大学入試におけるグループディスカッション・討論のポイントです。
ディスカッション・討論のポイント
各大学で、広く行われる選抜方法の1つです。自分が受験する大学には、グループディスカッション(討論)が課せられているが、「どのように対策をすればいいのか。」「どう進めていけばいいのか。」さらには、「どうすれば合格できるのか。」「議長(ファシテイター)になった方がいいのか。」「奇抜な(オリジナリティあふれる)発言をした方がいいのか」はたまた「自分の意見を貫いたほうがいいのか。」など受験生の疑問や心配事は絶えないと思います。
そこで、今回は、そのグループディスカッション(討論)について、
【SETP1】ディスカッションでの役割
【SETP2】グループディスカッション(討論)の進め方
【STEP3】グループディスカッション(討論)での注意点
の観点からポイントを記述していきます。
最後にそもそも「ディスカッション・討論とは何か。」「ディスカッション・討論ではどんなところが評価されるのか。」も記述しているので参考に。
【SETP1】ディスカッションでの役割
主に、進行役(ファシリテーター)、タイムキーパー、書記役は必須となります。発表が課せられている場合は、「発表役」も必要となります。役割がない人でも、発言をしていない人への気配りなどできることを見つけて、積極的に参加しましょう。
また、大学によっては役割分担はなく、教授が進行役となり、仕切ってくれる場合もあります。
【SETP2】グループディスカッション(討論)の進め方
- 前提・条件確認
- 目標確認
- 検討プロセスの設計
- 検討(議論)
- 結論・まとめ
と流れていきます。最後に「発表やプレゼンテーション」がある場合は、予行演習の確保。別に演習時間が設定されていればいらない。)
1.前提・条件確認
与えられた課題に対して、全員でその前提を確認することが大事です。たとえば、「世の中をよりよくするには?」という議題のあったとき、その前提条件を「高齢者に対して」「子どもに対して」「発展途上国に対して」など決定します。
前提・条件を確認することになし、議論を始めて、にいろいろアイディア出しをしてしまっても時間の無駄になってしまいます。与えられていない条件をメンバーで設することでスタートがしやすくなります。
2.目標確認
「世の中をよくするには?」の議題で、「日本の子どもたちにとって」と前提を決めたとしたら、実に大事なのは、「目標確認です」。それは、メンバー一人ひとりの定義が異なるとはずです。
たとえば、
- 遊び場を増やす
- 無料公共学習塾を増やす
- お菓子やジュースをなくす
- 大学までの教育無償化
などなど挙がると思います。ポイントは、皆が知っていることや実現可能性の高いことに設定すると、その後の議論は、皆が発言しやすくなり、ゴールに向かいやすくなります。
3.検討プロセスの設計
目標確認を「大学までの教育無償化」とします。それを達成するためには、何が必要でしょうか。
たとえば、
- 財源(予算)
- 地方にも大学を増やす
- 教育プログラムの充実
- 教員・教授の確保
などでしょうか。
4.検討(議論)
ここからが、グループディスカッション(討論)の始まりです。先ほどの目標確認を「財源(予算)を確保」としましょう。財源(予算)を確保するための条件はなんでしょうか?「教育税を新設するか。」「教育国債を発行するとか。」「企業の内部留保に対して課税するとか。」などになるでしょう。しかしながら、グループディスカッション(討論)に答えは存在しませんので、その中でも、実現可能性が高いものやメンバーの多くが納得するものが答えとなっていくでしょう。
【STEP3】グループディスカッション(討論)での注意点
- 時間厳守する
- 答え(アイディア)ではなく過程が大事
- 奇抜さよりも論理性(実現可能性)が大事
- 結論・まとめでは、「5W2Hの確認(注1)」
- 発表では、「PREPを意識(注2)」
(注1)5W2Hの意識
- What…要するに何をするのか?
- Why…なぜそれをするのか?なぜ他の方法よりその方法が良いのか?
- Where…どこでするのか?
- When…いつするのか?
- Who…誰がするのか?
- How…どうやってするのか?
- How much…どのくらいお金がかかるのか?かけるのか?
(注2)PREPを意識
- Point(結論)…要するに、結論は何か?
