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高校日本史で押さえるべき重要条約まとめ|年代・内容・背景をわかりやすく解説

高校日本史で押さえるべき重要条約アイキャッチ画像 地理歴史・公民
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高校日本史の学習では、近現代史を中心に多くの条約が登場し、それぞれが日本の外交や国内状況に大きな影響を与えています。入試や定期テストでも頻出のこれらの条約は、名称や年号だけでなく、結ばれた背景や内容、影響まで理解しておくことが重要です。この記事では、日本史の中でも特に覚えておきたい重要な条約を、わかりやすく一覧形式で紹介します。効率よく暗記し、得点源にしましょう!

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大学入試でよく出る歴史上の重要条約

年代 条約名 相手国 主な内容 背景・影響
1854年 日米和親条約 アメリカ 下田・箱館の開港、領事の駐在を承認 ペリー来航による開国要求。鎖国体制の終焉。
1858年 日米修好通商条約 アメリカ 関税自主権の欠如、領事裁判権の容認、5港の開港 不平等条約の始まり。以後、同様の条約を他国とも締結。
1871年 日清修好条規 清(中国) 対等な国交樹立、領事裁判権の相互承認 日本初の対等条約。清と正式な外交関係を樹立。
1875年 樺太・千島交換条約 ロシア 樺太をロシア領、千島列島全島を日本領とする 領土問題の整理。日本の北方拡大志向の一環。
1876年 日朝修好条規 朝鮮 開港、治外法権の承認、日本に有利な不平等条約 江華島事件を契機に朝鮮との国交樹立。不平等条約を朝鮮に押しつけた。
1895年 下関条約 清(中国) 台湾・澎湖諸島・遼東半島の割譲、賠償金、朝鮮の独立承認 日清戦争の勝利により結ばれた。三国干渉により遼東半島は返還。
1902年 日英同盟 イギリス 両国が第三国と戦争になった場合の相互援助 ロシアを牽制するため。日本の国際的地位向上。
1905年 ポーツマス条約 ロシア 韓国に対する日本の優越権承認、南樺太の割譲、満州・鉄道利権の譲渡 日露戦争後に締結。国民は賠償金を得られず不満(日比谷焼打事件)。
1910年 韓国併合条約 韓国 韓国を日本の領土とする正式な併合 韓国を植民地化。朝鮮総督府を設置。
1919年 ヴェルサイユ条約 ドイツほか連合国 第一次世界大戦の講和条約。日本は山東半島の旧ドイツ権益を継承 国際連盟発足。日本は常任理事国に。アジアでの地位確立。
1925年 日ソ基本条約 ソビエト連邦 両国の国交回復、互いの国内干渉を否定 日本がソ連と正式に国交樹立。世界的には干渉戦争終結へ。
1951年 サンフランシスコ平和条約 アメリカなど48か国 日本の主権回復、朝鮮の独立承認、沖縄・小笠原の施政権をアメリカに委託 第二次世界大戦の講和。日本の国際社会復帰。
1951年 日米安全保障条約 アメリカ 日本に米軍基地を置くことを認める。アメリカの防衛義務は曖昧。 冷戦下での日本の安全保障体制構築。のちに改定され、相互防衛の色合いが強まる(1960年)。
1972年 日中共同声明 中華人民共和国 国交正常化、台湾は中国の一部であると認識 日中の正式な国交樹立。台湾との断交。

ポーツマス条約

日本とロシアの間で結ばれた日露戦争の講和条約。アメリカ大統領のセオドア=ルーズベルトは、ロシアと日本の講和を斡旋し実現。内容は、北緯50°以南の樺太、満州地域の一部は、日本の支配領域に。南満州権益の独占(これによりアメリカとの関係が急速に悪化)など。

パリ不戦条約

1928年、パリ(不戦)会議で調印された条約でケロッグ・ブリアン協定ともいい、国際間の紛争を平和的に解決しようとする内容であったが、違反国に対する制裁規定はなく、実際の軍縮効果はなかった。田中義一内閣は、内田康哉を全権として派遣し条約を調印した。

ロンドン海軍軍縮条約

主要国の補助艦保有量を制限するための会議が1930(昭和5)年にロンドンで開かれた。日本の補助艦保有量は米国の7割弱に抑えられ、海軍内部は条約賛成の「条約派」と、反対する「艦隊派」が対立。

日本は1935年12月から始まった第2次会議を翌年脱退し、戦争への道を突き進むことになった。

独ソ不可侵条約

1939年8月、ドイツとソ連との間で結ばれた相互不可侵条約。付属の秘密議定書では東ヨーロッパにおける両国の勢力圏が定められ、両国はこれに従ってポーランドを分割した。1941年6月、独ソ戦の開始によって消滅。

サンフランシスコ平和条約

首相の吉田茂により、サンフランシスコ平和条約が調印された。1951年サンフランシスコ講和会議には中華人民共和国など重要な関係国は招聘されずインドやビルマも参加しなかった。日本はサンフランシスコ平和条約締結後にそれをもとにフィリピンやインドネシアがとも賠償協定を結んだ。

サンフランシスコ平和条約は単独講和であり、日本の国際連合加盟は独立回復後の1956年のことであった。1952年のメーデーでは単独講和反対のスローガンを掲げたものもあった。サンフランシスコ講和条約によって、沖縄がアメリカの統治下に置かれた。サンフランシスコ講和条約と同じ日に日米安全保障条約が調印された。

日韓基本条約

1965年6月に、日本(佐藤栄作政権)と韓国(朴正煕政権)との間で調印された条約。これにより日本は韓国を朝鮮半島の唯一の合法政府と認め、韓国との間に国交を樹立した。

条約はただの“暗記事項”ではなく、日本の歴史の流れを読み解くカギとなる重要な要素です。背景や影響を意識しながら覚えることで、理解が深まり、入試本番でも応用が利く知識になります。この記事で紹介した条約をしっかり整理し、日本史の得点力を確実にアップさせましょう。
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