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高校英文法「冠詞の要点」

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高校英文法「冠詞の要点」です。冠詞の用法も基本が大切で、a,an,theを冠詞と呼びます。a,anは不定冠詞、theは定冠詞と呼びます。冠詞は形容詞の一種は、名詞の前に置かれてその名詞を修飾する。

定冠詞と不定冠詞は、どちらを使うのが正しいのか迷うことが多いです。具体的に、どちらを使うのか、あるいは冠詞はつけないのか、迷います。それぞれの冠詞の用いられる意味を把握すれば、どれを使うべきか判断できる。したがって、まず基本的な用法をしっかり理解することが大切である。

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不定冠詞a・an

  • a:子音で始まる語の前(例)a cat, a tree, a year
  • an:母音で始まる語の前(例)an apple, an uncle, an ear

次のような場合、つづりに惑わされないように注意。

  • an honest man
  • a university

a・anをつけられる名詞

  • 数えられる名詞の単数形
  • 普通名詞扱いされた数えられない名詞の単数形

のとき、a・anをつけられます。

数えられる名詞の単数形

これが一番の基本である。名詞に形容詞などがついて離れていても、数えられる名詞の単数形であればa/anをつける。

  • a box、a big box、an empty、beautiful bor(空のきれいな箱)など
  • X a cold coater (数えられない名詞)

普通名詞扱いされた数えられない名詞の単数形

  1. 種類。製品などの特別な意味を表す場合(例)an Italian Wine(イタリア産のワインのひとつ),a Ford(フォード(製) 車),a Mr, Baker(ベーカーさんという人)など。
  2. 修飾語句がついて具体的な事例を表す場合 (例)A knowledge of English will help you a lot when you travel (外国旅行をする時には英語の知識が大いに役立つだろう)

a・anの意味と用法

■ ひとつの(=one)
一番基本となる意味である。他の意味はこれの延長と考えてよい。

【例文】
I bought a dozen pencils today. (私はきょう鉛筆を1ダース買った)
I waited for an hour, but he didn’t appear.(私は1時間待ったが, 彼は現われなかった)
He goes to juku three days a week.(彼は週に3日塾に行く)

■ あるひとつの(=a certain)
oneの意味が弱くなり、漠然と「ある~」という意味を表す。初めて話題を出すために、老人と言ってもどの老人なのか相手にはわからないような、不特定の名詞につける場合に多い。訳さなくてもよい。

【例文】
I know a baseball player. (私はある野球選手を知っている)
Look! There’s a bird in that tree! (ほら、あの木に小鳥がいる!)
Once there lived an old man in a village.(その昔、ある村にある老人が住んでいた)

参考「あるひとつの」の意味が強くなったものである。He is right in a scense. (彼はある意味では正しい)

■ ~というもの(=any)
例文は、猫のどれか1匹を取り出して猫全体を代表させ、「暗い所で目が見える」という、猫が共通に持っている性質を表している。このように、ある種族・種類に共通する性質や要素を表す言い方で、「どの~も(=any~)」といった意味になる。

【例文】
An elephant has a long nose and two tusks.(象は長い鼻と2本のきばを持っている)
A cat can see in the dark.(猫(というもの)は暗い所で目が見える)

参考of a/an ~の形で「同一の(= the same)」という意味を表すことがある。古い言い方で、現在ではことわざなどの慣用的な表現で用いられるだけである。
・Birds of a feather lock together.(同じ羽の鳥は群がる→類は友を呼ぶ)
・All those people are of an age.(あの人たちは皆同じ年だ)

a・anを用いた慣用表現

anを含む成句にはfor a while, in a sense, at a distanceの他に次のようなものがある。

  • all of a sudden(突然)
  • as a rule(たいてい)
  • at a loss(途方に暮れて)
  • come to an end(終わる)
  • for a time(しばらく)
  • in a hurry(急いで)
  • once in a while(時おり)
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定冠詞the

the は数えられる名詞の単数形にも複数形にもつけられる。 the cat, the cats また, 数えられない名詞にもつけられる。

「the」は、「that」に近く、基本的な意味は「その~」である。したがって、「the」は相手にもそれとわかる特定のものを指すのに用いられる。

【例文】He jumped into the water.(彼は水にとびこんだ)

theの意味と用法

■ 前に出た名詞を指す
「その~」the dogは、前のa dog のことを指す。このように何を指すかが、相手にもわかる段階で「the」を用いる。

【例文】I met a dog on my way home. The dog followed me to my home.(私は家に帰る途中で犬に出会った。その犬は家までついてきた)