- Reason(理由)…なぜその結論に至ったのか?
- Example(具体例)…理由に関する具体的な根拠・事例・仮説を話す
- Point(結論)…最後にもう一度まとめる
大学入試でグループ討論(グループディスカッション)を取りいれている入試形態も見られます。推薦入試やAO入試でよく見られますが、グループ討論では何が求められるのでしょうか。今日はグループ討論の基礎知識をご紹介します。
グループ討論(グループディスカッション)とは?
グループ討論を行ったことはありますか。グループ討論はディベートと違い、勝ち負けを決めるのではなく、ある事柄やテーマについて様々な視点から議論するという多方面的な性格を帯びています。
相手を納得させるような強い主張を通すのではなく、あたえられた議題から参加者共通の課題を見いだし、それについて自由に議論を交わします。そして様々な視点から出てきたアイデアについて合意を形成していくことが重要です。
自由と言っても、参加者が各々好き勝手に自分の意見を主張すればいいというものでもありません。より良い方向に向かって参加者全員でゴールに向かって行かなくてはなりません。
グループ討論の目的
グループ討論の目的は、ひとりで考えるよりもグループでより良い答えを見つけ出すことです。実際に大学に入学後、何かのゼミに所属することになりますが、そこでもチームプレーを求められます。グループで議論を交わし、よりよい答えを見つけ出していく作業を重ねることになります。
グループ討論のでは、大学に入学後、所属するゼミでしっかりと役割を果たせるかどうかを見られています。チームとしての役割が重要視されますので、リーダーや聞き役、まとめ役など、そのときに応じて必要な人材が選抜されることになります。
グループ討論の評価基準
では、グループ討論で試験監督は何を見ているのでしょうか。みんなをあっと驚かせるような意見やアイデアを出せる生徒を選抜しているのかというとそうではありません。グループ討論(グループディスカッション)で一番重要視されているのは「協調性」です。
グループ内でしっかりと役割分担を担い、その場に応じて自分の役割を変えることが重要です。討論がスムーズに、そしてみんなが発言できるような環境をつくりだすことが重要になります。
もう一つは、一般常識的な基礎知識です。もちろん社会問題や、時事的な内容についても討論になることがありますので、社会問題などの基礎的な知識があるのかどうか、物事に対する視点があるのかどうかなども見られています。
対話の重要性
グループ討論では、なかなか意見が出ずに討論が深まらなかったり、有意義な討論が出来ずになかなか議題を深めることが出来なかったりする場合もあります。
そのときに重要になってくるのは、「対話」をしっかりと行うことです。出てきた意見に対して、「なぜそう思うのか」相手と対話するという姿勢が重要になってきます。
相手の意見に興味をもって、相槌を入れながら、相手が発言しやすい環境をつくり出すことも重要です。まずは「対話」をしっかりと行うこと。これがグループディスカッションには重要なのです。
優先度が高い順に評価項目を並べてみます。
- 円滑なコミュニケーションがとれるか?
- 一般的な常識があるか?
- 適切に議論を推し進めることができるか?
- 他の参加者と協調しているか?
- 横道にそれた議論を修正できるか?
- 議論をまとめることができるか?
- 時間内に結論を出すことができたか?
- 的を射たアイディアを出すことができたか?
やはり、コミュニケーションの能力があり、チームでも円滑に議論を推し進めることができるかということを見ていますね。
まずは練習してみる
グループ討論のやり方はわかったとして、どうすれば対策できるのでしょうか。答えは簡単で、まずは友達や、学校の先生、塾などの先生、家族でも構いません。今ニュースで話題になっているような事柄についてグループ討論してみることが大切です。
はっきりって、心の持ちよう云々ではなく、グループ討論になれるかどうかが大切なのです。
グループ討論対策まとめ
グループ討論と言っても、しっかりとルールがあります。むやみやたらに自分の意見を主張してもグループ討論は成立しません。色んな人とディスカッションし、その空気や合意の形成過程を目の当たりにすることが重要です。
学校内にとどまらず、いたるところでディスカッションのイベントなどが開催されています。思い切って学校の外に出て、様々な年代の方と話す機会に触れることをお勧めします。
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