛門の人形浄瑠璃、世話物 | ||
江戸後期 | 化政文化 | 雨月物語 | 上田秋成の読本 |
南総里見八犬伝 | 曲亭馬琴(滝沢馬琴)作の読本 | ||
金々先生栄花夢 | 恋川春町の黄表紙 | ||
江戸生艶気樺焼 | 山東京伝の黄表紙 | ||
仕懸文庫 | 山東京伝の洒落本 | ||
偐紫田舎源氏 | 柳亭種彦作・歌川国貞画の合巻 | ||
東海道中膝栗毛 | 十返舎一九の滑稽本 | ||
浮世風呂 | 式亭三馬の滑稽本 | ||
浮世床 | 式亭三馬の滑稽本 | ||
春色梅児誉美 | 為永春水の人情本 | ||
蕪村七部集 | 俳諧撰集、与謝蕪村関係の8部を集めたもの | ||
おらが春 | 小林一茶の俳諧俳文集 | ||
万載狂歌集 | 四方赤良撰の狂歌集 | ||
近現代 | 史書 | 日本開化小史 | 田口卯吉の歴史書 |
神道は祭天の古俗 | 久米邦武の論文 | ||
神代史の研究 | 津田左右吉の歴史書 | ||
文学 | 安愚楽鍋 | 仮名垣魯文の滑稽本 | |
経国美談 | 矢野龍渓の政治小説 | ||
雪中梅 | 末広鉄腸の政治小説 | ||
小説神髄 | 坪内逍遥の文芸評論 | ||
浮雲 | 二葉亭四迷の長編小説 | ||
金色夜叉 | 尾崎紅葉の小説 | ||
我楽多文庫 | 近代日本文学で初の文芸雑誌 | ||
五重塔 | 幸田露伴の小説 | ||
にごりえ | 樋口一葉の短編小説 | ||
たけくらべ | 樋口一葉の短編小説 | ||
文学界 | 明治期のロマン主義の月刊文芸雑誌 | ||
舞姫 | 森鴎外の短編小説 | ||
即興詩人 | 森鴎外翻訳、アンデルセンの小説 | ||
破戒 | 島崎藤村の長編小説、自然主義 | ||
蒲団 | 田山花袋の中編小説、自然主義 | ||
武蔵野 | 国木田独歩の小説、浪漫主義 | ||
何処へ | 正宗白鳥の小説 | ||
土 | 長塚節の長編小説、農民文学 | ||
一握の砂 | 石川啄木の第一歌集 | ||
悲しき玩具 | 石川啄木の個人歌集 | ||
その妹 | 武者小路実篤の戯曲 | ||
友情 | 武者小路実篤の小説 | ||
暗夜行路 | 志賀直哉の小説 | ||
或る女 | 有島武郎の長編小説 | ||
羅生門 | 芥川龍之介の小説 | ||
鼻 | 芥川龍之介の短編小説 | ||
父帰る | 菊池寛の戯曲 | ||
痴人の愛 | 谷崎潤一郎の長編小説 | ||
腕くらべ | 永井荷風の長編小説 | ||
日輪 | 横光利一の中編小説 | ||
海に生くる人々 | 葉山芳樹の小説 | ||
太陽のない街 | 徳永直の小説、プロレタリア文学 | ||
蟹工船 | 小林多喜二の小説、プロレタリア文学 |
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