アルミニウムの化合物についてまとめています。入試によく出るアルミニウムの化合物は、酸化アルミニウム(アルミナ)、水酸化アルミニウム、複塩であるミョウバンです。覚えることは少ないのでしっかりと覚えましょう。
酸化アルミニウムAl2O3
アルミニウムと酸素の化合物である「酸化アルミニウム」の最大の特徴は、両性酸化物であるという点です。酸だけではなく強塩基とも反応します。次の点を覚えましょう。
酸化アルミニウムのポイント
- 化学式…Al2O3
- 別名…アルミナ
- 色…白色
- 硬さ…極めて硬い
- 融点…約2000℃と高い
- その他…ルビーやサファイアの主成分
両性酸化物「強酸との反応」
酸化アルミニウムAl2O3は、塩酸HClなどの強酸と反応します。
- Al2O3+6HCl→3H2O+2AlCl3
両性酸化物「強塩基との反応」
酸化アルミニウムAl2O3は、水酸化ナトリウムNaOHなどの強塩基とも反応し、アルミン酸ナトリウムNa[Al(OH)4]ができます。
- Al2O3+2NaOH+3H2O→2Na[Al(OH)4]
水酸化アルミニウムAl(OH)3
水酸化アルミニウムAl(OH)3は、アルミニウムと水酸化物イオンからできている両性水酸化物になります。強酸と中和反応し、強塩基とは錯イオンをつくります。
水酸化アルミニウムのポイント
- 化学式…Na(OH)3
- 色…白色
- 溶解性…酸、塩基に溶けるが、水やアルコールには溶けない
両性水酸化物「強酸との反応」
水酸化アルミニウムAl(OH)3は、塩酸HClなどの強酸と反応します。
- Al(OH)3+3HCl→3H2O+AlCl3
両性水酸化物「強塩基との反応」
水酸化アルミニウムAl(OH)3は、水酸化ナトリウムNaOHなどの強塩基とも反応し、アルミン酸ナトリウムをつくります。
- Al(OH)3+NaOH→Na[Al(OH)4]
ミョウバンAlK(SO4)2・12H2O
硫酸カリウムK2SO4と硫酸アルミニウムAl2(SO4)3の濃い混合水溶液を冷却すると、無色透明の正八面体結晶が得られます。この結晶をミョウバンといいます。
- 化学式…AlK(SO4)2・12H2O
- 色…無色透明の結晶
- 形…正八面体
- 液性…水溶液は弱酸性
- その他…複塩
複塩とは?
ミョウバンのように、硫酸カリウムK2SO4と硫酸アルミニウムAl2(SO4)3の2種類以上の塩からなる化合物を複塩といいます。
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