生物基礎「タンパク質の合成」転写と翻訳のしくみ

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高校生物基礎。タンパク質の合成について学習します。ここでは、核内で起こる転写と、細胞質基質内のリボソームで起こる翻訳について詳しく学習します。

タンパク質の合成

生物の遺伝物質であるDNAには、塩基配列によって遺伝子が記載されています。この遺伝子はタンパク質の設計図で、これが読解されてタンパク質が合成されます。

タンパク質の合成

タンパク質の合成は、核内で行われる転写と、リボソームで行われる翻訳の2つの過程で成り立っています。

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転写と翻訳

転写とは、核内にあるDNA(タンパク質の設計図)がコピーされ、mRNA(伝令RNA)がつくられる過程です。DNAの収められている設計図がコピーされて、いよいよタンパク質づくりがスタートします。

転写されてできたmRNAは、細胞質基質内にあるリボソームに移動し翻訳されます。翻訳とは、mRNAが読み取られ、それに対応するタンパク質がつくられる過程です。

この2つの過程を経て、ヒトの場合、約22,000種類ものタンパク質がつくりだされているのです。

セントラルドグマ

このように、遺伝情報はDNAからmRNA、そしてタンパク質に姿を変えます。この流れをセントラルドグマといい、一方向に遺伝情報が流れることを意味します。

DNAとRNA

ここで、DNAデオキシリボ核酸RNAリボ核酸の違いについてまとめてみます。DNAもRNAも核酸という物質で、ともにヌクレオチドが多数結合してできている物質です。

DNAとRNA

デオキシリボースとリボース

まず、大きな違いとしてヌクレオチドを構成する糖に違いが見られます。DNA(デオキシリボボ核酸)は、安定で壊れにくいデオキシリボースという糖でできているのに対し、RNA(リボ核酸)は、不安定で壊れやすいリボースとという糖でできています。

これは、DNAは遺伝情報を記載し保存しているものなので、簡単に壊れては次世代に形質を伝えることができないからです。一方のRNAは、タンパク質の合成時に作られ、タンパク質がつくられた後は壊されるためです。

RNAではチミンTがウラシルUに

核酸を構成する4つの塩基にも違いが見られます。DNAの場合は、A(アデニン)T(チミン)G(グアニン)C(シトシン)の4つの塩基がありますが、RNAの場合は、A(アデニン)U(ウラシル)G(グアニン)C(シトシン)の4つになります。

つまり、DNAではT(チミン)でしたが、それがRNAではU(ウラシル)に置き換わっているのです。

二本鎖と一本鎖

核酸は、ヌクレオチドが多数結合してヌクレオチド鎖を構成しますが、DNAはヌクレオチド鎖二本鎖からなる二重らせん構造をとっていました。それに対しRNAはヌクレオチド鎖1つの一本鎖になります。

また、生物のDNAは必ず二本鎖になっていますが、ウイルスなどはRNAの一本鎖のものも存在します。

RNAの種類

RNAについて説明しましたが、RNAには次の3つの種類が存在します。生物基礎ではmRNAしか学習しないので、RNA=mRNAだと思ってもらっても結構です。

  • mRNA(メッセンジャーRNA)
    DNAが転写されてできるRNA、伝令RNAとも呼ばれる
  • tRNA(トランスファーRNA)
    mRNAの塩基配列(コドン)に対応するアミノ酸を運ぶRNA、移転RNAとも呼ばれる
  • rRNA(リボソームRNA)
    リボソームを構成しているRNA

転写と翻訳をもっと詳しく説明

転写と翻訳を簡単に説明しましたが、もっと詳しく見ていきます。

転写と翻訳

転写

転写は核内で行われますが、次の過程を経て転写が行われます。

  1. DNA二本鎖がほどける
  2. 一方のDNA鎖が鋳型鎖アンチセンス鎖)となる
  3. 鋳型鎖に相補的な塩基配列を持ったRNAが合成される
  4. RNAの余計な部分がスプライシングされmRNAになる
  5. mRNAが核膜孔を通りリボソームへ移動する

鋳型鎖と相補的な塩基配列を持つRNAを合成する酵素を、RNAポリメラーゼ(RNA合成酵素)といいます。

翻訳

翻訳はリボソームで行われます。

  1. 転写されたmRNAがリボソームに移動する
  2. mRNAの塩基配列(コドン)と相補的な塩基配列(アンチコドン)を持ったtRNAアミノ酸を持ってくる
  3. アミノ酸どうしがペプチド結合し、長いポリペプチド鎖ができる
  4. ポリペプチド鎖が複雑に結合しタンパク質ができる

アミノ酸は20種類あり、このアミノ酸の組み合わせにより、さまざまなタンパク質が合成されます。

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