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高校生物基礎「恒常性と体液のポイント」

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高校生物基礎。ここから新しい章に入ります。体内環境の維持に関する学習内容です。恒常性とは何かを学習し、恒常性を維持するために必要な体液についても見ていきます。

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恒常性とは

生物の特徴で、「体内環境を一定に維持している(恒常性)」というものがありました。恒常性とはホメオスタシスともいわれます。

生物を取り巻く環境は体外環境(外部環境)といわれ、常に変化しています。それに対して体液で満たされている体内環境(内部環境)は、体外環境の影響を受けつつも、体液の濃度や体温などが一定に保たれています。このように、体外環境の変化に対し、体内環境を一定に保ち、生命を維持するはたらきを恒常性ホメオスタシス)といいます。

体内環境である体液

体内環境とは具体的に体液を指しています。体液は、その存在場所によって次の3つに大別されます。

  • 血液
    血管内を流れ全身を循環する体液。
  • 組織液
    細胞と細胞の間を見たいしている体液。
  • リンパ液
    リンパ管内を流れ全身を循環する体液。

体液の種類

血液は、血管内を通って全身の細胞に酸素や栄養分を送り届け、細胞で生じた老廃物を回収しています。

血液の血しょうの一部は、毛細血管から血管外へと染み出して組織液となり、細胞との間で栄養分や老廃物の交換を行った後、大部分は毛細血管に戻りますが、一部はリンパ管内に流れ込みリンパ液となります。

リンパ管内には逆流を防ぐ弁がついていて、リンパ液は体の筋肉運動やリンパ管自体の収縮運動などによってゆっくりと循環した後、静脈に合流します。

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血液

血液はヒトの場合、体重の約13分の1を占めており、体重70kgの成人では、その体積は約5Lに相当します。

血液は、有形成分の血球と液体成分の血しょうからできています。血しょうの中に血球が浮かんでいまする状態です。血液の中で、有形成分である血球は約45%を占め、液体成分である血しょうは約55%を占めています。

血液の成分

赤血球

赤血球は酸素を運ぶはたらきを担っています。哺乳類の赤血球には、ヘモグロビンが多量に含まれており、ヘモグロビンが酸素と結合することにより、肺から各組織へ効率よく酸素が運搬される仕組みとなっています。

哺乳類の赤血球は無核で、ヒトの赤血球の場合、その大きさは約8µmの円盤状にいなっています。中央がくぼんでいるのは表面積を大きくするためです。

白血球

白血球は、体内に侵入した細菌などを排除するはたらきを担っています。リンパ球マクロファージ好中球などさまざまな種類が存在します。好中球やマクロファージには食作用があり、細菌などをとらえます。リンパ球は免疫で活躍する白血球になります。

白血球にはがあり、赤血球よりも少し大きい5μm~20μmの大きさになります。アメーバのように変形しながらも毛細血管の壁を通り抜け、血管外に出ることができます。

血小板

血小板は、出血時などに血を固めるはたらきがあります。平板状の構造をしており無核の血液成分です。直径は約2μm~4μm

血しょう

血しょうは、血液の液体成分で、粘性のある淡黄色をしています。血液の約55%を占めており、様々なものを運搬します。

血液の有形成分の比較

血液の有形成分の中で最も多いのが赤血球です。その次に多いのが血小板で、最も数が少ないのが白血球です。このように最初はざっくりと覚え、その後じっくり時間をかけておおよその数字を覚えていきましょう。

赤血球 白血球 血小板
はたらき 酸素の運搬 異物の排除 血液の凝固
無核 有核 無核
大きさ 直径7~8µm 直径5~20μm 直径2~4μm
血液1㎣中の数 450~500万個 4000~8000個 10万~40万個
生成部位 骨髄 骨髄 骨髄

 

生物
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