■ 句や節で限定された名詞につける
名詞が句や節で限定されて、指し示すものがはっきりしている場合には、原則として「the」をつける。

【例文】
Are these the glasses you are looking for?(これが君の捜しているメガネかい?)
Do you know the young woman waving to us over there? (あそこで私たちに手を振っている若い女性をご存じですか)

注意句や節がついても、不特定のものを表す場合は、「the」でなく「a/an」を用いる。 次の例ではだれか特定の女性を指しているわけではないので a を用いている。
【例文】We want a young woman who can use a word processor (私たちはワープロのできる若い女性を求めている)

ポイントa/an は不特定のものを表し、「the」は特定のものを表す。

■ 強い限定語のついた名詞につける
最上級、序数や唯一・同一などの意味を表すonly, same, very など, 強い限定を表す形容詞がついた名詞には the をつける。

【例文】
(最上級)This is the best score I have ever had on an English exam. (これは私が英語の試験でとった最高点だ)(序数) Rumi is the second daughter. (ルミは次女です)
(唯一)He is the very person I have wanted to see. (彼こそが私の会いたかった(まさにその1人です)
(唯一)She is the only friend I have. (彼女は私の[もっている唯一の友達です)

■ その場の状況によってわかる名詞につける
例えば「駅」と言えば互いにどの駅を指すかわかるような場合に用いる。

【例文】
Shall we meet at the station(駅で会いましょうか)
Pass me the pepper, please. (コショウをとって下さい)
Call the doctor right away. (すぐに医者に電話しなさい)

■ ひとつしかないと考えられるものにつける
「これも「特定のもの」である。方位や「天候」などもこれに含まれる。the moon, the sea, the sky, the heaven, the world, the north, the south, the weather, etc.

【例文】The sun is shining brightly today.(きょうは太陽がさんさんと輝いている)

■ 種類全体を表す単数名詞につける
「いうもの」というように種類全体をまとめて言う表現。学術的な表現や発明品・楽器などに用いることが多い。

【例文】
The dolphin is a very intelligent animal.(イルカは非常に知能の高い動物である)
Can anybody play the guitar(だれかギターが弾けますか)
The telephone can be a nuisance. (電話は迷惑なことがある)

参考「代表的な」「象徴的な」の意味を表。次のような用法もある用法で, [di:] と強く発音する。

  • This car was chosen the “car of the year.” (この車は「年間最優秀車」その年の代表的な車」に選ばれた。
  • This is the coffee. (これこそまさにコーヒーだ)

theを用いた重要表現

■ the +形容詞:「~の人々」
the young = young people で複数扱い。(the十分詞)も同じ用法。

【例文】
The Young are not always young at heart.(若者が必ずしも心が若いわけではない)
The injured were carried to the hospital, and the dead to the church.(けがをした人は病院に, 死んだ人は教会に運ばれた)

参考 (the +形容詞)が抽象名詞の意味を表すこともある。

  • He is always trying to do the impossible. (彼はいつも不可能(なことをしようとしている)

■ take 人 by the armの表現
take 人 by the arm 「人をつかむ、腕をもって」という言い方で、「by the ~」は具体的な部分を表す。訳は「人の腕をつかむ」とする。

【例文】
She patted me on the shoulder.(彼女が私の肩をたたいた)
He looked me in the face.(彼は私の顔をじっと見た)
The old man took me by the arm. (その老人は私の腕をとった)

■ 単位を表す表現
「byなど+ the」を、時間・重さ・量などの単位を表す名詞につけて。「~単位で」「〜あたり」という意味を表す。

【例文】
I buy pencils by the dozen.(私は鉛筆をダース単位で買う)
My car does ten kilos to the liter. (私の車は1リットルあたり10キロ走る)
People here are paid by the week.(ここの人たちは週休制)

■ その他の慣用表現

  • in the morning/afternoon/daytime(午前中/午後/日中に)
  • in the sum/shade/dark(日なた/日陰/暗い所に)
  • on the contrary(逆で見れば,結局は)
  • in the right/Wrong(正しく/誤って)
  • on the whole(全体的に)

など。

注意at night, at noon などの表現には the をつけない。

the+固有名詞

固有名詞には普通は冠詞をつけないが,次のものには the をつける。

■ of ~のついた地名, 国名など
the Cape of Good Hope(喜望峰), the Union of South Africa(南ア連邦), the University of California(カリフォルニア大学)
参考 of ~のつかない学校名には the をつけない。 Osaka University(大阪大学)

