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【高校地理】南アメリカ州の経済のポイント

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【高校地理】南アメリカ州の経済のポイントです。南アメリカ州は、豊かな自然資源と広大な土地を背景に、多様な産業が発展してきました。ブラジルやアルゼンチンの農牧業、チリやペルーの鉱業、コロンビアのコーヒー生産など、それぞれの国が特徴的な経済構造を持っています。一方で、資源依存型経済のリスクや経済格差、環境破壊といった課題も存在します。本稿では、南アメリカ州の国ごとの産業構造や経済の特徴を整理し、地域全体の共通点と課題を明らかにします。

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南アメリカ州の経済(モノカルチャー・地下資源)

国/地域 主な産業 特徴 課題
ブラジル 農業(大豆、サトウキビ)、鉱業(鉄鉱石)、工業 ・世界有数の大豆・サトウキビ輸出国 ・経済格差の是正
・鉄鉱石や石油などの豊富な資源 ・アマゾンの環境破壊問題
・自動車や航空機製造など工業化も進展
アルゼンチン 農業(小麦、牛肉)、工業(食品加工) ・肥沃なパンパでの大規模農牧業 ・通貨危機やインフレ
・農産物加工を中心とした工業 ・貿易相手国への依存
・輸出依存型経済
チリ 鉱業(銅)、農業(果物、ワイン) ・銅の生産量世界一 ・鉱物価格の変動リスク
・ヨーロッパ向け果物輸出が盛ん ・収益の一極集中
・南半球の季節を活かした農業
ペルー 鉱業(銀、金)、漁業 ・銀や金の産出量が多い ・資源依存型経済
・ペルー沖での漁業(アンチョビなど)が世界的に重要 ・貧困層の多さ
コロンビア 農業(コーヒー、花)、鉱業(石油、石炭) ・コーヒーや花の輸出が主要産業 ・内戦や治安の改善
・鉱業・エネルギー資源の輸出が拡大 ・経済の多角化
ベネズエラ 石油 ・石油埋蔵量世界最大級 ・政治的混乱
・石油輸出に大きく依存 ・経済制裁やインフレ
ボリビア 鉱業(リチウム)、農業(大豆) ・リチウム資源の埋蔵が豊富 ・開発の遅れ
・農業が経済基盤 ・インフラ整備の不足
その他の国々 観光業、農業 ・エクアドルでは観光(ガラパゴス諸島)が重要 ・経済基盤の脆弱さ
・パラグアイでは畜産が主要産業 ・インフラ不足

・農業と輸出:多くの国で農業が主要産業であり、輸出向け作物(大豆、コーヒー、果物など)が経済の柱となっています。
・鉱業の重要性:ブラジル、チリ、ペルー、ボリビアなど鉱物資源が豊富な国が多く、世界市場における資源価格の変動が経済に大きな影響を与えます。
・経済の課題:資源依存型経済のリスク、インフラ不足、経済格差、環境破壊などが南アメリカ州共通の課題となっています。

中南アメリカは、地下資源の種類が多く、その埋蔵量もきわめて豊富。基礎資源と言われる鉄鉱石の採掘は、近年、ブラジル(イタビラ鉱山・カラジャス鉱山)やベネズエラなどで進められている。

  • ベネズエラメキシコ石油
  • ジャマイカやスリナム・ガイアナのボーキサイト
  • ペルーボリビア錫、すず
  • チリ(ラエスコンディーダ・チュキカマタ鉱山)やペルー(アンタミナ鉱山)の

などは、それぞれ世界有数の産出高を示している。アマゾン川の水力発電も有望である。

中南米の特産物

南米資源

南米資源

中南アメリカでは、これら特定の鉱産物や単一栽培による農産物、あるいはペルーのアンチョビー(かたくちいわし)の肥料用魚粉のように、少数の特産物の輸出に頼っている国が多い。その農園や地下資源は。アメリカ合衆国をはじめとする外国資本によって開発・経営されているため、その利益は利子や配当として国外に流出してしまう場合が多い。

米州機構(OAS)

ほとんどの国が米州機構(OAS)によって政治的な結び付きの強いアメリカ合衆国を第一の輸出相手国としていることも大きな特色であるが、近年、チリ・ペルー・アルゼンチンなどから中国への輸出も増加して、アメリカ合衆国と拮抗しつつある。

貿易構造

輸出品が片寄り、特定の国に強く結び付いた貿易構造は、特産物の作柄・生産量や国際市場における価格の変動の影響を強く受け、中南アメリカ各国の経済を著しく不安定 なものにしている。

この現状を打破するために、チリではアメリカ資本であったチュキカマタ鉱山、ベネズエラやボリビアでは欧米国際資本(石油メジャー)の持つ石油事業の国有化が進んでいる。

19世紀の独立は、スペインからのスペイン人の子孫による政治的独立であったが、近年に進んでいる国有化の波は、インディオを含む現地人の欧米資本からの経済的独立と言われる。

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