高校化学の金属元素の中でも、アルミニウムは「両性元素」として頻出です。酸・塩基どちらとも反応する性質や、酸化アルミニウム・ミョウバンなどの化合物の特徴は、定期テストや大学入試でも狙われやすい重要ポイントです。本記事では、アルミニウムの単体・化合物の性質、反応の特徴、覚え方のコツをわかりやすく整理し解説します。
アルミニウム単体の性質
入試や定期テストによく出題されるアルミニウムの性質をまとめています。
- 銀白色
- 展性・延性がある
- 熱伝導性・電気伝導性
金属の中で最も熱伝導性・電気伝導性が大きい - 軽金属
密度が4.0g/cm³以下の2.7g/cm³ - 両性元素
単体は酸と塩基の両方と反応 - ジュラルミン
Cu、Mg、Mnなどとの合金をジュラルミンといい、軽量で航空機の気体などの利用 - テルミット反応
Al粉末とFe2O3の混合物の反応 - 不動態
濃硝酸に入れると酸化被膜を形成するので不溶 - アルマイト
人工的にAl2O3の酸化被膜をつけたアルミニウム製品 - 粉末は空気中で燃焼
酸化アルミニウムができる
両性元素
Al、Zn、Sn、Pbは両性元素なので、単体は酸だけでなく強塩基とも反応する。「ああすんなり」で覚える。Al単体は強酸と反応し水素H2を発生する。また、強塩基とも反応し水素H2を発生する。
- 塩酸との反応
2Al+6HCl→2AlCl3+3H2 - 水酸化ナトリウム水溶液との反応
2Al+2NaOH+6H2O→2Na[Al(OH)4]+3H2
テルミット反応
アルミニウムAlはイオン化傾向が鉄Feよりも大きいので、鉄の酸化物であるFe2O3から酸素をうばいFe単体が得られます。Al粉末とFe2O3の混合物をテルミットといい、これに点火するとテルミット反応が起こります。
- Fe2O3+2Al→2Fe+Al2O3
酸化アルミニウムAl2O3
アルミニウムと酸素の化合物である「酸化アルミニウム」の最大の特徴は、両性酸化物であるという点です。酸だけではなく強塩基とも反応します。次の点を覚えましょう。
酸化アルミニウムのポイント
- 化学式…Al2O3
- 別名…アルミナ
- 色…白色
- 硬さ…極めて硬い
- 融点…約2000℃と高い
- その他…ルビーやサファイアの主成分
両性酸化物「強酸との反応」
酸化アルミニウムAl2O3は、塩酸HClなどの強酸と反応します。
- Al2O3+6HCl→3H2O+2AlCl3
両性酸化物「強塩基との反応」
酸化アルミニウムAl2O3は、水酸化ナトリウムNaOHなどの強塩基とも反応し、アルミン酸ナトリウムNa[Al(OH)4]ができます。
- Al2O3+2NaOH+3H2O→2Na[Al(OH)4]
水酸化アルミニウムAl(OH)3
水酸化アルミニウムAl(OH)3は、アルミニウムと水酸化物イオンからできている両性水酸化物になります。強酸と中和反応し、強塩基とは錯イオンをつくります。
水酸化アルミニウムのポイント
- 化学式…Na(OH)3
- 色…白色
- 溶解性…酸、塩基に溶けるが、水やアルコールには溶けない
両性水酸化物「強酸との反応」
水酸化アルミニウムAl(OH)3は、塩酸HClなどの強酸と反応します。
- Al(OH)3+3HCl→3H2O+AlCl3
両性水酸化物「強塩基との反応」
水酸化アルミニウムAl(OH)3は、水酸化ナトリウムNaOHなどの強塩基とも反応し、アルミン酸ナトリウムをつくります。
- Al(OH)3+NaOH→Na[Al(OH)4]
ミョウバンAlK(SO4)2・12H2O
硫酸カリウムK2SO4と硫酸アルミニウムAl2(SO4)3の濃い混合水溶液を冷却すると、無色透明の正八面体結晶が得られます。この結晶をミョウバンといいます。
- 化学式…AlK(SO4)2・12H2O
- 色…無色透明の結晶
- 形…正八面体
- 液性…水溶液は弱酸性
- その他…複塩
複塩とは?
ミョウバンのように、硫酸カリウムK2SO4と硫酸アルミニウムAl2(SO4)3の2種類以上の塩からなる化合物を複塩といいます。
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