大学入学国語古文対策「徒然草の頻出問題」です。「徒然草」は、大学入試の古文で頻出する重要な作品の一つです。本記事では、試験によく出題される章段やテーマを詳しく解説し、読解のポイントや頻出問題の傾向を紹介します。要点を押さえた解説と例題を通じて、効率的に得点力を向上させましょう。
徒然草の頻出問題
次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。
今は亡(な)き人なれば、かばかりのこと(これくらいのちょっとしたこと)も忘れがたし。
「徒然草」(兼好法師)による。
問一 「かへすがへす」を現代仮名遣いに改め、すべて平仮名で書きなさい。
問二 下線部①ひがひがしからん人とあるが、返事の送り主が、筆者のことを「ひがひがしからん人」と思ったのはなぜか。現代語で三十字以内でまとめて書きなさい。ただし、「筆者が」という書き出しに続けること。
問三 下線部②をかしかりしかとあるが、筆者は、返事の送り主のどのようなところに対して「をかしかりしか」と感じたのか。最も適切なものを、ア~エから選び、符号で書きなさい。
ア 趣のあるさまを見落としていたことを許す返事を、すぐに送ってくるような、寛容なところ。
イ 頼んだ用件にこたえられないことをわびる返事を、わざわざ送ってくるような、正直なところ。
ウ 頼んだ用件に何とかこたえようとする返事を、すぐに送ってくるような、やさしいところ。
エ 趣のあるさまを理解しないことをとがめる返事を、わざわざ送ってくるような、率直なところ。
徒然草の頻出問題の解答
問一 かへすがへす
問二 趣深く降り積もった雪のことを、手紙に何も書いてこなかった
問三 エ
〈口語訳〉
雪が趣深く降り積もった朝、ある人のもとに言わなければならないことがあって手紙を送った。その際に、(用件だけを書いて)雪のことを何も書かなかった私の手紙に対する返事に、「『この雪をどのように感じるか』と、一言もおっしゃらないほどの趣のあるさまがわからないような人のおっしゃることを、どうして聞き入れることができましょうか。かえすがえすも残念なお心です。」と書いてあったことは、おもしろくて心ひかれることだった。
今は亡くなってしまった人なので、これくらいのちょっとしたことも忘れがたい。
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