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龍谷大学農学部の大学入試小論文解答例

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【2022年度】龍谷大学農学部資源生物科学科の大学入試小論文解答例です。

問題は、改題しています。問題文は国連食糧農業機関による『世界食料農業白書2016年報告―気候変動と農業、食料安全保障』からの抜粋でした。

【改題】
文章で扱われているテーマに関し、グラフの内容を踏まえて課題を説明し、あなたの考えるところを800字以内で書きなさい。

【ポイント】
ロシアのウクライナ侵攻をはじめとした地政学リスクに伴う中で、食料安全保障の強化は、日本が直面する喫緊の課題である。

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【2022年度龍谷大農学部】食糧安全保障についての小論文解答例

グラフより、日本の農作物貿易額に占める輸入額の割合がほかの主要国と比べて圧倒的に高いことが読み取れる。つまり、日本が食料を外国からの輸入に依存していることを示している。実際、日本の食料自給率は先進国の中でも特に低いことが問題視されている。コロナ禍でさらに食料の安定的な輸入に不安を抱かせる事態となったのは、ロシアが小麦やトウモロコシに制限をかけ、ベトナムが米の輸出枠を設けるなどの一時的に食料を囲い込む動きが顕在化したためである。

日本が農産物を輸入に依存している原因として、まず挙げられることは食生活の変化であろう。日本では米の生産についてはほぼ国内自給が可能である。しかし、食の欧米化による米離れがみられるようになったことにより、輸入の増加につながった。日本は山地が多い地形で高温多湿であり、欧米と同じような農産物生産体制を作ることは不可能である。

このような現状を踏まえ、私の考えるとるべき解決策を2点挙げる。一つ目は、国内の農産物の国内需要を高めることだ。そのために、企業との連携などを通して、売り方の変革が必要だと考える。例えば、以前農業体験を主催されていた農家を訪ねた際に伺った体験をしてもらう意義は、ほとんどの人が農業に好意的な印象を持って帰ってくれるという点にあると話していた。私の友人で、自分の地域の特産物を話せる人はほとんどいない。この背景を踏まえ、農学についての教育をもっと推進することが国内作物を手にしようとする人の増加につながる。二つ目に、備蓄の推進だ。保管技術の発展や啓蒙活動で、家庭規模と国家規模の備蓄を増加させれば、危機管理の手段になる。

このように、日本は食料安全保障において貿易の問題を抱えている。いかにして、自給率を上げ、リスクに備えるかについて国民全体で考える必要がある。

食料安全保障のために

食料安全保障のためには、以下の3点が大事であると農林水産省が公表しています。

  • 食料安全保障に係る状況の把握
  • 平時からの安定供給の確保・向上
  • 不測時の対応

食料安全保障に係る状況の把握については、食料安全保障に関する省内検討チームを発足させるなど、政府としても取り組みを始めている。

平時からの安定供給の確保・向上については、食料自給率・食料自給力の維持向上が重要。なぜなら、自国で生産することで、輸送障害や他国との競合等のリスクが低くなり、より安定的な供給が可能になるから。

不測時の対応については、国と食品事業者、食品事業者同士の連携が大事なってくると思われる。

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