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大学入試小論文「児童虐待についての施策の考察・解答例」

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大学入試小論文「児童虐待を減らす施策の考察・解答例」です。

【問】課題文を踏まえ、虐待児を減らすためにはどうすればよいか。あなたの考えを述べよ。
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児童虐待についての施策の解答例

私は虐待児をなくす方法は、2つあると思う。

1つ目は子どもを出産する前のケアだ。子どもを望んで妊娠した人は積極的に子育てに参加する。しかし、望まない妊娠をした人は、子どもを放置したり、児童養護施設に預けたりしやすい。私は子どもを虐待してしまう心理は、子どもに対して愛がないからではなく子育ての仕方がわからないからではないだろうか。泣いたり、はしゃいだり対応の仕方がわからないから虐待や育児放棄と言う結果に陥るのだと考える。

子育ての方法を知るには、やはり周りの支えが欠かせない。誰にも相談できない人が相談しやすい場。熊本の慈恵病院のように24時間対応してくれる相談室を設置するべきだ。

2つ目は、学校の保健の授業の見直しだ。中学校の時、生命の誕生や命の尊さについて学ぶ授業があった。生命の誕生は奇跡に奇跡が重なって起こることだ。中学校の授業は先生が恥ずかしがって、てあまり詳しくされなかった。だから、命の尊さを感じることができなかった。中学生は思春期だから、性についてしっかりと教育をするべきだ。したがって、体育の先生の授業の他にこれについて専門とした方をお呼びし、講演を開くべきだ。そして命の尊さを感じる機会を増やすべきだ。

虐待をなくすためには、命の尊厳、子育てに対する理解この2つが欠かせない。1948年に世界人権宣言が出された。その中でも命の尊厳について語られている。にも関わらず、日本で虐待が絶えない。子どもとは、将来の日本を担う大切な存在だ。特に現在、少子化が問題となっている。ただでさえ、子どもが少ないのに、子どもを大切できないということは大変な問題だ。だから早いうちから命の尊さを教育しなければならない。

以上のことから、私は虐待をなくすには子育てに対するケアと命の尊さを感じることだ。

児童虐待についての施策の講評(抜粋)

論文全体にわたり、児童虐待を減らす方法について、うまくまとめています。しかしながら、文法ミスや文章表現など基礎的なところでの失点が目立つことや構成の流れにおいて、採点としては高評価は得られません。今後の課題の中で、修正をしていきましょう。

【改善点】
表現の改善:かなりの箇所で文章表現が稚拙。
(原文×)性についてしっかりと教育をするべきだ。
(修正案)性について徹底したと教育をするべきだ。

(原文×)だから早いうちから命の尊さを教育しなければならない。
(修正案)よって、早いうちから命の尊さを教育しなければならない。
(修正案)このことから、早い段階で命の尊さを教育すべきだと考える。。

段落の整理:より論理的な流れを持たせるために、論文を導入、本文、結論の三つに分けることができます。
(例)導入では、児童虐待の現状や問題意識を明示し、本文で提案した解決策を詳細に説明し、最後に結論でまとめると良いでしょう。

説明の充実:1つ目の提案(子どもを出産する前のケア)について、もう少し具体的な方法や具体例を挙げるとよりよいです。
(例)たとえば、子育てに関する教育プログラムやサポートの提案など。

参考文献の追加:提案や説明を裏付けるために、適切な研究や統計データ、専門家の意見などを引用すると、論文の説得力が増します。

児童虐待についての施策の添削(抜粋)

➊主語・述語の呼応に注意。
×私は、~ではないだろうか。
→私は、~だろうと思う。

➋因果に乏しい。
「泣いたり、はしゃいだり対応の仕方がわからないから虐待や育児放棄と言う結果に陥るのだと考える。」本当?対応がわからないと思わしくない行動をとるものだろうか。

もう少し広い視野と深い考察が必要だっただろう。社会問題を解決するために、多くの人が奔走し、それでもなお、解決には至っていないのはなぜだろう。そんな視点をもつことも大切です。

【一般論】児童虐待を減らす施策

■ 教育とサポートの拡充
・予防的な育児教育プログラムの提供。
・育児に関するサポートグループの設置。
・保健師や専門家による家庭訪問の増加。

■ 早期介入プログラム
・出産前および出産後の母親や家族に対する精神的および社会的サポートの提供。
・出生前の健康診断や相談の強化。

■ 保健システムとの連携
・医療機関や保健師、学校などと連携し、早期に児童虐待の兆候を発見・対応する体制の確立。
・医療機関でのスクリーニングプログラムの導入。

■ 学校での教育とサポート
・性教育や子育てに関する教育の強化
・学校における心理カウンセリングサービスの提供。

■コミュニティの参加と協力
・地域社会のリーダーシップや協力体制の構築。
・地域での啓発キャンペーンやイベントの実施。

■ 法的対応の改善
・児童虐待の報告制度の強化。
・法的な制裁の明確化と厳格化。

■ 心理的なサポート:
・虐待の被害者や加害者に対する心理的な治療とサポートの提供。
・ストレス管理プログラムの実施。

■ 緊急時対応体制の確立:
・児童福祉機関や警察、医療機関などが緊急時に迅速に協力できる連携体制の確立。

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