【高校倫理】ウパニシャッド哲学

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【高校倫理12】ウパニシャッド哲学について記述しています。

  • レベル:標準
  • 対応:定期テスト・実力テスト・入試
  • 重要度:よく出る

「どうしたら解脱できるか?」という問題意識は、日本人と異なる生と死の循環思想を理解しなければいけない。つまり、自分の子孫に生まれ変わるという日本人の「あの世」観に対して、インドの輪廻転生は、生命 (植物, 動物)の無限に転生を繰り返す生と死の苦に満ちたドラマであり、耐えられない苦悩と思われていることである。

ウパニシャッド

バラモン教から前7世紀頃、ウバニシャッド哲学が生まれた。ウパニシャッドとは、『ヴェーダ』の最後にある哲学的文献群で、語義は「近くに座る」(動詞)で、師から高弟だけに伝える秘密の教えである。

  • バラモン教…インド古代の宗教。バラモンが司祭し指導したためヨーロッパ人が便宜的につけた名称。仏教興起以前のヒンドゥー教をいい,そのうちの最古の段階を「ベーダの宗教」ということもある。
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ウパニシャッド哲学

ウパニシャッド哲学は、「輪廻転生」「霊魂不滅」「因果応報」の基本思想からなる。つまり、「業(行為, カルマ)」によって、つぎの「輪廻転生(サンサーラ, 来世)」が定まるという思想である。生物は永遠に生まれ変わり苦しみ続け、 来世は前世の業(カルマ)によって決定し、カーストも「因果応報(自業自得)」と考えるインド人の死生観である。

輪廻転生

この輪廻転生から脱出(解脱)するには、瞑想や苦行をとおして、宇宙を支配する神秘的な力(ブラフマン)に直接触れる神秘的体験をする以外ないと考えられた。古代ギリシャ思想が合理(知性)的哲学へ向かったのとは対照的である。

梵我一如

ウパニシャッド哲学の神秘的体験は、梵我一如である。「梵(ブラフマン, 宇宙を支配する力)」と「我(アートマン, 輪廻する真の我)とが合一する体験である。この神秘的体験によって、永遠に繰り返される生と死の苦しみのドラマから解放されるという「梵(ブラフマン)」と「我(アートマン)」の合一(同一性)という一元論の思想である。自然界の摂理は「食物連鎖」であり、世界は「無常」であり、苦しみに満ち、苦悩の繰り返しである輪廻転生からの脱出は、解脱(解って,脱する)しかないと考え、ヨーガや断食などの苦行や結跏趺坐(けっかふざ)などの瞑想をするのである。

より深く(応用)

ヒンドゥー教

ヒンドゥー教は、バラモン教から聖典やカースト制を引き継ぎ、土着の神々を吸収してきた多神教である。中心となるブラフマー(宇宙創造の神)とヴィシュヌ(世界維持の神)とシヴァ(世界破壊の神)は三神一体とされ、また、シャイナ教徒だけでなく不殺生を旨とすることから菜食主義の人が多いし、生(水牛は崇拝の対象でない)は聖獣として絶対に食べない。グプタ朝のチャンドラグプタ2世(位376~414)の頃、叙事詩「マハーバーラタ」「ラーヤナ」がまとめられ、ヒンドゥー教の隆盛期であった。

ユダヤ教とイスラム教の本質

ユダヤ教とイスラム教の本質は、規範(ノルム)の存在である。たとえば、ユダヤ教徒は豚肉を食べないし、割礼する。イスラム教徒にとっては、豚や肉食動物爬虫類、昆虫, 酒類はハラム (haram,食べてはいけない食品)である。ここで大切なことは、「なぜ、ユダヤ教とイスラム教の本質は、 規範(ノルム)の存在であるのか?」を問い直すことである。それが哲学することであり、倫理的思考である。
確認【高校倫理】ユダヤ教とイスラム教

キリスト教

イエスの死後、使徒(12人のイエスの高弟,宣教者)ペテロ(カトリック教会では初代ローマ教皇)やパウロ(キリスト教の道害者から「回心」した熱心なキリスト教の宣教者)は、異邦人(非ユダヤ教徒)へ広江(小アジア・ギリシャ・ローマなど三度宣教の旅)し、世界宗教への礎を築いた。
確認【高校倫理】キリスト教

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