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【化学基礎】過不足が生じる化学変化の量的関係の計算

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化学変化の計算で、過不足が生じる計算問題が出題されます。どちらか一方が多いので反応せずに物質に余りが生じます。このパターンの計算問題の解き方を説明します。

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過不足が生じる化学変化の計算

化学の計算問題にには、問題文に登場する物質が過不足なく反応し、余りが生じない問題と、一方の物質が反応せずにいくらか残る問題があります。

どちらのパターンの問題化を判断するには、化学反応式を立てその係数と、最初に準備されている物質の物質量の比が一致するかを確認します。

次の問題で具体例を確認します。

3.0gの水素と標準状態で5.6Lの酸素を反応させた。反応終了後、反応せずに残る気体は何か。また、その質量は何gか。

まずは、化学反応式を立てます。

  • 2H₂+O₂ → 2H₂O

化学反応式の係数から、水素2.0molと酸素1.0molで過不足なく反応し、2.0molの水が生じることがわかります。

次に、問題文に登場した3.0gの水素と5.6Lの酸素がそれぞれ何molなのかを求めます。

  • 水素H₂の分子量は、
    1×2=2
    水素3.0gは、
    3.0/2.0=1.5mol
  • 酸素5.6Lは、
    5.6/22.4=0.25mol

水素1.5molに対し、酸素は0.25molしかありませんね。化学反応式の係数から、水素と酸素は2:1の物質量の比で反応するとわかったので、水素が多すぎることがわかります。ここで、次のような表を書くと非常にわかりやすくなります。

反応前・反応量・反応後の表を作成

反応量は、化学反応式の係数通り、水素:酸素:水=2:1:2になるように反応させます。

水素 酸素
反応前[mol] 1.5mol 0.25mol
反応量[mol] -0.5mol -0.25mol +0.5mol
反応後[mol] 1.0mol 0 0.5mol

このように表にまとめると、どの物質がどれだけ反応し、どちらの物質が反応後にどれだけ残るかが一目瞭然です。

問題の解答

表を見ると、反応後水素が1.0mol残っていることがわかります。
水素1.0molは、
2.0g/mol×1.0mol=2.0g
となります。

解答:水素が2.0g残る

【練習問題】過不足が生じる化学変化の計算

9.6gのマグネシウムと標準状態で6.72Lの酸素を反応させたとき、生成する酸化マグネシウムは何gか。

解答16g
まずは化学反応式を立てます。
2Mg+O₂→2MgO
次に、反応前・反応量・反応後の表を作成します。
マグネシウム9.6gは、9.6/24=0.40mol
酸素6.72Lは、6.72/22.4=0.30mol
化学反応式の係数通りに反応させると、

マグネシウム 酸素 酸化マグネシウム
反応前 0.40mol 0.30mol
反応量 -0.40mol -0.20mol +0.40mol
反応後 0 0.10mol 0.40 mol

反応後、酸化マグネシウムは0.40mol生じることがわかります。

酸化マグネシウムの式量は、24+16=40なので、
40g/mol×0.40mol=16g

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