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【物理基礎】力のつり合いの式を立てて問題を解く方法

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物体にはたらく力がつり合い、物体が静止していたり、等速直線運動をしている場合の問題を解けるように練習します。

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力のつり合いの問題の解き方

物体にはたらく力がつり合っている場合の問題の解き方を説明します。次の手順に沿って問題を解き進めればほとんどの問題が解けます。

  1. 物体の運動のようすを確認する。
    →物体が静止、または等速直線運動をしている場合、力のつり合いで解く。
  2. 物体にはたらく力を図示する。
  3. 成分分けが必要な場合、x成分・y成分に力を分解する。
  4. 各成分ごとに力のつり合いの式を立てる。
  5. つり合いの式を解いて、力の大きさを求める。

この手順で解き進めましょう。下の問題で確認してください。

力のつり合いの練習問題❶

力のつり合い質量2.0kgの物体を、天井から糸でつるし静止させた。
このときの糸の張力Sの大きさは何Nになるか。
ただし、糸の重さは無視できるものとし、重力加速度の大きさを9.8m/s²とする。

解答・解説19.6N

1.まずは、物体の運動のようすを考えます。

質量2.0kgの物体は静止しているので、物体にはたらく力がつり合っているとわかります。したがって、力のつり合いの式を立てて張力の大きさを求めます。

2.次に、物体にはたらく力を図示します。

力のつり合いまずは、物体にはたらく重力を作図します。重力W=mgで求めることができます。次に、物体の表面をぐるっと見て他の物体に接しているところから力を作図します。この問題の場合、物体は糸と接しているので、糸がおもりを引く張力という力を作図します。

 

 

3.力を成分分けします。

この問題では、重力、張力ともy軸上ではたらいているので、成分分けする必要はありません。

4.力のつり合いの式を立てます。

S-mg=0

5.つり合いの式を解いて張力を求めます。

S=mg
S=2.0×9.8=19.6

次は、少しレベルを上げます。

力のつり合いの練習問題❷

天井の2点から、下図の角度で軽い糸A、Bを使って重さ2.0Nの物体をつるし静止させた。糸Aの張力Sと糸Bの張力Tをそれぞれ求めよ。
力のつり合い2

解答・解説S=1.0N T≓1.7N
1.まずは、物体の運動のようすを考えます。

重さ2.0Nの物体は静止しているので、物体にはたらく力がつり合っているとわかります。したがって、力のつり合いの式を立てて張力S、Tの大きさを求めます。

2.次に、物体にはたらく力を図示します。

まずは、物体にはたらく重力Wを作図します。次に、物体の表面をぐるっと見て他の物体に接しているところから力を作図します。この問題の場合、物体は糸A、Bと接しているので、糸がおもりを引く張力S、Tを作図します。

力のつり合い2 図示

3.力を成分分けします。

鉛直方向をy成分、水平方向をx成分にして、糸Aにはたらく張力S、糸Bにはたらく張力Tを分解します。

力のつり合い 成分分け

4.力のつり合いの式を立てます。

  • x方向のつり合いの式:Tcos60°-Scos30°=0
  • y方向のつり合いの式:Tsin60°+Ssin30°-W=0

5.つり合いの式を解いて張力を求めます。

cos60°=1/2 cos30°=√3/2 sin60°=√3/2 sin30°=1/2 W=2.0を代入してまとめると、

S=1.0
T=√3≓1.7

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