生物はその構造によって「単細胞生物」「多細胞生物」「生物群体」に分類されます。これらは、生物の進化や体のつくりを学ぶ上で基本となる重要な概念です。高校生物基礎では、それぞれの特徴や代表例を比較しながら、どのようにして多細胞化が進んだのかを理解することが求められます。本記事では、図や表を用いながら、単細胞生物・多細胞生物・生物群体の違いとポイントをわかりやすく解説します。
細胞と生物
細胞には、核膜で包まれた核を持つ「真核細胞」と、核膜で包まれた核を持たない「原核細胞」がることは学習しました。このうち、真核細胞でできている生物は真核生物と呼ばれました。
真核生物には、体を構成する細胞の数により、次の3つの生物たちが存在します。
- 単細胞生物…1個の細胞でできている生物。
例)原核生物、ゾウリムシ、アメーバ、酵母菌 - 生物群体…単細胞生物が集まって1個体のように暮らしている状態。
例)パンドリナ、ユードリナ、ボルボックス(オオヒゲマワリ)、クンショウモ - 多細胞生物…多くの細胞が集まってできている生物。
例)ヒト、アサガオ、ミジンコ、アオミドロ
単細胞生物
単細胞生物は、細菌類やラン藻などの原核細胞でできている原核生物、ゾウリムシやアメーバなどの真核細胞でできた真核生物の中の原生生物、酵母菌などの真核生物の真菌類が該当します。真菌類には単細胞生物と多細胞生物の2種類があるので注意してください。
単細胞生物は、代表的な生物のからだのつくりとはたらきを覚えておきましょう。下に登場する生物のからだのつくりはマスターしましょう。

大核・小核
ゾウリムシは、核が大核と小核分かれています。大核には通常の通常の活動で使うDNAが入っており、小核には生殖で使うDNAが入っています。
収縮胞
収縮胞は、水の排泄に関係するつくりです。細胞内に入り込む水で、体が破裂しないように水分量を調節しています。いい方を変えると、浸透圧を調節しているともいえます。浸透圧とは、水が移動するときに生じる圧力です。
食胞
食胞は、細胞内消化に関するつくりで、細胞外から取り入れた物質を、細胞内の環境に合うように消化します。食胞には加水分解酵素などが含まれています。
細胞口
その名のように、単細胞生物の口に該当します。細胞外からいろいろな物質を細胞内に取り込むときに使われます。
繊毛・鞭毛・仮足
単細胞生物の表面にびっしりと生えた繊毛、長い鞭毛、体の一部が伸びてできた仮足はともに運動に関係するつくりです。これらを動かして単細胞生物は運動します。
眼点
葉緑体を持つ生物に存在するつくりで、光の方向を感知するはたらきがあります。光に対して移動できるようになっているのですね。
生物群体
単細胞生物が集まって1個体のように暮らしている状態のものを生物群体もしくは定数群体といいます。クラミドモナスのなかまが集まってできるパンドリナやユードリナ、ボルボックス(オオヒゲマワリ)などが有名です。
生物群体では、親群体の細胞の中で親と同様の子どもの群体が作られ、その後、個体の形や細胞数が一定であるという特徴があります。分類の基準が難しいので、イカダモや次の生物群体を覚えておきましょう。

多細胞生物
多細胞生物は多くの細胞が集まってできている生物で、細胞の分化が進んでいる生物ともいえます。分化とは、細胞のはたらきが特定され、一部のはたらきのみに特化することです。それらの細胞が集まり組織や器官を形成していることもポイントになります。

植物の場合、組織が集まり組織系をつくっていますが、動物の場合は器官が集まって器官系ができています。ここが大きなポイントです。
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