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高校生物基礎「心臓のつくり」心臓の構造と自動性のしくみのポイント

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高校生物基礎。体液の循環の中の心臓の構造について学習します。心臓のつくりと拍動のしくみを詳しく学習します。

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心臓の構造

心臓は、血液の循環の中心で、心臓が規則正しく拍動することで、絶えず血液が全身を循環します。血液循環でのポンプのはたらきをするのが心臓なのです。

心臓は心筋という筋肉のかたまりで、哺乳類の場合、2つの心房と2つの心室からできています。心房と心室が意思とは無関係に交互に収縮と弛緩を繰り返すことで、一方向に血液の流れをつくりだしています。

心臓の構造

心臓の4つの部屋と弁

心臓には、2つの心房と2つの心室があります。全身を循環した血液は、大静脈の中を二酸化炭素を多く含む静脈血となって右心房に戻ってきます。戻って来た血液は、房室弁を通って右心室に流れ、その後、半月弁を通過し肺動脈を通り肺に送られます。

肺に送られた血液は、二酸化炭素と酸素を交換し、酸素を多く含む血系である動脈血となり、肺静脈を通り左心房に戻ってきます。戻ってきた血液は、房室弁を通り左心室に送られ、そこから半月弁大動脈を通り全身に送りだされます。

  1. 肺静脈
  2. 右心房
  3. 右心室
  4. 肺動脈
  5. 肺静脈
  6. 左心房
  7. 左心室
  8. 大動脈

の順に流れることを覚えておきましょう。

ペースメーカー

心臓の大静脈と右心房の境界には、自動的に興奮を繰り返す特殊な細胞があります。この細胞が集まっている部分を洞房結節(どうぼうけっせつ)もしくはペースメーカーといいます。ここから心臓を拍動させる電気信号が出されており、この刺激により、心臓は他からの刺激がない状態でも自動的に拍動することができます。これを心臓の自動性といいます。

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心臓の拍動のしくみ

心臓の拍動をコントロールしているのは、延髄とよばれる中枢神経で、自律神経ホルモンによって調節されています。詳しくは「心臓の拍動の調節」で学習します。

心臓の自動性は、哺乳類の場合、洞房結節(ペースメーカー)が定期的に興奮することで引き起こされます。

刺激伝導系

心臓の拍動のしくみは次の通りです。

心臓の拍動のしくみ

  • 洞房結節で興奮が生じる
  • 心房筋が収縮する
  • 房室結節に興奮が伝わる
  • ヒス束に興奮が伝わる
  • プルキン繊維に興奮が伝わる
  • 心室筋が収縮する

このように興奮が伝わることで、心房に遅れて心室が収縮し、一方向に血液を送り出せるようになっているのです。このように興奮が伝わる経路を刺激伝導系といいます。

心室の内圧と容積のグラフ

この心臓の拍動のしくみでは、心室の内圧と容積のグラフがよく登場します。

心室のグラフ

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脊椎動物の心臓

脊椎動物の心臓は、それぞれ心房と心室の数が異なるつくりをしています。魚類から哺乳類になるにしたがって、複雑な構造になり、静脈血と動脈血が混ざらないように進化していきます。

魚類の心臓

1心房1心室。全身を循環した血液は、心房に戻り心室からエラに送られます。

両生類の心臓

2心房1心室。全身を循環して戻って来た静脈血と、肺から戻って来た動脈血が心室で混合されて全身に送りだされます。

は虫類の心臓

2心房1心室。両生類と同じ心臓の構造ですが、心室に不完全ながらも隔壁が形成されています。

鳥類・哺乳類の心臓

2心房2心室。心室に完全な隔壁が形成されていて、静脈血と動脈血が混合しないようになっています。

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