高校無機化学で扱う「アルカリ土類金属(2族元素)」は、ベリリウムやマグネシウムをはじめとする金属元素群で、1族のアルカリ金属と並んで重要な存在です。本記事では、2族元素の単体としての性質を中心に、反応性の傾向、水や空気との反応、炎色反応など、入試や定期テストで頻出のポイントをわかりやすく整理しています。確実に覚えて得点源にしましょう。
2族元素
2族元素は、原子番号が小さい順にBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Raになります。このうちBeとMgを除く2族元素を「アルカリ土類金属」といいます。
色は銀白色の金属で、おとなりのアルカリ金属よりも融点が高く、密度も大きくなります。
価電子を2個持つ元素で、陽性が強く2価の陽イオンになりやすい元素です。1族元素のアルカリ金属と性質は似ていますが、アルカリ金属よりも反応は穏やかになります。
アルカリ土類金属の反応の強さ
アルカリ土類金属の反応の強さですが、原子番号が大きい元素ほどイオン化エネルギーが小さく反応しやすくなります。
- Ca、Sr、Ba
冷水と反応 - Mg
熱水と反応 - Be
反応しない
酸化され輝きを失う
アルカリ土類金属は空気中で酸化されやすく金属光沢を失います。
- 2Ba+O2→2BaO
- 2Ca+O2→2CaO
- 2Mg+O2→2MgO
水との反応
アルカリ土類金属やMgは水と反応し水素を発生し水酸化物になります。
- Ba+2H2O→Ba(OH)2+H2
- Ca+2H2O→Ca(OH)2+H2
- 2Mg+2H2O→Mg(OH)2+H2
アルカリ土類金属の炎色反応
2族元素のBeとMgは炎色反応を示すことはありませんが、アルカリ土類金属のCa、Sr、Baは炎色反応を示します。
- Ca…橙
- Sr…紅
- Ba…黄緑
以上が2族元素単体の性質です。
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