【高校倫理】青年期についてのポイント

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【高校倫理】青年期のについてまとめています。

青年期

青年期は一般的に12歳頃の中学生から22歳頃の大学生まで性的(身体的)成熟で始まり、精神的成熟で終わると言われています。

その青年期の只中にいる高校生たちは、教科書の中の世界だけでは満足できない。期待は、もっと大きく真剣です。自分だけでない「青年期が持つ意味や意義は何か。」という、青年期の本質を追求しています。つまり、「成熟的成熟」とは、いかなるものでどうしたら得られるのかであるかが問題です。

  • 自我…「他人と区別された自分」という意識。「異性が気になる。」「親と話したくない」など他者を意識する感覚。
  • 葛藤…両立できない複数の欲求への迷いのこと。
  • 心理的離乳…ホリングワースがしてきた、親からの心理的独立。
  • マージナルマン…レヴィンの言葉。青年期は大人でも子供でもない、不安定な時期。
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つまづき体験

青年期の本質追求の出発点は、つまずき体験にあります。全く悩み苦しんだ姿見せない同級生たちも、必ずつまづく体験はあります。

神経症やノイローゼから不登校や自閉・家出・喫煙・深夜徘徊や不純異性交遊、喧嘩やいじめ・薬物乱用や自傷行為・自殺未遂など非社会的行動や反社会的行動までいかなくとも、学業不振や裏切りから無気力や落ち込むことは、誰にでもあります。

もう子供ではなく、まだ大人はでもない過渡期を生きることがつまずき体験をより深い苦悩に繋げます。つまり、もう子供じゃないことを激しく反抗し、これを、幼児期の第一反抗期に対して第二反抗期といいますが、理想との差に深く苦悩する高校時代の「純粋化」も批判・藩校をを激しくします。

つまづき体験のプラス効果

つまづき体験は思いのほかプラス面を含んでいることがあります。青年は、家庭や社会に依存しながらも、自立を図ろうともがきます。自身も周囲の大人たちも飛躍へのステップへと捉えたいと思っています。青年は、幾度も、つまずきの体験をして、両親とは別の一人の大人になって生きていきます。

生まれ変わる時期

青年期とは、親から自立した大人に生まれ変わる時期です。その意味を、未開社会のイニシエーション(通過儀礼)と比較して考えると、現代社会では青年期の延長が著しい一方で、未開社会では現在でも青年期はなく、通過儀礼(成人式)によって子供は大人となります。

ドイツの心理学者レヴィン

ドイツの心理学者レヴィンは、情緒不安定となりやすい青年をマージナルマン(境界人)と意味付けました。

ルソー

ルソーは、青年は、幾度も、つまずきの体験をして、両親とは別の一人の大人になって生きていくことを、「第二の誕生」とよびました。誕生には長く痛い体験、危険体験という産みの苦悩が伴ってきます。

宗教学者のエリアーテ

宗教学者のエリアーテは、「死と再生(インシエーションの宗教的意義)」の中で、イニシエーションの目的は、「加入させる人間の宗教的、社会的地位を決定的に変更すること」、つまり、全く別人となることだと述べています。

疾風怒濤(しっぷうどとう)

18世紀のゲーテやシラーの芸術の潮流を表現するドイツ語の略語で、青年期の感情が激しく揺れ動く多感な時期を疾風怒濤といいます。

パラサイト

学校卒業も親と同居し経済的に寄生(パラサイト)し続ける未婚者。

ニート

ニートと呼ばれる学校へも行かず、仕事にも就こうとしない未婚者

パラサイトやニートの現象は、青年期の延長に伴い自立した大人になることの難しさの表れとも言えます。

  • ユースカルチャー…青年独自の価値な行動様式
  • カウンターカルチャー…大人文化や既成文化に対抗する文化

青年期の課題

「青年期の発達課題」は、「アイデンティティの確立」です。それは、「自分らしさ(個性)」の自覚といい換えることもできます。「精神的成熟」によって、青年は大人になっていくともいえ、精神的に「成熟した大人」とは、どんな特徴があるのか。それが、「アイデンティティ」の内容ともなります。

フロイトの心の三層構造

  • エス(イド)…無意識にある本能的行動。リピドー(性的衝動)が源泉。
  • エゴ(自我)…エスとスーパーエゴを調節(社会への適応のため)。
  • スーパーエゴ(超自我)…幼少期に学ぶ道徳的良心(自我の検閲者)

モラトリアム

現代社会では、「青年期の延長」現象がみられ、青年たちはなかなか大人になれず、「自分探し」を続けている。この「自分探し」の旅を、アメリカの心理学者エリクソンは心理的「モラトリアム」期間と呼び、「アイデンティティ」を確立するまで大人としての責任や義務を免除しておく、いわば猶予(準備)期間と定義づけています。

モラトリアム人間の時代

確認しておきたい真理として、「アイデンティティの確立」がなされたとき、「モラトリアムの克服」が同時になされることです。両者は表裏一体である。これには、大きく二つの要素がある。自分の優越性 (特性)を自覚することから生まれる「自信」と、社会の中で自己の役割を自覚する「責任感」とであるとしています。

自分らしさ

自分らしく生きるとは、自分らしい「成熟した大人」になって生きることです。その意味で、「自分らしさ(個 「性, アイデンティティ)」とは、「成熟した大人」になることです。

小此木啓吾

日本の心理学者小此木啓吾は、「青年期の延長」に伴う「新しいモラトリアム心理」の特徴を、むしろ青年期を楽しみ、就職・結婚という決断を先送りして、いつまでもモラトリアム状態を続けていたいという今の状態を楽しむ所に求め、それらの青年たちを「モラトリアム人間」と名付けました。「モラトリアム人間」の心理は青年だけでなく、世代をこえて現代人の深層心理となっていると指摘しています。

エリクソン

アメリカの発達心理学者エリクソン は、「本来のモラトリアム」心理が、経済的にも社会的にも自立して早く一人前の人間(大人)になりたいと いう修行者のような半人前意識(渇望)として、先の小此木啓吾の立場とは、対称的です。エリクソンは、「アイデンティティ」を「自我同一性」と訳される一貫性・ 連続性・統一性を持つ自分らしさの意識と定義しています。

アイデンティティの危機

青年期は、誰でも通らなければならない危機の時期でもある。不安定な自己意識に自身も苦悩したアメリカ人の発達心理学者エリクソンは、これを「アイデンティティの危機」(アイデンティティ=クライシス、同一性危機)と述べました。

自我同一性

アメリカ人の発達心理学者エリクソンは、自分は何者であり、社会の中で何をするべきかという個人の中に保持される概念を、「自我同一性(self identity)」と呼び「青年期の発達課題」に据えた。

アイデンティティの拡散

アイデンティティの拡散 (identity diffusion)とは 自分が何をしたいのか分からなくなり、勉強や仕事への興味・意欲が減退する状態から神経症や精神病、対人不 安・非行などにいたることです。

アイデンティティの混乱

アイデンティティの混乱(identity confusion)とは、本当の自分がどれか分からなくなり、進路や職業選択に迷い、激しい葛藤や不安を感じる心理状態のことです。

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