【高校倫理】ベーコンの経験論・帰納法

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【高校倫理】ベーコンの経験論・帰納法についてまとめています。

ベーコン

ベーコン (1561 ~ 1626)は、英国のテューダー朝エリザベス一世時代、劇作家シェークスピア(1564 ~ 1616)と同時代人で、ガリレオ・ガリレイ(1564 ~ 1642)らが開拓していた「科学」を基礎付け、力強く育成したいというのが問題意識であった。

ベーコンは、著書『ノヴム=オルガヌム(新機関)』(1620) で、実生活に役立つ新しい学問である「科学」の考え方を明らかにした。すなわち、「知は力なり」の格言は、中世以来のスコラ学(神学)の抽象的な論証ではなく、「観察」による経験に基づく「科学」の知識・法則は、 生生活を便利に豊かに変える力があることを表現している。

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観察

「観察」とは、注意深くみること、「イドラ(偏見, 先入観)」を取り除いてみることである。そして、誰もが陥りやすいので、心にとどめておくべき「イドラ」がつぎの四つである。

  1. 種族のイドラ…人間という種族すべてに共通な「イドラ」であり、遠くの星より近くの月が大きくみえることや太陽が西の方角に沈んでいくようにみえるなどの錯覚がその例である。
  2. 洞窟のイドラ…狭い洞窟の中から外の世界をみるように、経験の少なさ・個人の好悪に由来する偏見や先入観のことである
  3. 市場のイドラ…市場の雑踏で言葉が交錯する様子からの命名で、たとえば水を水素と酸素に分解するというと、「分解」 も「水素」も「酸素」も「水」も分かった気になってしまう「イドラ」である
  4. 劇場のイドラ…権威ある書物や思想に盲従するイドラであり、たとえば「アリストテレスはこう書いている、「教会の教義では 神が創造した」 などである。

帰納法

帰納法は、「観察」で得られたたくさんの「事実」を比較し、共通する原理や法則を導き出す思考方法である。しかし、これまでの観察の結果という蓋然性にとどまる「仮説」を導き出す方法と考えるべきである。経験論の思想家ヒューム(1711~76)の「懐疑論」は、この「斉一性(今後も同様に起こり続ける)」への懐疑(蓋然性にとどまる)である。

イギリス経験論

すべての知識は経験に由来するというイギリス経験論は、 F.ベーコンの著書「ノヴムオルガマム」で科学の思考方法として帰納法を提案した。ロック (1632~1704)は、経験主義を徹底して「生得観念(初めからの知識)」を否定し、人間の心は「タブラ=ラサ」(羅)」と表現した。バークリー (1685~1753)は、「存在するとは知覚されること」と「唯心論」を展開し、知覚や経験それ自身 が存在であると主張した。

  • ロック…イギリスの哲学者である。政治思想家としては『統治論(統治二論・市民政府二論)』などを著し、ホッブズの影響を受けつつも、ホッブズとは異なる国家論を展開した
  • 経験論…経験論とは、人間の知識の源泉を感覚的な経験に求める考え方である。主にイギリスで展開されたので、イギリス経験論ともいう。
  • 合理論…合理論とは、人間の確実な知識の源泉を理性の働きによる思考に求める考え方である。主にヨーロッパ大陸で展開され、大陸合理論ともいう。
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