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大学入試小論文「原子力発電の是非について」

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大学入試小論文「原子力発電の是非について」です。

・出題学部:工学部・理学部・社会科学部系
・重要度:普通
・難易度:やや難

日本のエネルギー資源
日本のエネルギー資源内容

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原子力発電の是非についての問題

【問題】日本の大学教育は学生の教養と学問を高める教養教育に重きが置かれ、有能な職業人として働くための職業教育がないがしろにされている。それゆえに学生たちが社会に出て働くようになったとしても学校での学びが生かされず、それどころか若者たちが仕事に絶望し、離職率が大きく増加しているのが問題と筆者は述べており、その解決策として職業教育により重きを置き、その上での教養教育を提案している。

あなたが考える現代社会で起きている解決すべき課題の一つ挙げ、本文の大学教育に関連させ記述せよ。

原子力発電の是非についての解答例

【解答例】現代社会で起きている解決すべき課題の一つとして挙げられるのが原子力発電所の是非についてだ。2011年に起こった東日本大震災により福島の原子力発電所が崩壊し、放射線が漏れだしそれによって大きな被害を出した。それから現在に至るまでその危険性について議論されるようになったが、まずこのような被害を出してしまった原因として原子力発電所を作った科学者たちの想像力が足りなかったと言える。

原子力発電所というものは効率がとてもいい代わりに放射線という危険な物質を扱うわけなのだから少し考えればそこで思い踏みとどまりその開発を続けようとは思わなかったはずだ。けれども彼らは目先の利益に囚われ、私たちの安全面に考えが至らなかったからだ。

以上のような被害を出さないためには職業教育だけでなく、知識やそれに基づく想像力を養う教養教育もとても大事に学んでいくべきだと私は考える。

原子力発電の是非についての講評

※一部公開

<講評>
構成(展開)、そして主張が明確でありgood!  しかし、ここでも一文が長いところがあるので、次回以降、意識していきましょう。今回、アドバイスがあるとすれば、「因果の関係」です。

<添削>
(原文)まずこのような被害を出してしまった原因として原子力発電所を作った科学者たちの想像力が足りなかったと言える。原子力発電所というものは効率がとてもいい代わりに放射線という危険な物質を扱うわけなのだから少し考えればそこで思い踏みとどまりその開発を続けようとは思わなかったはずだ。

<考察>
(原因)科学者たちの想像力 →(結果)原子力発電所の崩壊(放射能漏れ、汚染)としていますが、原因と結果が飛躍しすぎていますね。科学者たちに、そこまで責任を持たせてしまっては、どんな分野の研究は進まないでしょう。要は、それを使う側ではないでしょうか。今回であれば、(原因)は、国(政府)、電力会社など事業会社になるのではないでしょうか。論文の場合、原因と結果は、飛躍しない方がいいです。

<追記>
放射線も使い方ですね。医療現場では、放射医療は、さまざまな場面で使われています。がん治療もそうですが、身近なところでは、レントゲンでしょうか。 包丁も、料理のために使うのか、人を殺すために使うのか。これも大きな違いですね。ここでもやはり、包丁を発明した人よりも、使う側に責任がありますよね。

このあたりは、哲学者ベンサムの功利主義の1つ、「最大多数の最大幸福」に通じますね。最大多数の最大幸福は、人と人の間には利害の衝突があり、全ての人が幸福になることはありえないので、少数の犠牲があってもできるだけ多数の人が幸福になることが全体の幸福であると考えです。

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