■ 複数形の固有名詞:一部の国名や, 山脈, 群島など
the United States of America(アメリカ合衆国), the Alps(アルプス 山脈), the Hawaiian Islands(ハワイ諸島)

■ 国民名:国民全体を表す場合
the Japanese(日本人), the Americans(アメリカ人)

■ 川,海,海峡,運河,半島,砂漠の名
the Thames(テムズ川, the Pacific Ocean」(太平洋), the English Channel(イギリス海峡), the Panama Canal(パナマ運河), the Ki Peninsula(紀伊半島), the Sahara(サハラ砂漠) (参考) of ~のつかない湖, 湾(bay), 山の名には the をつけない。Lake Biwa(びわ湖), Tokyo Bay(東京湾), Mt. Fuji(富士山) cf. the Lake of Victoria(ビクトリア湖)

■ 船・列車,一部の公共建築物,新聞・雑誌の名
the Maylower(メイフラワー号), the Hikari(ひかり号), the WhiteHouse(ホワイトハウス), the Times(タイムズ紙) (参考) 駅,空港, 公園の名には the をつけない。Kyoto Station(京都駅), Kennedy Airport(ケネディー空港), Hyde PY (ハイドパーク)

無冠詞の用法

数えられる名詞の単数形でも、冠詞をつけずに用いる場合がある。ここではその用法を見ていきます。

■ 建物などがそこで行なわれる行為などを表す場合
go to school は「授業を受けに行く」といった意味で, schoolは単なる建物としてでなく,そこで行なわれる行為の象徴として使われている。

【例文】Do you go to school on Saturday? (土曜日は学校がありますか)

  • go to church(教会に「礼拝に行く)
  • go to bed (寝る)
  • be in bed(就寝中)
  • be at table(食事中)

など

■ 地位・身分を表す語が補語になる場合
【例文】They elected Mr. Smith chairman. (彼らはスミス氏を議長に選んだ)

(目的格補語) They elected Mr. Smith chairman.
(主格補語) Reagan became President of the United States in 1981. (レーガンは1981年に合衆国の大統領になった)

注意これはその役職が1人だけの場合に用いることが多く,次のように複数のうちの1人という場合は補語でも a/an をつける。

・He became a member of Congrest. (彼は国会議員になった) ※肩書きとして名前の前に置かれる場合にも冠詞をつけない。
・Doctor Hal advised Professor Jones not to smoke. (ハル医師はジョーンズ教授にタバコをすわないように忠告した)
・Uncle Tom is any mothers brother. (トムおじさんは母の弟だ。)

名前の後に同格語として置かれる場合も武詞をつけないことがある。 Charles, the Prince of Wales(英国皇太子チャールズ)

■ 呼びかけ語の場合
【例文】
Where is your mother, boy? (ぼうや。 お母さんはどこだい)
Aunt, this is Tom.(おばさん, こちらはトム君です)

■ 輸送手段, 通信手段を表す(by 十名詞)
・by train(列車で), by bus(バスで), by bicycle(自転車で): by telephone(電話で), by facsimile(ファックスで)など。 )
・on foot (徒歩で)などはonを用いる。

【例文】Please send this parcel by sea. (この小包を船便で送って下さい)

対句の慣用表現

【例文】
The couple sat side by side. (2人は並んで座っていた)
John and Mary soon became husband and wife.(ジョンとリリーはまもなく夫になった )

その他、次のようなものがある。

  • face to face(南かいあって)
  • an in arm(腕をつないで)
  • hand in hand 手をつないで)
  • night and day / day and night(昼夜),
  • day after day(来る日も来る日も)
  • from morning to night(朝から除まで)など。

その他の慣用表現

  • by accident / by chance(偶然に)
  • in fact(実際は)
  • at hand(近くに)
  • take place(起こる)
  • take part in(参加する)

など。

注意すべき無冠詞名詞

■ 食事・遊戯・スポーツを表す名詞
【例文】
Dinner is ready, Father.(お父さん,晩ごはんですよ)
Shall we play chess, or go out and play catch?(チェスをしようか、それとも外でキャッチボールをしようか)

参考食事の名は,修飾語句がつくと冠詞をつける。
a late breakfast(遅い朝食), the lunch we had today(今日とった昼食)

誤りやすい名詞

次の語は数えられない名詞なので, a/an をつけないように注意。

advice(助言), baggage / luggage(手荷物), furniture(家具), fun (楽しみ), information(情報), news(知らせ), progress(進歩) 「人間」の意味の man, 「自然」の意味の nature なども無冠詞。

【例文】Man is part of nature. (人間は自然の一部である)

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