【高校倫理】アリストテレス「エイドス論」

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【高校倫理07】アリストテレス「エイドス論」についてまとめています。

  • レベル:基礎
  • 対応:定期テスト・実力テスト・入試
  • 重要度:出る

アリストテレス

アリストテレス(前384 ~前322)の問題意識も、師プラトン同様の「人間として善く生きるには?」であった。しかし、現実主義の立場から徳(アレテー)を追究したのである。そのために、プラトンの 「イデア論」を厳しく批判し、現実の個物に本質(形相, エイドス=プラトンのイデア)が内在しているという「エイドス論」を展開した。
確認【高校倫理】プラトン「イデア論」

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テオーリアの態度

すべての人間は最高善である幸福(エウダイモニア)を追い求めるが、何を幸福と考えるかは、人それぞれ 違い、年齢や立場でも異なってくる。エイドス論で考えると、人間にもエイドス(形相, 本質)と質料 (シュレー, 物質)とがあり、人間のエイドス(形相, 本質)は魂(心)であるので、魂の幸福が最高善と考えるのである。

知性的徳と習性的徳

アリストテレスは、現実主義の立場から四元徳を見続ける観想(テオーリア)だけでは不十分であり、たとえば「勇気」が「無謀」と「臆病」の間にあるように、中庸(メソテース)を選ぶ思慮(プロネーシス)が、事物の本質(エイドス)を見抜く知恵(ソフィア)と同様に大切な知性的徳と考えた。また、現実生活で実践するには、中庸を習慣(エトス)とし、性格(エートス)にする習性的徳(性格的徳)の大切さを説いた。
比較【高校倫理】プラトン「イデア論」

徳(アレテー)の追究

アリストテレスの人間はポリス的動物である(集団形成が人間の本性)という言葉は、「集団(ポリス)の中で、人間として善く生きるには?」という現実主義の徳(アレテー)の追究を意味している。アリストテレスは現実的な「ポリスの倫理」を、相互の愛情である友情(フィリア)と秩序維持のために正義(ジャスティス)に求めた。

徳の分類

アリストテレスは、全体的正義(ポリスの法順守)と部分的正義(具体的道徳)とに大別し、部分的正義をさらに, 報酬・成績などは配分的 正義(働きや能力に応じた配分)で、裁判や取引などは調整的正義(平等になるよう調整)にすべきと説いている。

「人間として善く生きるには、ポリスの倫理(正義と友情)を実践し、習慣付けることである」が、アリストテレスの解答である。

より深く(応用)

可能態と現実態

存在そのものを研究する『形而上学(Metaphysics)』の第1巻冒頭で、「すべての人は、生まれつき知ることを欲する」と述べたアリストテレスは、事物を可能態(dynamis)と現実態(energeia)に分けて考えた。エイドス(本質、形相)あるいはヒュレー(質料, 物質)だけでは可能態であり、それらが結びついて現実態となる。

  • 現実態=可能態の集合(エイドス+ヒュレー)

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