国公立大学の2次試験で面接が必要な大学や学部が急増中です。2020年から本格的に始まる大学入試改革に向けての動きの一環であることは想像できますが、生徒たちの受験大学決定にも大きな影響が出てきそうです。
面接を実施する国公立大学が急増
面接やグループディスカッションが2次試験の内容として追加する大学が増えています。特に教員養成系や医療系の学部を中心にこの傾向が強いようです。従来の学力一辺倒の評価ではなく、どういった人間なのか、適性は大丈夫かなど、多面鉄器に人物を評価しようという動きが強く表れている証拠です。
以下に国公立大学の2次試験で面接やグループディスカッションが追加となった大学を列挙します。
面接が追加になった国公立大学
- 茨城大学 教育学部 前期 面接が追加
- 千葉大学 教育学部 前期 専門適性検査が追加
- 京都教育大学 教育学部 後期 面接が追加
- 愛媛大学 医学部看護 前期 グループディスカッションが追加
- 山口大学 教育学部 前期 面接が増加
- 北九州市立大 人間関係 後期 面接が集団討論に変更
- 長崎大学 医学部保健 前期 面接が追加
- 熊本大学 教育学部 前期 面接が追加
- 宮崎大学 教育学部 前期 面接が追加
- 琉球大学 教育学部 前期 面接が追加
後期日程に面接が多いのは以前からの傾向でしたが、ここにきて前期日程でも面接を試験に課す大学が増えています。特に人間性が非常に重要な教育学部、医学部などでその傾向が顕著です。
また、面接やグループディスカッションだけでなく、2次試験科目に英語を追加する大学も増えています。逆に小論文を廃止して、英語、数学、理科の科目を増やした大学もあり、各大学がどんな学生を欲しいのかがくっきりと分かれた形になっています。
面接で何を聞かれる?テーマは?
面接やグループディスカッションでは一体何を聞かれるのでしょうか。過去の国公立大学で行われた面接などで、よく聞かれている質問をピックアップしてみました。学部別に内容を列挙します。2次試験対策として是非活用してみてください。
試験に行った生徒からのヒアリングなどをもとにして作成していますので、実施された内容と若干の差異が見られることもありますがご了承ください。
医学部系統
- 医師の志望理由
- 看護師志望理由
- 理想の医師像
- 何科の医師になりたいか
- 自分が医師に向いていると思うところ向いていないところ
- 将来は地元に残るか
- 高校時代頑張ったこと
- 部活動で得られたもの
- 浪人して学んだこと
- 得意、不得意な教科
- 医療に関するニュースで興味を持ったもの
- 尊敬する人物
- ボランティア活動をしたことがあるか
- 医学以外に興味のある分野
- あなたは大学にどのようなことを求めるか
- あなたは大学にどのように貢献できるか
- 現代社会の問題点とその問題を解決するための方法
- 医師の過労死問題についてあなたの考えを述べなさい
- 安楽死について
- 出生前診断について
- バイオテクノロジーについて
- 在宅医療のメリット、デメリット
- 反抗的な患者とどう接するか
- あなたが考える国際問題
- どのような人が苦手でどのように接していったか
- 体力に自信はあるか
- 印象に残った本について
教育学部系統
- 志望動機
- なぜこの大学なのか
- アドミッションポリシーのうち、どれが自分に最も当てはまるか
- 大学を訪れたことはあるか
- 教員を志望した理由
- 専攻したい科目とその理由
- 自分が教師に向いていると思うところ
- 教師という仕事のやりがいと嫌なこと
- 子どもは好きか
- 教育において最も大切なことは何か
- 大学で小学校教員に必要な能力と理由
- 勉強以外にやりたいこと
- ボランティアをしたことがあるか
- クラブ活動をやっていて苦しかったことや感じたこと
- 理想の教師像
- 高校で印象に残った授業、教科
- 最近の気になる教育に関するニュース
- 高校で頑張ったこと、失敗したこと
- 教育の注意すべき問題点3つ、それらに順位をつけその理由
- 理科の中で最も興味のある分野、なぜ興味があるのか
- 関心のある故事成語を1つあげ、理由とともに述べよ
- 入学してからやりたいこと
- 大学に期待していること
- 子どもの遊びを考えさせる
- 体罰はなぜなくならないか
聞き取りで生徒が感じていたことは、発言内容よりも協調性やコミュニケーション能力を見られていたような気がすることです。学部独特の質問もありますが、どの大学でも同じようなことを聞かれてるようです。
しっかりと自己分析を行い、自分がどういった人間なのか把握したうえで面接に臨むようにしましょう。
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