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【高校地理】貿易の形態まとめ・国際分業による分類

貿易の形態アイキャッチ画像 地理歴史
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【高校地理】貿易の形態・種類まとめです。貿易は、国と国との間で物資やサービスを交換する経済活動であり、古くから地域間の交流や経済発展を支える重要な役割を果たしてきました。その形態や種類は時代や地域ごとに多様であり、国家間の経済格差や政策、国際的な取り決めなどによって大きな影響を受けています。本記事では、貿易の基本的な形態や種類について、具体例や現代社会が抱える課題とともに解説します。

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貿易の形態・種類

貿易は、大きく保護貿易と自由貿易に分けられます。保護貿易は自国産業を守るために関税や輸入規制を行う形態であり、一方、自由貿易は制限を設けず自由に取引を行います。物資の移動による分類では、中継貿易(輸入品を再輸出して利益を得る)や加工貿易(原材料を加工して輸出する)があり、国際分業の観点では、先進国と発展途上国が取引する垂直貿易や、先進国間の半製品・完成品を取引する水平貿易が挙げられます。また、南北問題や貿易摩擦などの課題が存在し、国際的な経済格差や調整が求められています。

貿易政策による分類

貿易の種類

  • 保護貿易…国が自国の産業を保護するため、関税を高くする。輸入品目の量的規制をするなどを行うこと。
  • 自由貿易…貿易に対し国が保護・制限をとらないこと。 現在の世界の貿易の主流。

物質の移動による分類

  • 中継貿易…輸入商品を一時保管、または加工し、商品の再輸出によって利益を得ることを目的とするもの。
  • 加工貿易…原材料を輸入し、それを加工して製品にして輸出するもの。
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国際分業による分類

垂直貿易

先進国と発展途上国間の貿易。途上国はおもに原燃料・食料品など一次産品を輸出、先進国はこれを加工し工業製品として輸出

  • 工業化や農業の近代化の遅れ
  • 南北問題…先進国との経済格差の拡大
  • 南南問題…途上国間の経済格差 先進国間の貿易。

南米の貿易

輸出品が片寄り、特定の国に強く結び付いた貿易構造は、特産物の作柄・生産量や国際市場における価格の変動の影響を強く受け、中南アメリカ各国の経済を著しく不安定なものにしている。この現状を打破するために、チリではアメリカ資本であったチュキカマタ鉱山、ベネズエラやボリビアでは欧米国際資本(石油メジャー)の持つ石油事業の国有化が進んでいる。19世紀の独立は、スペインからのスペイン人の子孫による政治的独立であったが、近年に進んでいる国有化の波は、インディオを含む現地人の欧米資本からの経済的独立と言われる。

南北問題

政治的に独立しても、国内には食糧や日用品など。 国民の最低限の需要をまかなう産業が未発達であった。しかも、輸出農産物価格は低くおさえられ、先進工業国との経済格差が固定化した。このような、南にある発展途上国と北にある先進工業国との経済格差による諸問題を南北問題という。

水平貿易

半製品(部品)と完成品の輸出入が中心。

  • 同種の工業製品の輸出入・貿易摩擦の発生
  • 農業の企業的経営…農産物の貿易摩擦

世界貿易機関(WTO)

GATTのウルグアイラウンドから発展し、貿易の障害を取り除き、世界の自由貿易を促進する機関

日本の貿易

  • 特色…典型的な加工貿易の形態が変化しつつある。原材料に加え,、1980年代以降, アジア諸国・アメリカからの機械類の輸入が増加。輸出品は付加価値の高い機能美類が中心。
  • 主要相手国…輸出入ともアメリカが最大。先進国との間では貿易黒字、資源輸出国との間では貿易赤字の傾向にある。
  • 主な貿易港…成田国際空港・東京港・名古屋港・横浜港など。
  • 問題点…貿易摩擦。工場の海外移転による産業の空洞化。

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