【高校地理】中南米のモノカルチャー(特産品)に頼る経済まとめです。
中南米のモノカルチャー・地下資源
中南アメリカは、地下資源の種類が多く、その埋蔵量もきわめて豊富。基礎資源と言われる鉄鉱石の採掘は、近年、ブラジル(イタビラ鉱山・カラジャス鉱山)やベネズエラなどで進められている。
- ベネズエラやメキシコの石油
- ジャマイカやスリナム・ガイアナのボーキサイト
- ペルーやボリビアの錫、すず
- チリ(ラエスコンディーダ・チュキカマタ鉱山)やペルー(アンタミナ鉱山)の銅
などは、それぞれ世界有数の産出高を示している。アマゾン川の水力発電も有望である。
中南米の特産物

南米資源
中南アメリカでは、これら特定の鉱産物や単一栽培による農産物、あるいはペルーのアンチョビー(かたくちいわし)の肥料用魚粉のように、少数の特産物の輸出に頼っている国が多い。その農園や地下資源は。アメリカ合衆国をはじめとする外国資本によって開発・経営されているため、その利益は利子や配当として国外に流出してしまう場合が多い。
米州機構(OAS)
ほとんどの国が米州機構(OAS)によって政治的な結び付きの強いアメリカ合衆国を第一の輸出相手国としていることも大きな特色であるが、近年、チリ・ペルー・アルゼンチンなどから中国への輸出も増加して、アメリカ合衆国と拮抗しつつある。
貿易構造
輸出品が片寄り、特定の国に強く結び付いた貿易構造は、特産物の作柄・生産量や国際市場における価格の変動の影響を強く受け、中南アメリカ各国の経済を著しく不安定 なものにしている。この現状を打破するために、チリではアメリカ資本であったチュキカマタ鉱山、ベネズエラやボリビアでは欧米国際資本(石油メジャー)の持つ石油事業の国有化が進んでいる。19世紀の独立は、スペインからのスペイン人の子孫による政治的独立であったが、近年に進んでいる国有化の波は、インディオを含む現地人の欧米資本からの経済的独立と言われる。
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