大学入試小論文テーマ「日本語と言語について」考察・解答例

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小論文必須テーマ「日本語について」を考察した記事です。日本語の乱れや美しい日本語とは、コミュニケーションとして日本語とスタンプなど日本語をテ-マにした題材は多いです。今回は、そのことについて考察してみました。それでは、文学部小論文必須テーマ「日本語について」を考察してみましょう。

日本語と言語を考察

<課題>資料を踏まえ、「美しい日本語」について、あなたの考えを600文字以内で述べよ。
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ある人の解答1

私はこの資料から美しい日本語とは思いやり・温かさ・礼儀のある日本語だと考える。理由は三つある。

1つ目はグラフにもあるように言葉には思いやりが大切だ。普段、友達と話している言葉にすべて思いやりが含まれているか考えるとすべてとは言い切れない。何気ない言葉相手を傷つけているかもしれない。

2つ目は、誰かが悲しんでる時や落ち込んでる時にかけられる温かい言葉は、本当に救われる人を救うことができる言葉だ。美しさの何者でもない。

3つ目は、誰に対しても同じ口調で話せない人と関わっていくにあたって、礼儀正しいと言うことが出来なければ、印象が大きく変わる。礼儀のある言葉を使える人は相手に好印象を与える。

どんなに丁寧な言葉使っても、思いやり、温かさ、礼儀がなければ意味がない。言葉とは、元々その言葉が持っている意味だけではなく、口調、表情、スピードで伝わり方が大きく変わる。丁寧な言葉であっても、この点が大切に出来なければ、印象が悪くなり、良い点がない。だから、丁寧な言葉で話すという意識でなく心を込めて話すという意識に転換すれば、美しい言葉を話す人が増えるのではないかと考える。

以上の点から私は、「美しい日本語」とは、思いやり・温かさ・礼儀のある日本語だと考える。

添削・講評1

わかりやすい構成で、読みやすい論文であるが、もっと高いをレベルのものを目指すとなると

出だしの「この資料から美しい日本語とは思いやり・温かさ・礼儀のある日本語だと考える。」その資料のどのあたりから、そう考えたのか具体性があると良かった。

また、一文が長い傾向があるので、途中で文をきり、接続詞でつながくか、熟語などを利用して他の言い回しを使うなどするといい。

言葉が平易すぎる。キツイ言い方をするれば、中学生レベルなので、語彙力を増やすともっといい論文が書けます。
たとえば、
「言葉とは、元々…」というところは、「言葉とは、元来…」
「意味だけではなく、口調、表情、スピードで伝わり方」→「意味だけではなく、表情、抑揚や強弱といった、まるで音楽にも似た伝わり方」などなど。

ある人の解答2

資料を踏まえ私にとって「美しい日本語」とは、つまり日本語のどこか美しいのか考えてみたところ表現が豊か、語彙力があるなど。「美しい日本語」って、丁寧だから美しく見えるのか。人によって捉え方が違うだろう。

結局私から見た「美しい日本語」とは何なのか。日本は、外国に比べたら独特だろう。これほど言葉を丁寧に使うのは日本ぐらいかもしれない。もしかしたらこの日本語の独特感が美しいのかも。そう思った。現状、私の語彙力は普通の高校生に比べたら乏しいだろう。しかし、美しいの意味ぐらいはわかる。日本語に面白い要素があったりする。これも「美しい日本語」の一部なのか。おもてなしの一部だろう。日本語は優しい。きつい言葉もあるが、やはりそれでも優しいと思う。思いやりがあるとはまさにこのことなのでは。

「美しい日本語」とは周りの人から見て美しいと感じてもらうものなのか。「美しい日本語」で何を伝えたら良いのか。挨拶もある。美しいかどうかわからないけれど、気持ちを込めて言えば美しく聞こえるかもしれない。ごきげんようの一言であるかもしれない。尊敬されてるような気分になるかもしれない。日本語とは独特で表現豊かな言葉に思えてくる。「美しい日本語」とは、人によって違うと思う。でも、何かしらの共通点はある。資料を見て私はそう思った。

添削・講評2

  1. 帰国子女の人に多い特徴的な論文になってしまっています。それは、英語脳的思考が頭を覗かせてしまっている点です。
    <例>
    思いやりがあるとはまさにこのことなのでは。→英語は、言いたいことを最初にどんどん持ってくるので、日本語にしたときに、倒置的な文章になりがちです。日本人が英文をフラッシュリーディングしたときに起こる現象と似ています。
  2. 構成を意識する。主張→根拠・理由→(反対意見や例示)→結論。などまずはシンプルな構成にする練習に励むことが大切。
  3. 新聞を読んで、文法(一文の作り方)や語彙力を会得する必要があるでしょう。話し言葉は、論文には使えません。

