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大学入試小論文「大学の教育における問題の考察・解答例」

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大学入試小論文で中でも「教育学部」でよく出題されるテーマについての考察と解答例の記事です。

「大学教育問題」についての考察です。大学教育は、昨今、「就職予備校」と言われるなど、本来あるべき姿であろう、アカデミックの体をなしていないともいわれるまです。一方で、実社会で直接、役立つ技能を教えていくべきでだという主張もあります。教育学部志望者は、このあたりの主張に対して、自分の意見をもっておくことが望ましいでしょう。それでは、教育学部の頻出小論文テーマ「大学教育問題」についての考察です。

課題文のなかで、筆者は、現在の日本における大学教育の何が問題で、今後どのような変化が必要であると述べているのか、200 字以内で説明しなさい。そのうえで、現代社会で起こっている解決すべき課題の具体例を一つあげ、それに対処するために大学で学んだことがどのように役立つと考えられるかを、400 字以内で述べなさい。その際、課題文で述べられている「教養教育」と「職業教育」の特長に関連付けなさい。
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大学の教育における問題の解答例

筆者は、若者の離職率が高いことを問題視している。大学教育においての学びが、職業生活に活かされる機会が少ないことを原因としている。この問題への対策として、大学が職業教育を重視する必要があると考えている。特に文科系の学部に対しては、大学での学びはさておき、偏差値を職務選考基準としている会社が多い。したがって、文科系の定員を減少させる、もしくは業務遂行に役立つ科目を徹底させる必要があると述べている。

私は、現代社会で起こっている解決すべき課題として、就職する大卒生の意識不足を挙げる。最近の大卒就職者の意識調査において、「安定を求める」という項目は上昇傾向があり、「自分のやりたいことがしたい」という項目は減少傾向がある。この現状を見れば、若者の離職の最も大きい理由に納得がいく。

大学に入学する際には、大抵の大学は事前に学部を決定する。しかし本当にその学問を学びたいと思って決める人がどれほどいるだろうか。中途半端な気持ちで学問の奥義を極めることは不可能である。そのため私は、リベラルアーツを基本理念に置き、ゆっくりと自分が学びたい分野を選べる環境を整えることが必要だと考える。

大学の教育における問題の講評(抜粋)

提案された問題や解決策についての議論をさらに深めることが重要です。例えば、大学がリベラルアーツを基本理念とするべきだと主張していますが、その理由や具体的な実装方法についても詳しく議論してみてください。また、提案された解決策が実際にどのように問題を解決するのか、その効果や課題についても考察してみましょう。

<例文>
リベラルアーツ教育が大学の基本理念として採用されるべき理由は多岐にわたる。まず、リベラルアーツは幅広い学問領域を包括し、学生が自らの興味や能力に応じて多様な学びを追求できる環境を提供する。この柔軟性は、将来のキャリアにおいても幅広い知識やスキルを身につけることを可能にし、変化する社会環境に適応するための基盤を築く。

具体的な実装方法としては、大学が専門分野に拘束されず、学生に自由なカリキュラム選択の機会を与えることが挙げられる。例えば、学生が専攻する学部を決定する前に、幅広い分野の授業を履修し、自らの興味や才能に合った領域を見つけることができる仕組みを構築することが重要である。また、リベラルアーツ教育は専門知識だけでなく、批判的思考や問題解決能力、コミュニケーションスキルなども育成することを目指すべきである。

このようなリベラルアーツ教育が採用されることで、就職する大学卒業生の意識や能力が向上し、離職率の低下につながると期待される。例えば、学生が自らの興味や才能に基づいて幅広い知識とスキルを身につけることで、自己実現ややりがいのあるキャリアを追求する傾向が高まると考えられる。

しかし、リベラルアーツ教育の実装にはいくつかの課題も存在する。例えば、専門分野への深い知識やスキルが必要な職業に就くためには、専門教育が不足しているとの指摘がある。また、リベラルアーツ教育を尊重する企業や組織がまだ少ないため、学生が自らの学びを職場で活かすことが難しいという問題もある。

したがって、リベラルアーツを基本理念とする大学教育の実装は、教育機関や企業、政府などの関係者との協力や議論が不可欠である。さらに、リベラルアーツ教育の価値を広く認識し、社会全体でその実践を支援する仕組みを整備することが重要である。

類題➀ 【2023年度】慶應義塾大学総合政策学部小論文解答例「大学教育と知のあり方」
類題➁ 【大学入試小論文】北海道大学教育学部小論文(2017年度)解答例

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