生物基礎「植生」植生の分類とバイオームとの違い

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生物群のなかでも、特定の地域に育成する植物の集団を植生といいます。今日は植生とバイオームとの違い、植生の分類について学習します。

植生

植生とは、ある地域の植物の集まりのことを指します。植生は、植物の集まりを外から見た見た目である相観で分類されます。詳しくは下で学習します。

ここで、生徒からよく質問があるのは、植生とバイオーム(生物群系)の違いです。植生は先ほどいったように、ある地域の植物の集団を相観で判断したものですが、バイオームとは、ある地域の植生とそこに生息する動物などをまとめたものを指します。

  • 植生…植物の集団
  • バイオーム…植物とそこに住む動物の集団

しかし、実際はその地域に育生している植物によって生息する動物も決まりますので、植生が決まればバイオームもおのずと決定します。

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植生の決定要因

植生を決定づけるものは降水量と気温です年間降水量年平均気温によって育生する植物が決まるのです。おおよそ、地球の気候区分によって決定しているといってよいでしょう。また、標高によって気温や降水量も変わってくるので、同じ地域でも標高の違いによって植生は異なってきます。

植生の分類

植生は相観で判断されますが、大きな分類として次の3つに分類できます。

  • 森林…樹木が多い
  • 草原…草木がが多い
  • 荒原…植物が少ない

植生 大きな分類

森林はある程度、年平均気温が高く降水量が多い地域にできるバイオームです。降水量が樹木の育成に適さない量に減少すると草原が形成され、熱帯や温帯で年降水量が200mmを下回ったり、年平均気温が-5℃を下回ったりすると荒原が形成されます。

森林の分類

さらに森林や草原、荒原は相観により細かく分類されます。まずは森林の分類から見ていきましょう。森林を分類する基準は葉の形(広葉・針葉)、一年中葉がついているかそれとも落葉するか(常緑・落葉)で次のように分類されます。

常緑 落葉
広葉 常緑広葉樹
熱帯多雨林・亜熱帯多雨林
硬葉樹林・照葉樹林
落葉広葉樹
雨緑樹林
夏緑樹林
針葉 常緑針葉樹 落葉針葉樹

常緑広葉樹とは、一年中広い葉をつけている樹木からなる樹林になります。さらに、年平均気温、年降水量、植物の種類によって、熱帯雨林・亜熱帯雨林・硬葉樹林・照葉樹林に分類されます。

落葉広葉樹とは、季節よって落葉する広い葉をつけた樹木からなる樹林になります。さらに、植物の種類によって、雨緑樹林と夏緑樹林に分類されます。

針葉樹も常緑と落葉に分かれます。カラマツが落葉針葉樹で、その他の針葉樹は常緑になります。

ここは、世界のバイオームや日本のバイオームでさらに詳しく学習します。

草原の分類

草原は、樹木が生育できる降水量や年平均気温がない場合に形成されます。次の4つに分類されます。

  • サバンナ(熱帯草原)
    気温は高いが、樹木が育成するには降水量が足りない地域で形成される。イネ科の草本が育成し、アカシアなどの樹木がまばらに存在する。
  • ステップ(温帯草原)
    温帯に位置し、樹木が育成するには降水量が足りない地域で形成される。イネ科の草本が育成する。
  • 高山草原(お花畑)
    標高が高い場所では、樹木が形成されなくなります。森林限界といいますが、これよりも標高が高い場所では夏が短くすぐに寒冷期に入るので、植物の開花時期が重なり、短い夏に一面がお花畑になります。
  • 湿原
    ドロ状の地域に形成される植生です。

荒原の分類

荒原は、降水量が極端に少ない地域、年平均気温が極端に低い場所に形成されます。次の2つを覚えておきましょう。

  • 砂漠(乾荒原)
    雨が非常に少ないため植物が非常に少ないのが特徴です。非常に短い雨季に開花・結実して種の状態で乾燥をしのぐ、一年生草本が最も多い植物になります。
  • ツンドラ(寒地荒原)
    気温が非常に低いために、一年中地面が凍結した永久凍土にできる植生です。コケや地表面をおおう地衣類くらいしか生育できません。

植生に関する問題

植生の分類
次の文の( )に適する語を入れよ。
ある場所に生育するさまざまな種類の植物で構成された集団を( ① )という。( ① )は、( ② )と呼ばれる外観的特徴によって、森林や草原、( ③ )に大きく分類される。この特徴は、おもに気候条件である( ④ )と( ⑤ )によって決まり、( ④ )の条件が同じ場合、( ⑤ )が最も多いところでは森林が発達する。

解答・解説①植生 ②相観 ③荒原 ④(年平均)気温 ⑤(年間)降水量

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