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生物基礎「水中の植生」補償深度と水辺の植物

河川や湖などの水辺の植生を学習します。ポイントは補償深度です。

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水辺の植生

これまで、陸上の植生を見てきましたが、ここで水辺(水中)の植生について見ていきましょう。陸上の植生とかなり違いがありますので、その点に注目して学習します。

水辺には、岸から深い方に向かって、次のような植物の植生が見られます。

水辺の植生

  • 抽水植物…植物体の一部が水面に出ている。
  • 浮葉植物…葉が水面に浮かんでいる。
  • 浮水植物…植物体が水面に浮かんでいる。
  • 沈水植物…植物体全体が沈んでいる。

植物例は、おおざっぱに覚えておけば十分でしょう。

水辺の植生の決定要因

陸上の植生を決定づける要因は2つありました。年間降水量年平均気温でした。しかし、水辺には、十分に水分がありますので、水辺の植生を決定づける要因は年平均気温のみのなります。

補償深度

水辺の植生では、補償深度に関する出題が見られます。補償深度とは、植物が生育できる限界の深さのことをいいます。透明度が高い水中では、太陽の光が深くまで届くので、補償深度は深くなり、透明度が低い水中では、太陽の光が届きにくいので補償深度は浅くなります。

補償深度は、植物の光合成と呼吸の量が等しくなる点です。光合成速度で登場した光補償点という光の強さ深さになります。ぎりぎりこの深さで植物の生育が補償されるわけです。

補償深度

水深と溶存酸素量

溶存酸素量とは、水に溶けている酸素の量です。溶存酸素量は、植物が沢山いる状況で増加します。沈水植物や浮水植物、植物プランクトンなどが沢山いる湖などでは、光合成が盛んに行われ、酸素が放出されます。その結果、溶存酸素量は増加するのです。

しかし、そのような湖では植物プランクトンなどにより湖がにごり、透明度が低くなります。水深が少し深くなると太陽の光が届かなくなり、光合成ができなくなります。そうすると溶存酸素量が一気に減少し、生物が生育できない環境になります。

一方、植物プランクトンなどが少ない透き通った湖などでは、光が深くまで届くので、深い場所にも植物が生育でき、溶存酸素量は浅い場所でも深い場所でも変化が少なくなります。

補償深度に関する問題

次の2つのグラフは、2つの湖A・Bでの深度と溶存酸素量の関係を表したものである。
補償深度の問題
A・Bのグラフで、補償深度が深いのはどちらか。

解答B
Aは、溶存酸素量が浅いと多く、深くなると急激に減少します。これは、植物プランクトンなどが浅い場所に多く生育し光合成を盛んに行っていることを示しています。しかし、そのせいで透明度が低くなり光が深い場所に届きにくくなっています。一方のBは、深い場所でも溶存酸素量がある程度保たれているので、光が届いていることを表しています。したがって、光が深い場所まで届くBの方が、補償深度は深くなります。

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