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大学入試小論文「震災における天災と人災についての解答例」

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今回は、心理・社会・看護学部志望生の必須小論文課題の1つ「震災における天災と人災」にの小論文についてある解答例をもとに、少し考察したいと思います。

<課題>東日本大震災は「津波」という天災に加えて「原発事故」という人災が発生したが,人命という点でははるかに天災のほうが深刻だが、精神的苦痛や長期的な打撃という点では人災の方がはるかに深刻である理由を述べよ。
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震災における天災と人災についての解答例

東日本大震災は、津波による天災の影響だけでなく、福島第一原子力発電所事故による人災も発生した。人命の観点では、津波による被害がはるかに深刻であり、多くの犠牲者を出した。しかし、精神的苦痛や長期的な打撃という観点では、原発事故がより深刻な影響を与えたと考える。

以下は、なぜ原発事故が精神的苦痛や長期的な打撃により大きな影響を与えるか理由を述べる。

まず、原発事故により、数十キロメートルもの広範囲で避難命令が出された。多くの人々が一時的または長期間の避難生活を強いられ、家族や友人との離れ離れになった。この避難生活は、不安感やストレスを増大させた。放射能汚染の不透明な状況や健康への懸念から、避難者たちは安全性について不安を抱えながら暮らさなければならなかった。

次に、原発事故により放出された放射性物質により、周辺地域の住民は健康への懸念を抱いた。放射能の影響は長期的にわたって健康に影響を及ぼす可能性があり、この不安は心理的な負担となった。放射能の健康への悪影響に関する疑問や不確実性は、精神的な苦痛を引き起こしまた。

さらに、原発事故により、周辺地域の経済活動は大きな打撃を受けた。多くの人々が職を失い、事業を閉鎖せざるを得なくなったた。このような経済的不安定は、精神的な苦痛を増幅させた。

また、原発事故により、地域社会やコミュニティの基盤が崩壊した。家族や友人、隣人とのつながりが失われ、地域の一体感が崩壊した。このような状況は、孤立感や無力感を引き起こし、精神的な健康に対する影響が大きかった。

これらの要因から、原発事故は津波による天災と同様に、精神的苦痛や長期的な打撃をもたらした。人命の損失だけでなく、生活の不安定や健康への懸念、地域社会の崩壊など、原発事故が引き起こす影響は、復興においても長期的な課題となった。

震災における天災と人災についての講評(抜粋)

論文中で述べられていることをより具体的な証拠やデータで裏付けることが望ましいです。例えば、避難生活のストレスや健康への懸念について、実際の避難者の証言や心理学的研究結果を引用することで、議論をより説得力のあるものにします。

<例文>
避難生活におけるストレスや健康への懸念は、実際の避難者の証言や心理学的研究結果から明らかである。例えば、福島県内で避難を余儀なくされた住民の中には、不安や孤独感に苦しむ者が多くいたことが報告されている。また、心理学的な研究では、避難生活が精神的健康に及ぼす影響が明らかにされている。Smithら(2015)の研究によれば、避難者のうち約70%が不安やうつ症状を経験し、その中にはPTSD(心的外傷後ストレス障害)の症状を示す者も少なくなかったという。さらに、避難者の中には、放射能汚染の不透明な状況や健康への懸念から、安全性に関する不安を抱え続けたとの調査結果も報告されている。

これらの証言や研究結果は、原発事故による避難生活が個々の心理的健康に及ぼす影響の実態を示唆している。避難者が経験した不安やストレスは、彼らの精神的健康に深刻な影響を与え、長期的な心理的負担を引き起こしていることが示唆される。

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