ある人の解答例3

日本に美しい言葉に溢れる国だ。特に感謝を表す言葉が豊かである。「ありがとう」と相手にお礼を言うのは必要は、幼い頃からどの国でも親から教わる。ところが、日本の感情表現は他の国と異なり、実に様々な感謝表す言葉が存在する。「恐れ入ります」「ありがとう」「恐縮です」「お疲れ様でした」など。時と場合によって、使い分けられる感情表現は、複雑だ。言葉だけでなくちょっとしたお辞儀などの感情表すジェスチャー、お土産やギフトの文化に含む感謝表す行為にも深い意味や歴史がある。

日本の社会ではビジネスでもプライベートでも感謝の気持ちを表すことが基本的な習慣になっており、無意識のうちにそれらを使いこなしている。電話の最中に相手の姿が見えないにも関わらず、おじぎしてお礼を述べるのも日本ならではの習性だ。

もちろん、他国でも「家族を大切にする」、「社会活動を行う」といった共通認識あるが感謝の言葉ここまで極めた国はない。また感謝の言葉必然的に相手をフォーカスする。相手のために何をすべきかと利己的な発想ではなく、外交的な発想になる。時にはチームの団結する向上させるものにもなる。美しい日本語は日本の誇りと言えるだろう。

添削・講評3

  • 構成にやや劣る。
  • 主張の軸が弱い。

という印象。

また、技術的に、倒置法はあまり使用しない方がいい。
<例>
×日本の感情表現は他の国と異なり、実に様々な感謝表す言葉が存在する。「恐れ入ります」「ありがとう」「恐縮です」「お疲れ様でした」など。

○日本の感情表現は他の国と異なり、「ありがとう」「恐縮です」など実に様々な感謝表す言葉が存在する。

構成をまず始めに熟考する必要があります。

これ論文を参考にすれば以下のような構成、主張の展開がいいであろう。

<主張>日本語の美しさは、表現する言葉が多様であることだ。
<根拠・例示>感謝を表す言葉1つとっても、そう思える。たとえば、…
<展開>日本語が興味深いのは、言葉とそれを表す行動をともにすることである。電話のときでは、天
<結論>日本語の美しさを際立たせる表現の多様性と行動でもそれを示す点だ。

よい解答例

近年日本では、日本語の内面的な美しさを重視する傾向が見られる。私も同様に「美しい日本語」とは、思いやりのある言葉と考える。なぜなら、言われた相手が美しいと感じるのは、正しい日本語ではなく、温かい日本語だと思うからだ。しかし、このアンケート結果は、日本人が対象だったからこその結果だと思う。

資料の3項目目の「控えめで謙虚の言葉」は、平成25年度に40.0パーセントと多くの人から票を集めている。しかし、例えば、これがアメリカ人だったらどうだろうか。アメリカ人は、日本人よりも積極的で回りくどい言い方を嫌うイメージが強い。アメリカ人が、「美しい英語」は何か質問されたら、「控えめで謙虚の言葉」を挙げるとは考えにくい。また、5項目目の「俳句・短歌などの言葉」も日本特有のものだろう。俳句や短歌などでは、歪曲的に情景や心情を表現する技量が求められる。これに似た文化は、アメリカにはない。日本人へのアンケートだからこそ、俳句や短歌、日常会話内の歪曲的な表現が「美しい」と感じる人が多いのだと私は考える。

このように、日本語には多言語には見られない特有の歪曲的な表現がある。これは異なる文化の人からみると、回りくどく感じることもあるだろう。しかし、自分の気持ちを汲み取ろうとしている、尊重しようとしていると相手に感じさせる、日本語ならではの温かさが「日本語の美しさ」だと私は思う。

添削・講評4

  • 構成がしっかりしており、主張にブレがない点。
  • 資料をしっかり踏まえている点。
  • 主張の根拠・理由の考察を今回は、アメリカと対比することで説得力あるものとなっている点。

<修正点>
最後の一文が長い。
「~だから”こそ”」というくだりが2か所あったけれど、”こそ”は、論理の飛躍を起こす場合が少なくないので、使わない方が無難であると考える。

<応用>
最後の段落には、この「美しい日本語」を後世に残す、または世界に広めるという視点があっても面白いとも思う。しかしながら、下手をすれば蛇足になりかねないので、資料や問題作成者の意図をくみ取るなど吟味が必要。

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