日本のバイオームの垂直分布について学習します。水平分布をそのまま縦にした形になっています。特に、富士山や日本アルプスがある、中部山岳地帯が重要です。
日本のバイオームの垂直分布
バイオームの横への広がりを水平分布というのに対して、縦への広がり、つまり標高の違いによる広がりを垂直分布といいます。
日本は降水量が十分にある地域なので、バイオームは降水量の影響が少なく、ほぼ気温によって影響を受けます。したがって、日本では水平分布と垂直分布が一致するという特徴があります。
まずは、標高による区分を覚えましょう。富士山や日本アルプスがある中部山岳地帯の場合で説明します。
垂直区分 | 標高 |
丘陵帯(低地帯) | ~700m |
山地帯(低山帯) | 700m~1500m |
亜高山帯 | 1500m~2500m |
高山帯 | 2500m~ |
バイオームの垂直分布図
高山帯になると、夏の平均気温が10℃を下回るようになり、森林が形成されにくくなります。また、土壌も発達しておらず、風も強いので樹木にとっては生育が厳しくなります。したがって、亜高山帯と高山帯の境界を森林限界と呼びます。高山帯には、お花畑(高山草原)が成立します。
下の図が日本のバイオームの垂直分布を表しています。
中部山岳地帯の場合、垂直分布は次のようになります。
- 丘陵帯…照葉樹林
- 山地帯…夏緑樹林
- 亜高山帯…針葉樹林
- 高山帯…お花畑
水平分布をそのまま縦にした形になりますね。
垂直分布の練習問題
日本のバイオーム垂直分布
右の図は、日本の本州中部にある山におけるバイオームの垂直分布を模式的に表したものである。これについて、以下の各問いに答えよ。(1)図のA~Dで地域で見られるバイオームを、それぞれ答えよ。
(2)図のA~Dの地域で見られるバイオームについて、代表的な植物を次のア~エからそれぞれ選び、記号で答えよ。
ア スダジイ イ ブナ ウ コケモモ エ コメツガ
(3)図のA~Dの地域の気候帯を、次のア~オからそれぞれ選び、記号で答えよ。
ア 寒帯 イ 亜寒帯 ウ 亜熱帯 エ 暖温帯 オ 冷温帯
(4)図のAとBの境界から上では、森林が見られなくなる。この境界を何というか。また、これはAの気候にどのような特徴があるためか。
右の図は、日本の本州中部にある山におけるバイオームの垂直分布を模式的に表したものである。これについて、以下の各問いに答えよ。(1)図のA~Dで地域で見られるバイオームを、それぞれ答えよ。
(2)図のA~Dの地域で見られるバイオームについて、代表的な植物を次のア~エからそれぞれ選び、記号で答えよ。
ア スダジイ イ ブナ ウ コケモモ エ コメツガ
(3)図のA~Dの地域の気候帯を、次のア~オからそれぞれ選び、記号で答えよ。
ア 寒帯 イ 亜寒帯 ウ 亜熱帯 エ 暖温帯 オ 冷温帯
(4)図のAとBの境界から上では、森林が見られなくなる。この境界を何というか。また、これはAの気候にどのような特徴があるためか。
解答(1)A:お花畑(高山草原) B:針葉樹林 C:夏緑樹林 D:照葉樹林
(2)A:ウ B:エ C:イ D:ア
(3)A:ア B:イ C:オ D:エ
(4)境界:森林限界 気候の特徴:気温が低く、強い風がふく。
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