大学入試小論文「日本人の自己主張についての考察・解答例」です。
日本人の自己主張についての解答例
【問題】
日本を含む7カ国の満13歳から満29 歳までの男女を対象にした「自分についてのイメージ」に関する内閣府の意識調査結果の一部です。調査の質問は、「“自分の考えをはっきり相手に伝える”ことについて、あなた自身にどのくらいあてはまりますか。選択肢『そう思う』『どちらかといえばそう思 う』『どちらかといえばそう思わない』『そう思わない』の中からあてはまるものを1つ選んでください。」というものです。この結果も踏まえて、あなたの体験をふまえて“自分の考えをはっきり相手に伝える”ことに対する自身の課題を500字以内で述べなさい。
図より、日本と6カ国を比較すると、日本で、そう思うと回答した人は49%であるが、6カ国ではそう思うと回答した人は60%以上であり、特にアメリカ、フランスは80%を超えていることがわかる。
私が考える「自分の考えをはっきり相手に伝える」ことに対する自身の課題は、クラスで消極的な人も自分の意見や気持ちを言いやすい場を作ることである。
私は小中高と中央委員をしていたことがあり、クラスをまとめてきた。中央委員の仕事の一環としてクラスの決め事や学校行事での出し物を決めることがあった。その中、積極的に自分の考えをはっきり言える子と、発表が苦手で自分の考えを言えない子がいた。自分の考えを言える子は1人でも関わらず、口々に意見を述べているが、一方、消極的な子はクラスの決め事にすら参加することなくただただ1人で本を読んでいた。この子はただ単にクラスの決め事が何でもいいのかなと思っていた。
私は直接聞いてみようと思い話しかけに行った。すると、その子は「人見知りで自分の考えは持っていたけれど、相手に伝えることが苦手」と言っていた。見た目は関心がないように見えていたが、いざ話を聞いてみると、本当は自分相手に伝えたいんだと思った。
私はこの課題について、自分の考えを相手に言いやすい環境を作ることが必要だと思う。
日本人の自己主張についての講評(一部抜粋)
言葉尻、言い回しなどに稚拙なところがあるので、今後は強く意識して記述してみましょう。
同じ言葉や意味では、違う表現がないかって考えることが大切です。その際には、できるだけ熟語などを使ったり、余分な言葉を省略したりしてできるたけ文を引き締めましょう。
以下、今回の原文をもとに、言い回しだけを変えてみました。
【言い回し変更】
私が考える「自分の考えをはっきり相手に伝える」ことに対する自身の課題は、クラスで消極的な人であっても、自分の意見や気持ちを言いやすい場を作ることである。
私は小中高と中央委員をしていたことがあり、クラスをまとめてきた。中央委員の仕事の一環としてクラスの決め事や学校行事での出し物を決めることがあった。いつも話し合いでは、積極的に自分の考えをはっきり言える子とそうでない子がいた。自分の考えを言える子は、口々に意見を述べることができる。一方、消極的な子は、その場にいるだけで、読書をしている子もいるくらいだ。この子は、議論に参加している当事者意識がなく、存在しないもの同然だった。
私が話しかけると、その子は「人見知りで自分の考えは持っていたけれど、相手に伝えることが苦手」と言っていた。見た目は関心がないように見えていたが、自分の意見は持っていたのだ。
自身の体験からも、私はこの課題について、話しかけるなど気配りなど、自分の考えを相手に言いやすい環境を作ることが必要だと思う。
コメント