日本の幕開け、旧石器時代のポイントとよく出る問題をまとめています。定期テストから大学入試まで対応するレベルで作成しています。
旧石器時代
旧石器時代のポイントは、当時の日本はどのような環境だったのか、旧石器時代の人々はどのような生活を送っていたのか、どのような道具を使用し、どんな遺跡や化石があるのかをマスターすることです。
まずは、ざっくりと旧石器時代のポイントをまとめてみます。
❷狩猟採集生活…大型の動物を打製石器で狩猟していた!
❸打製石器…打製石斧やナイフ形石器、尖頭器、細石器を使用!
❹化石人骨…浜北人(静岡)、港川人・山下町洞人(沖縄)
❺岩宿遺跡…相沢忠洋が岩宿遺跡(群馬)で打製石器発見!
氷河時代で大陸と陸続き
日本の旧石器時代は、地質時代でいうと更新世の時代で、氷河時代とも呼ばれます。氷期とやや温度が上昇する間氷期を繰り返す時代です。大陸が陸続きになっていた時代に、日本にも北方系のマンモス・南方系のナウマンゾウ・オオツノジカ・野牛など大形の動物が住んでいました。大形の動物を追って、日本列島に移り住んだ人々は石を打ち欠いただけの打製石器を使用していました。
打製石器の槍で狩りをし、獲物を追って移動していました。簡単な小屋や岩がけなどに住んで、火を使って暮らしていました。野尻湖(長野県)では、ナウマン象の牙やオオツノシカの角が発見されています。
旧石器時代の生活は狩猟採集生活
10人程度の小集団で、一か所に長期間定住することはなく、小集団で、獲物を求めて一定の範囲を移動していました。そのため、テント式の小屋や一時的に岩かげや洞穴を住居にしたと考えられています。
打製石器の変遷
打製石器とは、その名の通り、石を打ち欠くなどして形を整えた簡単に作れる石器です。縄文時代に登場する磨製石器を新石器というのに対して、打製石器は旧石器といわれるため、この時代名が旧石器時代となったのです。
- 楕円形石器(ハンドアックス・打製石斧など)…叩き切るために使用
- ナイフ形石器(ブレード・石刃)…切断するために使用
- 尖頭器(ポイント)…突き刺すために使用
- 細石器(マイクロリス)…組合せ式の石器
上記の順に用途によって使い分けるようになりました。細石器は、組合せ式の石器で、細石刃と呼ばれるカミソリのような小さな石器を、骨や牙、角などでつくった軸にはめ込んで使用していました。
北海道の白滝遺跡
細石器の材料として、よく使用されていたのが黒曜石です。ガラス質の黒曜石は、打ち欠くだけで鋭い刃物のような切れ味が出ます。なので、細石器の細石刃として利用されていたと考えられています。
この黒曜石の産出地が、北海道の白滝遺跡です。大量の細石器が実際に発見されています。
旧石器時代の化石人骨
日本列島は酸性土壌のため、リン酸カルシウムの骨は残りにくく、発見された人骨の数はあまり多くはありません。次の化石人骨を覚えておきましょう。
- 浜北人…静岡県
- 港川人…沖縄県
- 山下町洞人…沖縄県
港川人はほぼ完全な形で発見されています。どれも新人段階の化石人骨になることも覚えておきましょう。
旧石器時代の遺跡
旧石器時代で覚えておくべき遺跡は次の3つです。化石人骨の発見場所とあわせて地図で確認しておいてください。
- 岩宿遺跡(群馬)…発見者は相沢忠洋。関東ローム層(赤土の層である).
- 野尻湖底遺跡(長野)…ナウマンゾウの骨、打製石器が同時に発見
- 白滝遺跡(北海道)…黒曜石の産出地、細石器も大量発見
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