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大学入試生物「窒素同化」植物の有機窒素化合物の合成方法

窒素同化アイキャッチ画像 生物
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大学入試生物。今日は植物が窒素化合物からタンパク質をつくり出す「窒素同化」に焦点を当てて解説します。植物がどのようにアミノ酸を合成し、タンパク質をつくり出しているのか詳しくみていきましょう。

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窒素同化とは?

窒素固定によって、空気中の窒素N2が土壌中などに固定されることは学習しました。窒素固定細菌である根粒菌や、アゾトバクターやクロストリジウム、ネンジュモなどが窒素固定を行っていました。

その後は、植物が窒素固定によってつくられた、アンモニウムイオンNH4+硝酸イオンNO3などを使って有機窒素化合物をつくりだすはたらきを「窒素同化」といいます。

窒素同化は次の手順で行われます。

  1. 窒素固定
    根粒菌やアゾトバクター、クロストリジウムのはたらき
  2. 硝化
    亜硝酸菌や硝酸菌のはたらき
  3. 硝酸イオンの還元
    植物が行う
  4. 窒素同化
    植物が有機窒素化合物を合成

硝化

植物が窒素固定を行うには、まず、硝化菌による硝化が必要になります。亜硝酸菌硝化菌のはたらきによって、土壌中のアンモニウムイオンNH4+亜硝酸イオンNO2、さらには硝酸イオンNO3になります。

硝化菌は化学合成を行う細菌でしたね。植物はこの硝酸イオンを取り入れ窒素固定に利用します。植物の中には、アンモニウムイオンをNH4+を直接吸収し利用するものもいますが、多くは硝化菌がつくりだした硝酸イオンNO3を利用しています。

硝酸イオンの還元

植物は、根から窒素化合物を硝酸イオンNO3の形で吸収します。硝酸イオンは植物の細胞内で次のように還元されます。

  1. 硝酸イオンNO3→亜硝酸イオンNO2
  2. 亜硝酸イオンNO2→アンモニウムイオンNH4

還元してできたアンモニウムイオンを有機酸と反応させ、アミノ酸が合成されます。

窒素同化

窒素同化でアミノ酸が合成される様子は次の通りです。

窒素同化

  1. グルタミン合成酵素のはたらきで、アンモニウムイオンNH4+とグルタミン酸が反応してグルタミン酸が合成される。このときATPのエネルギーが必要になります。
  2. グルタミン酸合成酵素のはたらきで、生じたグルタミンと有機酸の一種であるケトグルタル酸が反応し、グルタミンもケトグルタル酸もグルタミン酸になります。
  3. 生じたグルタミン酸に含まれるアミノ基が、アミノ基移転酵素のはたらきで色んな種類の有機酸に移転され、色んな種類のアミノ酸が合成されます。

生じたアミノ酸は、ペプチド結合タンパク質に合成に利用されます。その他にもアミノ酸は核酸ATPクロロフィルなどの材料としても利用されます。

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