心臓は常に拍動を繰り返して全身に血液を送り出していますが、そのリズムは神経によって調節されています。特に高校生物基礎で学ぶ「自律神経による心臓の調節」は、理解が問われやすい重要ポイントです。本記事では、心臓の拍動の仕組みと、自律神経がどのように関与しているのかを「レーウィの実験」を中心にわかりやすく解説します。テストによく出るポイントもチェックしておきましょう!
心臓の拍動の調節
心臓の拍動は、自律神経である交感神経と副交感神経が拮抗的に働くことで調節されています。
激しい運動などによって血液中の酸素が消費され二酸化炭素濃度が高まると、これを脳の拍動の中枢が感知します。この情報が交感神経を経て心臓に伝えられると、心臓の拍動数が増加し血流量が増加します。
これとは反対に、安静時のように酸素の消費量が減少し二酸化炭素濃度が低い状態になると、副交感神経を経て情報が伝えられ、拍動数が減少し血流量が少なくなります。
❶交感神経によって心臓の拍動が促進される
❷副交感神経によって心臓の拍動が抑制される
レーウィの実験
心臓の拍動に、副交感神経の神経伝達物質であるアセチルコリンが関与していることを突きとめた実験です。
1921年にレーウィは、カエルから摘出した2つの心臓を、下図のようにチューブで接続してリンガー液を流しました。リンガー液とは体液と同じ濃度になるように、さまざまなイオンを含んだ水溶液のことをいいます。

上流のカエルの心臓Ⅰに接続してる副交感神経(迷走神経)を電気刺激すると、心臓Ⅰの拍動が緩やかになり、少し遅れて心臓Ⅱの拍動も緩やかになりました。
これは、副交感神経(迷走神経)から分泌されたアセチルコリンの一部が、チューブを通って心臓Ⅱに流れ込み、心臓Ⅱに作用したことを意味します。
この実験で、レーウィーは副交感神経(迷走神経)から心臓の拍動を抑制する物質が分泌されていることを突きとめたのです。のちにこれがアセチルコリンであると判明しました。
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