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高校生物基礎「食物連鎖のポイント・練習問題」

食物連鎖アイキャッチ画像 生物
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生態系の中には、植物や動物などの生物的環境と、光や大気、温度、水、土壌のように生物ではない非生物的環境があることは学習しました。今回は、生態系内の生物の役割について見ていきます。

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生態系の栄養段階

生態系内の生物は、栄養分の獲得方法の違いによって、生産者消費者分解者に分けられます。

生産者は、光合成などにより無機物から有機物を合成することができる緑色植物などの独立栄養生物になります。

消費者は、生産者が合成した有機物を直接、または間接的に取り込み栄養源とする動物など従属栄養生物のになります。

分解者は、生物の遺体や排出物に含まれる有機物を分解して生じるエネルギーを利用している細菌類や菌類などの従属栄養生物になります。

このような栄養分の獲得方法による分類は、栄養段階と呼ばれます。

消費者に関しては、植物を直接取り込む一次消費者、一次消費者を取り入れる二次消費者、さらに二次消費者を取り入れる高次消費者が存在する場合もあります。

栄養段階を経て、いろいろな物質が生態系内を循環しています。

食物連鎖と食物網

生物どうしの食べるー食べられるによるつながりを食物連鎖といいます。実際の生態系内では、生産者も消費者も多くの種が存在しているので、食物連鎖の関係は複雑に絡み合い、網の目のようになっています。これを食物網と呼びます。

生態ピラミッド

栄養段階ごとに、個体数、生体量、取り込むエネルギー量などを積み重ねていくと、その形はピラミッドの形になります。このピラミッドを生態ピラミッドといいます。何を積み重ねたピラミッドかによって、次の3種類のピラミッドが存在します。

  • 個体数ピラミッド…生物の個体数を積み重ねたピラミッド
  • 生物量ピラミッド…生物の質量を積み重ねたピラミッド
  • エネルギーピラミッド…各栄養段階が取り込むエネルギーを積み重ねたピラミッド

生態ピラミッドは、必ずピラミッドの形になるとは限りません。ピラミッドが倒立した形になる場合もあります。例えば、生産者が大きな樹木で、そこに昆虫などの一次消費が生息している場合などは、個体数ピラミッドや生物量ピラミッドが逆転してしまいます。

しかし、エネルギーピラミッドは倒立することはありません。これは、生産者だけが、生物群集の外からエネルギーを取り込むことができて、すべての生物は生産者によって取りこまれたエネルギーを順に消費しているだけだからです。

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【問題】生態系と食物連鎖の練習問題

生物の量的関係
下の図は、生態系を構成する生物を栄養段階に分けて並べ、個体数まどの量的関係を示したものである。これについて、以下の各問いに答えよ。
生態数ピラミッド
(1)図のような、生物の量的関係を示したものを何というか。
(2)図のA・Bに属する生物をそれぞれ何というか。ただし、A・Bは分解者ではない。
(3)図のBの個体数が減少した場合、図のA・Cの個体数は一時的にどうなるか。
(4)クロサイやマウンテンゴリラ、イヌワシなどの、絶滅が危惧されている種には、図のDに属するものが多い。この理由として考えられるDに属する種がもつ特徴について、図からわかることを2つ、簡潔に書け。

解答(1)生態ピラミッド
(2)A:生産者 B:一次消費者
(3)A:増加する C:減少する
(4)個体数が少ない。多くの種が存在しないと生存できない。

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