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大学入試小論文「学校での部活動のあり方についての考察・解答例」

学校での部活動アイキャッチ画像 小論文対策
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大学入試小論文「学校での部活動のあり方についての考察・解答例」です。近年、学校現場における「部活動のあり方」が大きな議論を呼んでいます。少子化や教員の働き方改革、ブラック部活といった問題が取り沙汰される一方で、生徒にとって部活動がもたらす成長や学びの価値も根強く存在しています。
このような賛否の分かれるテーマに対し、大学入試では「自分の経験」や「社会的視点」をもとに、論理的かつ独自の視点で考察する力が求められます。

本記事では、志望校合格に向けた小論文対策として、部活動に関するテーマへの効果的なアプローチ法と、実際の解答例を紹介します。文章の構成や表現の工夫にも注目しながら、説得力のある小論文を書くためのヒントを探っていきましょう。

【課題文の要約】
部活動は当たり前ではない。自主的な活動にもかかわらず、生徒や教師を強制的に巻き込むこともある。部活動は日本独特の文化であり、今の日本の部活は過剰なほど肥大化している。部活は、繰り返される死亡事故や見てみぬふりをされてきた体罰や暴力そして、教師の過労死など問題が山積みである。やりすぎてはいけないが、全廃をしてほしいとは思わない。部活動で、楽しむ力を育ててほしいからだ。

【問い】「部活動」の是非について、あなたの考えを800字以内で述べなさい。

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(ある人の例)部活動という「学びの場」の可能性と課題解決への視座

筆者は部活動に内在する諸問題を指摘しつつも、全面的な廃止を主張しているわけではない。私もその立場に共感する一人である。部活動には、単なる「運動」や「遊び」を超えた教育的意義があると考えるからだ。

私自身、卓球部に所属し、日々の活動を通して多くの学びを得てきた。例えば、技術を高め合う中で生まれる仲間との助言や指摘のやり取りは、相互理解と信頼の醸成に直結する。さらには、試合で出場する者もそうでない者も一体となって戦う経験は、「勝利の喜び」だけでなく、「誰かのために力を尽くす」ことの尊さを教えてくれた。これらは教室の机上では決して得られない、生きた学びである。

また、部活動は年齢や立場を超えた「縦と横のつながり」を生む点でも価値が高い。上下関係の中で礼節や責任感を学び、同輩との協働の中で主体性や思考力が磨かれていく。その意味で、部活動は学校教育における「第ニの教室」と言えるのではないか。

しかしながら、現実には体罰や過労、いじめといった深刻な問題も存在している。これを理由に全廃を主張する声があることも理解できる。だが、制度の不備があるからといって、制度自体を放棄するのは短絡的である。必要なのは、制度の「再構築」である。

具体的には、定期的な外部による実態調査の実施や、匿名で相談できる通報窓口の整備、教員自身が悩みを吐露できる支援体制の構築が急務である。教員・生徒双方の声に耳を傾け、対話を重ねることで、問題の芽を摘むことは可能である。

部活動は、ただの「課外活動」ではない。それは人と人とがぶつかり合い、支え合いながら「社会性」を学ぶ、かけがえのない舞台である。その本質的価値を見失うことなく、制度と向き合う視座が今、私たちに求められている。

よって私は、部活動の全面的な廃止には反対である。むしろ、その可能性を信じ、教育の一環としての部活動をどうすればより良く運営できるのか、社会全体で考え続けるべきだと考える。問題のある現状を嘆くよりも、希望ある未来を見据えた議論と改革が、いまこそ必要である。

(一般論)学校で部活動をする意味

観点 内容
メリット ・協調性や社会性が身につく
・上下関係や礼儀を学べる
・達成感や自己肯定感を得られる
・授業では得られない経験ができる
デメリット ・教員の負担(長時間労働)
・生徒の時間的・身体的負担
・いじめや体罰の温床になるリスク
課題 ・教員の指導負担の大きさ
・活動時間の過多と学業・生活との両立
・指導者の資質・体制の不足
改善策 ・外部指導者の活用
・活動時間・頻度の適正化
・相談窓口や第三者の監視体制の整備
・教員の負担軽減策(手当やシフト制など)
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